Legends of the Five Rings ルールブック和訳 Part 2

■ 勝利方法について

 Legend of the Five Rings には、何通りかの勝利方法があります。
 1つ目の勝利方法は、対戦相手をすべて排除して、ゲームに残っている最後の1人になることです。この方法での勝利は、武力の勝利(Military Victory)と呼ばれます。自分の領地(Province)をすべて失うか、家の名誉(Family Honor)-20点以下になったプレイヤーは敗北し、ゲームから取り除かれます。
 また、家の名誉が40点以上ある状態で自分のターンを始めることによっても、勝利が可能です。そうしたとき、その人望によって玉座を獲得することになります。これは名誉の勝利(Honor Victory)と呼ばれます。いくつかの武家(Clan)は、この方法で勝利することができません。
 最後に、五輪の哲学書で説明されている5つの元素を制御することによって、勝利することもできます。これは覚醒の勝利(Enlightenment Victory)と呼ばれます。このゲームには、5つの元素の制御を可能にするいくつかのカードがあります。5つのリングをすべて場に出すことに成功したプレイヤーは、伝説の君主として認められ、ゲームに勝利します。


■ ゲームの準備

 各プレイヤーは、30枚以上のカードからなる2つのデッキを用意します。一方は裏が黒色の王朝カード(Dynasty Card)、もう一方は裏が緑色の命運カード(Fate Card)で構成します。どちらのデッキにも、同じカードは3枚までしか入れられません。
また、以下の種類のカードは、同じものを1枚しか入れられません:

 ・イベントカード
 ・元素の指輪
 ・唯一無二(Unique)のカード
 ・熟練(Experienced)のカード
 上記の制限以外には、カードの枚数や種類の制限はありません。実際、友人に対抗するために、新しいデッキを組むことが、Legend of the Five Rings の最も面白い部分となり得るのです。
「敵を知り己を知らば百戦危うからず」 ---- 孫子「兵法」
 自分のデッキを別々にシャッフルし、対戦相手にそのデッキをカットする機会を与えて下さい。
 王朝デッキは自分の左側に、裏向きに置きます。このデッキには、ゲーム中に発生するイベント、自軍に雇い入れるための家臣、そして黄金や名誉などを供給するための資産が含まれています。捨て札となった王朝カードは、王朝デッキの左側に、表向きに置かれます。自分の領地は、王朝デッキの右側の目に見えない領域です。デッキから王朝カード4枚を取り、裏向きのままその領域に水平に並べて下さい。裏向きの王朝カードはそれらが表向きになるまで、見ることができません。これらのカードはそれぞれ、領地1つを埋めています。命運デッキは家臣のための家来、修験者のための呪文の巻物、そして武器や鎧などの道具が含まれており、領地をはさんで王朝デッキの反対側に、裏向きに置きます。
 自分の命運デッキからカード5枚を引き、それが命運の手札となります。手札のカードは、他のプレイヤーには公開されません。
 自分のデッキの箱の裏にあるものが本陣であり、これによってどの武家のもとに生まれたのかが決定されます。本陣は3つの数値と能力を持っています。数値はそれぞれ、領地の防御力の初期値、お辞儀をしたときに生産する黄金の量、家の名誉の初期値を表しています。本陣は唯一無二のものではなく、複数のプレイヤーが同じ武家でプレイすることは可能です。本陣は領地の奥に置きます。テーブル上のこの領域は封土(fief)であり、自分が場に出したカードを置く場所となります。
 各プレイヤーは本陣から供給される、家の名誉の量を記録します。名誉が本陣から供給されるのはゲーム開始時のこのときだけで、これはゲーム開始時にプレイヤーに引き継がれる家の人気や歴史を示しています。家の名誉はゲーム中に増減します。どのプレイヤーも、いつでも対戦相手の家の名誉の合計を尋ねることができます。
 ゲーム中に生み出されるトークンのために、コインやおはじきなどの小道具と、帝の寵愛を示すための、他と見分けのつく小道具を用意して下さい。


