今週のスポットライト6 DEAD OR ALIVEシリーズのXBOX第2弾は女性キャラオンリーのビーチバレーゲーム。ザックの偽の招待状に誘われ、「ザック・アイランド」にやってきた娘達。2週間のリゾート生活を楽しもうっ。 |
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今年は1月2月と全くエロゲに買い候補がなく、例年になくサムい滑りだしになりましたなぁ。
しかし、オレはちぃとも心配はしていなかった訳で。実は隠れ本命ソフトがあった訳だ。それがこの作品。何でも、発売日当日だけで7万本ぐらい売れたとか。話題のデカさの割にそんなでもないように思えるが、日本でのXBOXユーザーの数を考えると、これはハリポタ並の出足ですよ。もちろん、オレもそのエロ同志の一員として当日朝買い。折りも折り、日本以外では18禁指定になったおかげで、エロゲとしてレビューもできるし万々歳なのであった。
それにしても、延々と格闘でやってきたシリーズが、唐突にビーチバレーに。本来ならなぜの嵐が吹き荒れるところなんだが、このシリーズに関しては、全くもって自然な流れとして受け入れられた。というのも、「DEAD OR ALIVE(以下DOA)」シリーズの神髄というのは格闘ではなく、ミスマッチ感であるからである。思えば、DOAシリーズのコンシューマー最初の作品であるサターン版での、ヒロイン・かすみが裸オーバオールで乳をブンブンと揺らしながら戦う雄姿こそ、このシリーズのエッセンスだった。セーラー服、ブルマ、ビキニ、着ぐるみ、メイド服、バニー・・・意表を付きまくるコスで戦う連中の前では、格闘をしているということは全く頭から消え、後に残るのは猛烈なパンチラと不条理なまでに揺れる乳、それだけであった。何でその格好で格闘するんだ?何で乳がそんなに揺れるんだ?どうして、スカートをはかせてステージの下から風が吹きあげているんだ?ヘタしたら、バカゲーで終わりそうなコンセプト。しかし、DOAはそれを真面目な大パワーで作り上げたところに価値があった。「DOA2」ではパンツだけではなく、セーラー服の上着の下のブラジャーまで作ってあった。卓抜したグラフィック技術を惜しげもなく下着に投入する。そのエロ魂に惹かれて、オレはサターン→PS→PS2→XBOXと全部追いかける羽目になったのであった。
しかし、その流れのなか発売された、XBOX移籍第一弾「DOA3」は非常に不満の残る作品だった。確かに、グラフィック的には相変わらず素晴らしく、エフェクトも派手。主題歌はエアロスミス。そして、XBOX作品ではダントツの売り上げ。DOAはいつの間にか、超メジャーという感じの作品になっていた。
・・・しかし、何か違った訳ですわ。今までの色モノムードが一気に減退し、その分「DOAらしさ」みたいなものもかなり失っていた。他の作品でも味わえる刺激しかなかった。確かに、初めて見た人にはインパクトはあるとは思うし、恒例の露出度の高いコスはあった。しかし、それは単に肌が出ているというだけで、DOAの本質である「何でその服やねん?」というミスマッチ感を感じるものはなかった。大人キャラはセクシーに、少女はあくまで清楚な色気。当たり前すぎる世界がそこにあった。新キャラ・ヒトミのタイツの透けパンという小さいフィティッシュでのみ、ややらしいところを見せたが・・・。
ある意味ボウイの「レッツ・ダンス」的な作品だった訳です、DOA3は。「格闘はアートになる」とかCMで言ってたけど、芸人が何をアーティスト面しとる。「お前は片岡鶴太郎か」的な憤懣をかなり感じていたのでありますな。従って、今回の「ビーチバレー」の発表にも大いに期待をしつつも、一抹の不安が。女性キャラのみのビーチバレーという路線は確かに意表を付かれるけど、「水着で浜辺でビーチバレー」ってなんか普通やんけ、と。特に、このシリーズのプロデューサーが何かエロゲの社長さんみたいな人で。ユーザーの期待と違う方向に自信満々発言を繰り返すもんだから、余計に心配だった。
ところが。
ファミ通のサンプル画像で何と、かすみが下着をつけているじゃありませんか! この格好でバレーボールすんのか?オレはすぐさまメッセサンオーに予約に走ったのであった。予想に反して(?)今回はマッチの物まねどころか、小森のおばちゃまの格好をして村西とおるの物まねをしながら熱々おでんを食いまくるほどの大盤振る舞い。DOAエッセンスの塊といった作品だった。
これは視姦ゲームといってよろしかろう。
ゲームは14日間の期間を島で過ごすだけ。とりあえず、目的もゲームオーバーも設定されていない。しかし、その本当の目的は明らかで、水着をかき集めて女キャラに着せ、ティッシュタイム。これだ。一応、ビーチバレーゲームということになっているが、実際やってみるとビーチバレーは非常に攻略性が低い簡単なもので、様々なギャンブルゲーム、ぴょんぴょんゲームと並ぶミニゲーム群のうちの一つに過ぎない。各ミニゲームは金を稼ぐための手段で、あくまで主眼はコス集めだ。
水着を集めたら、グラビアモードというモードに入る。買った水着を着て、各キャラがビーチやジャングルでたたずんでくれるというものだ。そして、プレーヤーはその間何をしているかというと、ひたすらカメラを動かしてキャラを眺める。カメラ視点変更・ズーム回転はやり放題。思う存分パパラッチできるという訳だ。確かにそれでもまだカメラの角度・ズーム幅は制限されている。しかしだ、思えば、格闘ゲーム時代は勝利時の決めポーズの短い時間に動きの狭いカメラで血眼になってエロい角度を探してたものだった。昔、オレのおじさんが小泉今日子の「渚のはいから人形」を歌っている衣装のスカートの下が覗けないかと、テレビ画面の下から必死で眺めていたのをふと思い出してしまったが、あの頃の苦労を思うと、今回のカメラはもう六面カメラさながらの性能だよ。今までは格闘中かデータをいじらないと見れなかった各キャラの股間アップが初めてじっくりと見られるというのは新鮮以外の何者でもないな!