■ 先攻の決定

 自分の命運デッキをカットし、晒されたカードのフォーカスの値を比較します。フォーカスの値が最も高かったプレイヤーが先攻となります。同点だった場合、再びカットを行います。カットしたカードを置き直し、先攻のプレイヤーがターンを始めます。その後は、時計回りにターンを進行していきます。


■ 重要なゲームの手順についての短い解説

【カードをお辞儀させる】

 カードがお辞儀をした状態(Bowed)になったとき、そのカードが使われたことを示すために、それを90度回転させます。お辞儀の逆は姿勢を正す(Straighten)で、カードが通常の状態に復帰することを意味しています。Unbowedとは、お辞儀をしていないカードを示します。いくつかのカードはお辞儀をする必要がない効果を持っています。
例: Allen はお辞儀をしていない Retired General を場に出しています。戦闘中、Allen の侍の戦闘力が、敵対する軍勢よりも低くなってしまっていました。彼のアクションの順番が回ってきたとき、彼は Retired General をお辞儀させ、彼の家臣の戦闘力を増加させることにしました。
 いったんカードがお辞儀をした状態になってしまうと、それは姿勢を正すまで他のアクションのために使うことができなくなります。それは攻撃や防御に割り振ることができず、特殊能力を使うこともできません。
 お辞儀をしているカードが家臣についている場合、その家臣は通常通り使うことができます。家臣がお辞儀をした状態になっている場合、その部隊全体が攻撃や防御を行えなくなりますが、その部隊の他のカードの特殊能力を使うことは可能です。

【対象と向け直し】

 あるアクションが対象を特定しているか、カードやトークン、プレイヤー、領地を選ばせているとき、そのアクションは対象をとるものです。カードの効果に特に書かれていないかぎり、自分が支配している、お辞儀をした状態の家臣を対象にとることはできません。他のプレイヤーが支配している家臣ならば、お辞儀をした状態であっても対象にとることができます。対象を持つアクションを行うとき、最初にその対象を選んでから、アクションを解決します。
 対象を必要とするアクションは、(Ring of Air などによって)向け直すことができる唯一のアクションです。アクションを行うプレイヤーに、それが影響を与えるものを選択する余地がない場合、そのアクションは向け直すことができません。「あなたの命運デッキ」や「あなたの右側のプレイヤーの本陣」のように特定しているカードがこれに当たります。1つのアクションは、複数回向け直すことができます。アクションが向け直されたとき、その新しい対象はそのアクションの「対象」として扱われます。アクションを、不当な対象に向け直すことはできません。

【名誉や黄金のためにカードをお辞儀させる】

 ほとんどの資産が、お辞儀をしたときに名誉か黄金を生産する能力を持っています。この能力を使うとき、プレイヤーはこのカードをお辞儀させ、どちらのリソースを生産するかを宣言します。資産に書かれている金色の龍は、それが黄金を生産することを示し、赤色の龍は名誉を生産することを示しています。また、緑色の龍は、その資産が名誉も黄金も生産せず、他の効果を生み出すものであることを示しています。資産が名誉と黄金の両方を生産する場合、カードには両方の色の龍が書かれています(赤色が左、金色が右)。名誉のためにカードをお辞儀させた場合、生み出された名誉は直ちに家の名誉に加算されます。
 黄金を生産するカードや本陣は、黄金コストを支払うために、いつでもお辞儀させることができます。黄金のためにカードをお辞儀させた場合、生み出された黄金は直ちに、カードを場に出したりアクションを行うために必要な黄金コストに支払わなければなりません。1枚のカードの黄金コストに見合う黄金を生産するために、複数のカードをお辞儀させることができます。ただし、1枚のカードから生産された黄金を、複数の黄金コストの支払いに当てることはできません。例えば、Diamond Mine はお辞儀をすることで5点の黄金を生産しますが、これを黄金コストが2点の従者2枚と、黄金コストが1点の道具1枚の支払いに当てることはできません。1度に2枚以上のカードを場に出すことはできず、余った黄金は帝に徴収され、失われます。場に出すことができないカードを出そうとしたとき、そのカードは手札や領地に戻り、生み出された黄金は、帝に上納するために失われます。
 家臣を場に出すために黄金を支払った後に、その家臣が必要としている名誉を満たさなくなった場合、その家臣は場に出ず、黄金は失われます。

【カードの付与と移動】

 カードを家臣に与えるとき、そのカードは家臣の下に重ねて置きます。そのカードはそれを与えられた家臣の支配下に置かれているものとして扱います。新たに与えられたカードは場に出るときにお辞儀をした状態にならず、与えられてすぐに使うことができます。家来や道具、そして呪文は、それが場に出るときに対象の家臣に与えられなければなりません。家臣と家来のグループは、部隊として参照されることがあります。
 どの家臣にも、武器や鎧は1つずつしか与えられません。いくつかのカードは、家臣に与えられるときにその戦闘力や血の値を変化させます。「+X」という値は、家臣の能力を直接変化させます。「X」という値は、部隊全体の能力を増加させます。すべての道具は、それが与えられた家臣の戦闘力や血の値を、直接変化させます。
 家来や道具、呪文のカードを家臣同士で移動させるには、交換を行うすべての家臣をお辞儀させなければなりません。いったんすべてのカードがお辞儀をしてしまえば、その間で好きなだけカードの交換を行うことができます。ただし、すでにお辞儀をした状態だった家臣に、カードを渡すことはできません。どのような方法でカードを移動させるとしても、そのカードを与えられる家臣は、そのカードを与えることができるものでなければなりません。例えば、修験者は呪文のカードを修験者でない家臣に与えることができず、個人の名誉が0点の家臣は、必要な名誉が1点の家来を得ることができません。
 家臣に与えられたカードやトークンは、カードやルールの効果がそれを取り除かないかぎり、そこに残り続けます。

【カードを場に出す】

 カードが使えるようになるには、その前にそれを場に出すことが必要です。カードを場に出すには、そのカードやルールに書かれているすべての条件を満たさなければなりません。
 王朝デッキや命運デッキ、領地、捨て札の山、そして手札にあるカードは場に出ているものとして扱わず、ゲームには何の効果も与えません。
 カードを場に出したプレイヤーは、カードに特に何も書かれていないかぎり、そのカードを支配しているプレイヤーになります。
 「名誉X点を失う」と書かれているカードが場に出たとき、場に出したプレイヤーの家の名誉は、直ちにX点だけ引かれます。同様に、「名誉X点を得る」と書かれているカードを場に出したとき、場に出したプレイヤーの家の名誉は、直ちにX点だけ加算されます。これらのカードをある家臣やプレイヤーから他に移動させたとしても、それによる名誉の増減はありません。

【カードを場に出すことについての特殊ルール】:

イベント
 イベントはイベント・フェイズに公開され、捨てられます。他の時点で表向きになったイベントは、そのプレイヤーの次のイベント・フェイズに解決されます。

家臣カード
 家の名誉が、そのカードの必要な家の名誉の値異常でなければなりません。必要な名誉が「−」となっているカードは、家の名誉が0未満でも場に出すことができます。いったん家臣が場に出た後で、家の名誉が必要な名誉を下回ったとしても、その家臣は残りつづけます。
 プレイヤーが自分の武家の家臣を場に出すとき、その黄金コストを2点だけ減らすか、その個人の名誉を自分の家の名誉に加算することができます。