しかも、どのキャラも自分たちが見られているということを全く意識していない。これは非常に淫靡なワイセツ感がある。グラビアモードだけではなくミニゲームの最中やプールサイドでもカメラ視点は動かせる。ゲームが始まったオープニングの時点で、新キャラリサがゲームの説明なんかをしているところでも、話に全く関係ない形でカメラズームを動かせる。どんなアングルで見ていようが娘達はおかまいなし。まさに透明人間になったような気分だ。このグラビアモードは想像以上に燃えた。フォレスターのゲームに昔感じた3Dゲームの可能性をエロゲブランドがちぃとも発展させてくれない間に、一般ブランドのテクモがこういう風に使うんだと一つ形を見せてくれたぞ。
そんでもって、また水着がねぇ・・・。
水着は露出度が高いというより、もはや露出狂度が高いという感じ。今まで少しずつしか勝負コスを出してこなかったことを考えると、ここまでやっていいのか?というぐらい一気にレベルアップした。つうか、こんなん着てパレーやったらブタ箱。全盛期の細川ふみえも裸足で逃げ出すという感じで、実写なら確実モザイク入りですわ。まあ、セーラー服みたいな本当の意味での非水着はなかったんは残念だけど、ここまでやってもらったら文句を言うのも・・・。最初に言った下着類に加えて、スクール水着にバニー、バドガールにチアリーダー等、さらに小物アクセの組み合わせ次第では、かなりフェティッシュな遊びが可能そうな感じだ。
しかも、巧妙と言うか、ここがこのゲームの熱中度を上げるキーになっている訳なんだが、300着を越えようかというこの水着群はキャラ共通ではない。各キャラで数十着ずつ分け合う形になっていて、購入できるのは各キャラ専用のもののみ。それ以外の水着を手に入れるためには該当キャラからプレゼントされる形でしか手に入らない訳だ。そして、特に人気が高そうな勝負水着を各キャラ一つは持っている。かすみなら下着、あやねならスクール水着という感じだ。例えば、かすみにバニーの格好をさせるためには、バニーを買える唯一のキャラのティナを自キャラにしてプレイし、バニーを買って買ってかすみにプレゼントしなくてはならない。これは満遍なくキャラクターをプレイさせる工夫としてはなかなか良い。
しかしだ。ここでドボンがある。きわどい水着をあげようとすると、皆嫌がるんだ。そして無慈悲なことに、こっちが苦労して金を貯めて買った水着をゴミ箱に捨ててしまう。捨てられないためにはキャラの好感度をあげて、水着をあげても捨てられないようにゴキゲンを取らなくてはいけないっ。ここら辺、完全ギャルゲ。しかし、それでも、気に入らない水着は容赦なく捨てられてしまう。最高にエグい水着は好感度を目一杯でも、あとは運を天に任せるしかない。ランダムってのはきついねー。攻略性なし。
そして、さらに巧いのは、一番狂っている水着「ヴィーナス」(宝石で乳首とマンコを隠しているだけ)や「マッハ」(放課後電磁波クラブと言ったらわかるか)を新キャラのリサが持っていることだ。しかも、これらの水着は超高額。そうそう簡単に資金はたまらない。かすみやヒトミにエロい水着を着させたい熱意ゆえ、必然的にリサとは長い間付き合うことになる。しかも、声は黒人のキャリアウーマンというキャラと全然合ってないにもかかわらず坂本真綾。リサは多分次の作品にも出てくるんだろうが、プレーヤーの脳髄にはその声と共に深く刻まれたことだろう。憎いねぇ、どうにも。
何度水着を捨てられてもまた金を貯め、好感度をあげ、またエロい水着を買ってプレゼントする。ひたすらこれの繰り返し。DOA3をやるためだけに発売日にXBOXを買ったオレとしてはDOAキャラは高級娼婦のような感覚を持っていたのだが、今回はマジでホステスに土下座しまくって一発めぐんでもらうような気分を味わっちまった!苦労して貯めた100万で買ったエロ水着を容赦なく捨てられた時は、マジで切れそうになるわ(でも、また買って渡すが)。