地方
 地方カードは Forbidden Knowledge から導入されたカードで、武家戦争で重要だった緑岩の土地を現わしています。イベント・フェイズにすべてのイベントを解決した後、表向きの地方カードが領地にある場合、それはその領地に付与された状態で場に出ます。ただし、既に地方カードが付いている場合には、場に出すことができません。地方カードは可能なかぎり場に出す必要があり、そうしなかった場合、それは王朝フェイズに捨てることが可能です。

従者、道具、そして呪文
 これらのカードを場に出すときには、それを付与するために、お辞儀をしていない状態の家臣をコントロールしていなければなりません。ある家臣に、手札や他の家臣から従者を与えたり移動させたりするとき、その家臣は従者のカードに示されている必要な名誉の値以上の個人の名誉を持っていなければなりません。また、修験者だけが、その血の値と等しい枚数までの呪文を得ることができます。ある家臣の個人の名誉や血が何かによって減少したとき、すでに付与されている従者や呪文はそのまま残り続けます。どの家臣も、同時に2つ以上の武器や鎧を持つことはできません。道具と、その戦闘力や血に「+」がついている家来は、直接それらが付与している家臣にボーナスを与えます。(その戦闘力や血に数値だけがある)他のほとんどの従者は、その戦闘力を、その部隊全体に加算します。
 カードがその能力を持っていないとき、その能力は0点として扱われます。例えば、従者は0点の個人の名誉を持ちます。

祖霊
 祖霊は Anvil of Despair から導入された、特別なタイプの従者で、その武家の過去よりの導きの霊を表しています。それらは今、抗争に対する手段について語っています。それらの霊は、それが付与している家臣にのみ見ることができ、感じることができるため、祖霊カードにのみ適用される特殊なルールがあります:
1. 祖霊は黄金コストを持ちませんが、祖霊を付与するときに、その家臣をお辞儀させなければなりません。あなたは家臣を場に出すことに対する対抗アクションとして、アクション・フェイズと同様にその家臣に祖霊を付与することができます。
2. 祖霊を付与することができるのは、その武家の家臣だけです。
3. 祖霊がいったん付与されると、それはその家臣が生きているかぎり、移動したり破壊されたりすることはありません。ただし、その家臣が破壊されたときには破壊されます。
4. 従者に影響するカードは、祖霊には影響しません。祖霊は戦闘力のボーナスを得られず、間接攻撃の対象になりません。祖霊のみが付与されている家臣は、従者が付与されているとは扱いません。祖霊はその部隊が歩兵か騎兵のどちらであるかには影響しません。
5. その家臣が他の武家に忠誠を誓ったとき、付与されているすべての祖霊は破壊されます(ルール3は無視します)。

アクション・カード
 アクション・カードと気法カードは、命運デッキにあるカードのうち、家臣に付与することなく効果を生み出すことができる、唯一のカードです。

気法
 Crimson and Jade から導入されたこれらのカードは、アクションと呪文の混合で、アクションの背景の上に呪文の巻物を持っています。気法はアクション・カードとして扱われますが、その効果は呪文効果として扱われます。気法は修験者や修道僧の、その血を収束させ、定められた方法で開放する能力を表しています。あなたが気法をプレイするときには、あなたが支配している修験者か修道僧をお辞儀させなければなりません。気法の効果は呪文効果として扱われるため、それらは Ring of Air などの、呪文効果に影響を与えるカードの影響を受けます。

エレメンタル・リング・カード
 5つのリングはそれぞれ、ゲーム中のアクション・カードで表されます。それらは、あなたが元素の原理を熟知したことによって、特別な効果を実現することを可能にします。
 リング・カードを場に出すためのコストは、そのカードの「対抗(Reaction):」以降に示されています。これは、そのカードを場に出すために満たさなければならない状況です。その状況が満たされたとき、リング・カードは直ちにあなたの封土に加えることができ、その効果が利用できるようになります。あなたが5つのリングのすべてを得たとき、あなたは直ちにこのゲームに勝利します。これは覚醒の勝利と呼ばれます。
 リング・カードは、それが場に出ているかぎり、「恩恵・精霊(Benefit Elemental):」の後に示されている効果を顕現させ続けます。これは、あなたが元素の原理のその部分を修得することによって派生する恩恵です。

唯一無二のカード
 あるカードが唯一無二(Unique)の特性を持っていたとき、そのカードはゲーム中、同時に2枚以上場に出すことができません。場にすでに唯一無二のカードがあるとき、あなたは同じ名前のカードを場に出すことができません。唯一無二のカードが場にあったとしても、それが破壊されているなら、同じ名前の別のカードを場に出すことができます。あなたのデッキには、同じ唯一無二のカードは1枚のみ入れることができます。

【熟練の家臣】

 Legend of the Five Rings のストーリーラインは時代を追うように設計されており、それはエキスパンションセットの間に行われる変更によって反映されます。熟練(Experienced)のような特性は、一部の家臣が物語の間に受けた変化を表しています。
 家臣の最も初期のものから最新バージョンまでの順番は以下の通り:未熟(Inexperienced)、「非熟練(non-Experienced)」、熟練(Experienced)熟練2(Experienced 2)熟練3(Experienced 3)、…。ほとんどの家臣は非熟練で、それらは熟練の特性を持ちません。しかし、一部の重要な人物には、それらの影響力や技能、外見の、ストーリーラインの間の変化を表すために、最大で4つのバージョンが存在します。
 あなたのデッキには、唯一無二であるバージョンの家臣をそれぞれ1枚、そして、唯一無二でないバージョンの家臣はそれぞれ3枚まで入れることができます。
 あなたが熟練の家臣の初期バージョンをすでに場に出しており、そして後期のバージョンがあなたの領地の一つで表向きになっているとき、あなたの王朝フェイズの間に、あなたは初期バージョンの上に、後期バージョンの家臣を乗せることができます。これには黄金コストが必要なく、必要な名誉の条件も無視されます。後期バージョンの家臣は、その下のカードに付与されているすべてのカードとトークン、そしてその能力を保持しますが、その能力値と特性は、後期バージョンのもので上書きされます。家臣が(Oath of FealtyDoom of the Crab のような)永続的な変化を受けていたとき、それは新しい、熟練バージョンにも影響します。
 非熟練バージョンに乗せるかわりに、熟練の家臣を普通に場に出すこともできます。この場合、必要な名誉と黄金の条件は普通に満たさなければなりません。この家臣は、その非熟練バージョンには、唯一無二の特性に関して何の効果も持ちません。
 熟練の家臣が場に出るときにも、唯一無二の特性による制限は継続します。唯一無二のバージョンの家臣が場に出ているとき、その家臣の唯一無二のバージョンを新たに場に出すには、最初のものの上に乗せるしかありません。
 あなたはカードの効果を使わずに、後期バージョンの家臣の下に初期バージョンのものを「挟み込む」ことはできません。
 乗せられている熟練の家臣が、戦闘の解決時に破壊されたとき、それを破壊したプレイヤーは、その家臣の元のバージョンと、熟練バージョンの両方を破壊したことによる名誉を得ます。
例:  AllenCindy はそれぞれ、Isawa Tadaka を場に2つ出しています。Allen の領地には、熟練バージョンの Tadaka が登場しています。AllenTadaka を、コストを支払うことなく場に出す(そしてそのカードを「古い」バージョンの上に置く)ことができます。その熟練の Tadaka は、古いバージョンのものに付与されていた Jade BowMedium Infantry を持ち、前にプレイされたOath of Fealty による修正(1F/1Cボーナス、一角獣家に加盟)を受けます。Allen の熟達の Tadaka は、元の領地強化能力と、新しい間接攻撃の両方を持ちます。Cindy の熟練バージョンの Tadaka が登場しても、彼女はそれを場に出すことができませんが、非熟練バージョンの Tadaka なら場に出すことができます。Cindy が戦闘でその熟練の Tadaka を殺したとき、彼女は4点の名誉(それぞれの Tadaka のカードにつき2点)を得ます。