ただ、これって黎明期のエロゲの感覚に非常に近いんだよね。金をため、パラメーターを上げ、エロシーンをゲットする。今は色々なフラグとストーリーで隠されてしまったエロゲの基本構造を久しぶりに体験。そして、その不自由さがまたエロ魂に火をつける。セーブロードは任意じゃないし、メッセージはスキップできないし、ランダム要素のオンパレードで攻略は遅々として進まない。非常にイライラする。むかつく。が、かと言ってやめられない。アリスの「ダークロウズ」で味わった気分再びですわ。こんなに延々と攻略をやったのはいつ以来だろうねぇ。
それに、やっぱりこのグラフィックを見るとやらずにはいられませんわ。
新作が出るたびに映像的にクオリティアップしてきたDOAだから、グラフィックは今回も当然のごとく素晴らしい。初めて買ったDOAをやった時、確かにすごいと思ったが、脳内で補完しないといけない部分がかなりあった。しかし、今やもう何の助けもいらない。見たままでエロが成り立っている。生地が厚い水着だとわからないが、生地が薄い水着だと乳首がわかる。ポリゴンでこういう部分にドキドキする時代がくるとはな。
しかも、そのグラフィックが生み出しているのは、完全リアルでもないし、デフォルメでもないという奇妙な世界なんだな。体はどんどんリアル人体に近づきつつ、顔はあくまでアニメ絵。現実の女性に置換できない。しかし、2Dデフォルメでもないその実在感。これはもう完全に独自ジャンルだ。本来だと変な話なんだが、オレにとっては顔も更にリアルなOPプリレンダムービーのキャラの顔の方が不細工なんだ。OPムービーでのキャラはいわゆるダッチワイフで、ゲーム内のキャラはとらのあな辺りで売っている等身大ドールだ。こうなると、クオリティアップを毎回喜びつつも、この先には多少の不安もある。DOAキャラ達は非常に日本的なんだが、黒人のリサが出てきたけど、DOAがこの後XBOXで展開し続けるなら、日本よりも市場のデカい北米は無視できない。本作も発売日は向こうの方が先立ったし。そうなると、顔も向こう向きにリアル指向になってしまうかも知れない。ヘタしたら、本作がDOAのモデリングの最高バランスだったという可能性もある。数年後には「ビキニカラテ」になってたりして。やだなぁ。外国人にOPムービーと本編とどっちのキャラが美しいと思うか是非聞いてみたいものだ。
結論としては、少なくとも、3D系のゲームでは今までで一番エロかった。もちろん、エロゲも含めて。やっぱり3Dは2Dと違って資金力がものを言う感じ。イリュージョンでこのレベルのモデリングを達成するのは何年後になるのやら。
まあ、もちろん、不満は一杯あるけどね。一番大きな不満は何より、オナニーに向いてないインターフェースだな。グラビアモードをいつでもどこでも発動させることができないし、時間も短い。見る時間ぐらい自分で決めさせぇ。しかもその短い間に両手を使わないとカメラを操作できないから、右手が空く暇がないね。ビデオに録るでもすればいいんかもしれないけど、それじゃあポリゴンの無駄だし。こんだけエロに特化したゲームでありながら、オナニーに使いにくいってのはどういうことなんだろうねぇ。まあ、DOAシリーズはいつもエロコンテンツは十分用意されているにもかかわらず、ユーザーインターフェースは頑なにオナニーに不向きにしてきたからなぁ。さながら、石板に印刷されたエロ本の如し。そういうところが何かまだ言い訳を残しているようでムカつくが。もちろん、これはエロゲではないので、別にそういうところが充実している必要はないのかも知れないが、自分らは「DOA2」でも裸かすみの隠しモードで遊んでいる訳だ。そして、それをユーザーが使えるようにすると訴える。ユーザーのチンポ握って金を出させておいて、射精はさせないってのは酷い話だ。
しかし、それでもやっぱり褒めるしかない。他にこんなアホなことやってくることありますかね?ザックの声、ロッドマンですよ。バレーの後ろでかかっている曲はスパイスガールズとかMAJAですよ。 こんだけ金かけて「OH!透明人間」を作る会社が他にどこにあるというのだろう。文句があろうが、ついていくしかねーよ。