Lieutenant

 蠍家の乱の従者の一部には、Acolyte KaedeLieutenant Sukune のような身近な名前を持つ者がいます。その人物たちはこの動乱の間にはまだ訓練期間でしたが、ストーリーラインの後において、完全な家臣となります。ゲームにおいては、これらのカードは関連する家臣に影響を与えません。例えば、Lieutenant SukuneHida Sukune は、同時に場に出ることができます。

【トークン】

 Legend of the Five Rings のカードには、特定のカードの上にトークンを置かせるものが多く存在します。それらのトークンは #F/#C のように記されています。# はそのトークンが乗っている家臣の戦闘力と血を増減させる値です。したがって、1F/2Cトークンはその家臣の戦闘力に1点を加え、その血には2点を加えます。-3Fトークンはそれが乗っているカードの戦闘力の値を3点だけ減少させ、血には影響しません。カードにマイナス修正を適用するときには、家の名誉以外はマイナスの値にならないことを覚えておいて下さい。
 カードは同時に複数の種類のトークンを持つことができます。特別なカードの効果を使わずに、トークンをカードの間で置き換えたり、破壊したりすることはできません(家来トークンは例外です。下を参照)。テキストによってトークンを置くことができる場所を制限されていないかぎり、どんなトークンも、任意の家臣の上に置くことができます。
 一部のカード効果は、従者トークンを生み出します。従者カードに影響する効果は、従者トークンにも影響します。それらはお辞儀をすることができます。例えば、間接攻撃や畏怖効果の影響を受けます。それらは従者カードと同様に、家臣をお辞儀させることで、それらの家臣の間で移動させることができます。戦闘の解決時に破壊された家来トークンは、それを破壊したプレイヤーに、それが家来カードであるかのように名誉を与えます。破壊された家来トークンそれぞれにつき2点の名誉か、引き分けの場合は1点の名誉です。(p.38を参照。)
 カードが破壊されたとき、そのカードに乗っていたトークンはすべて場から取り除かれます。そのカードが後で場に戻ってきたとしても、そのトークンは失われたままです。
 一部のカードは、カードに「永久的に」ボーナスや特性を与えます。カードが例えば、Oath of Fealty のように、「永久的に」ボーナスを与えるとき、それはトークンを加えるものとして扱わず、そのボーナスはトークンに影響する効果の対象になりません。それらのボーナスは、家臣が何らかの方法で場に戻ってきたときにも残り続けます。ある効果が永久的でもトークンでもないとき、それはあなたのターンの終了時に完了します。カードは自分自身によってボーナスを得ることができます。

【特性と能力】

 多くの家臣は特性と能力を持ちます。それは(もしあるならば)忠誠を誓っている武家を特定したり、それが侍なのか呪文使いなのかを示し、そして時折、重要なゲーム効果を生み出します。能力(Ability)は家臣カードのテキストのうち、「限定(Limited):」、「戦闘(Battle):」、「公開(Open):」、そして「対抗(Reaction):」で始まるものです。特性(Trait)は家臣のテキストのそれ以外の部分に、武家の識別とその名称を含んでおり、その家臣が修験者であるかであるかということや、それぞれのボーナスについて示しています(ただし、斜体のテキストは特性ではありません)。修験者の特性を持つ家臣の能力は、生来の能力(Innate Ability)となります。
 カードの名称かそのテキストの太字の部分に「Foo」や「Foos」とあるすべてのカードは、「Foo」カードであるとして扱われ、「Foo」カードを参照するものの影響を受けます。「Foo」カードによるアクションは、「Foo」アクションとして扱われます。ただし、特性の領域の太字部分に「BarFoo (Foo of Bar)」とあるとき、それは「Foo」として扱いますが、「Bar」カードとしては扱いません。
 ゲーム用語(「同盟(Ally)」、「攻撃側(Attacker)」、「武家(Clan)」そして「本陣(Stronghold)」など)がカード名称やその特性テキストに現れたとしても、それは特性には数えません。
:太字の特性テキストに「Peaceful Forest」があるカードは、Forest として扱われます。「Defender of Forests」のカードは、Forest として扱いません。「蠍家の侍忍者・影の地のReaver(Scorpion Clan Samurai NinjaReaver of the Shadowlands)」のカードは、蠍家の一員であり、侍、忍者、そして Reaver ですが、影の地のカードではありません。

【武家とは?】

 このゲームには、7つの武家が存在します。蟹、鶴、龍、獅子、鳳凰、蠍、そして一角獣です。また、ゲーム上「武家」として扱われる本陣が他にも存在します。それらは蛇人族、トツリ軍、ヨウゴ・ジュンゾウ軍、頼朝同盟、そしてシンセイ教団です。Time of the Void にある蟹家と鳳凰家の新しい本陣は古いものとは異なるものとして扱われます。元の本陣は依然として、蟹家や鳳凰家であるものとして扱われます。Scorpion Clan Coup にある蠍家と獅子家の本陣についても同様です。
 「トツリ軍(Toturi's Army)」の特性を持つカードは、その「武家」の一員として扱われます。「蛇人(Naga)」の特性を持つか、その名称に「蛇人」とあるカードは、その「武家」の一員として扱われます。蟷螂家の家臣と頼朝同盟の家臣は、頼朝同盟「家」の一員として扱われ、「蟷螂家(Mantis)」と「頼朝同盟(Yoritomo's Alliance)」の特性には交換可能です。「修道僧(Monk)」の特性を持つ家臣は、シンセイ教団「家」の一員として扱われます。ジュンゾウ軍「家」は、メンバーを持ちません。

【コピー能力】

 他のカードの数値や能力をコピーすることができるカードが、少しだけ存在します。カードは自分自身をコピーすることはできません。コピーされた能力は、そのコピーしたカードが持つものとして扱い、そのテキストに、コピーされたテキストが書かれているものとして扱う。あるカードが他のカードの値(例えば力、値、個人の名誉など)をコピーするとき、そのカードの現在の値を、コピーしたカードの現在の値に置き換えます。能力や値のコピーはターン終了時に消え去り、コピーした能力によって生み出されたトークンもまた、ターン終了時に失われます。カードAがそれ自身の名前を参照する能力を持ち、カードBがその能力をコピーしたとき、コピーした能力のAの名称の部分は、Bの名称で置き換えられます。
Allen は2つの1F/1C炎トークンと Wakizashi (+1C) を持つ Togashi Mitsu (2F/2C) を場に出しています。すなわち、Mitsu の現在の戦闘力は4点、現在の血は5点になっています。BobNaginata (+1F/+2C) を持つ Ninja Shapeshifter (2F/2C) を場に出しています。よって、その現在の戦闘力は3点、現在の血は4点です。その Shapeshifter は、以下のいずれかをコピーできます:
Mitsu の戦闘力。戦闘力が4点になります。
その血。血が5点になります。
その個人の名誉。1点のままです。
またはその能力。1F/1C炎トークンを5個まで得ることができます。
 ShapeshifterMitsu の戦闘力や血をコピーした後で、AllenMitsu に炎トークンを追加したとき、Ninja の戦闘力や血は変化しません。Shapeshifter が何をコピーしたかは関係なく、その新しい値や能力は、ターン終了時に外れます。Allen の忍者が Mitsu の炎トークンの能力をコピーしたとき、それによる炎トークンは Mitsu ではなく、Ninja Shapeshifter に加えられます。Shapeshifter の文章は、「公開1F/1C炎トークンを、最大5個まで得る。Shapeshifter は、炎トークンを5個までしか持つことができない。…」となり、その炎トークンは、ターン終了時に失われます。