エロゲカウントダウン
総評2005超超簡略版


たぶん、今年で最後!

大賞・「黒愛」OVA(全2巻)
なんとまあ、ECD最後の大賞作品がOVAとは!
うちは一体何のサイトだったんだ?

しかし、このOVAは正直、エロOVAの金字塔になったんじゃないだろうか。
近年、オレはエロゲにおける「中身のない様式の先鋭化」について色々いちゃもんを
つけてきたけど、エロOVAはエロゲとは逆に、様式の脆弱さがとにかく目立ったジャンルである。
エロゲやAV、成年マンガが様々な角度でユーザーのチンポにアプローチするなか、
エロOVAはいつまで経っても「くりぃむレモン」レベル、いやさ、それ以下の動き、作画レベル、
演出を行っていたのである。しかし、その状況をたった一人で21世紀レベルまで引き上げた超人がいた。
それが、むらかみてるあき、その人だ。

この人の作った「新体操(仮)」OVAは本当にド肝を抜かれた。
スパンキングに電流、スカトロ、ザーメンプレイ、常軌を逸した行為のインパクトもさることながら、
何よりも印象的だったのは、その「動き」だ。この人の作品はとにかく「動き」にこだわりがある。
エロ行為の強度や止め絵でのエロに関しては、エロゲやAVでも見られるものだ。
しかし、「動きでエロを作る」 というのはアニメだけに許された領域である。
にも関わらず、今までここの部分を本気で追求した人はいなかった。
「くりレモ」や「メゾフォルテ」も動きはよかった。しかし、そこで追求されたのは、単に流麗な動きや
精緻な作画であった。ところが、むらかみ作品は「アニメでしかできない動きでエロを伝える」
という視点で、エロアニメの表現にブレイクスルーをもたらした。
おそろしく早いピストン、滝のように吹き出すウンコ、白目をむきながらイラマチオされ、
鼻から精液を吹き出す少女。エロアニメ専用とも言うべき、その独特のハイスピード&ハイエナジー
&ハイフェティッシュな映像は、「顔が原作と似てるか」とか「おっぱいがよく揺れてるか」とか
という今までのエロアニメの見方を一瞬にして過去のものにしてしまった。

そのむらかみ氏が「新体操」と「制服処女」で追求してきた、そのハイパームーブエロアニメの
一つの完成形がこの「黒愛」だ。とにかく全編エナジーの固まり。今や人間の動体視力に
挑戦している高速ピストン、さらに先鋭化するエロ行為、ストーリーなどほとんどなく、延々と続く
圧倒的なエロリビドーの放出。絶頂に向かって動きとセリフが渾然一体となってスピードアップしていく
様はもはや一つの芸術。この刺激は、間違いなくエロアニメでしか得られない興奮である。
様式がリアルを越える。まさにエロOVAの「マトリックス」。
この「黒愛」を見ないで死ぬことは、エロアニメを一本も見てないというのに等しいことだろう。



●金賞・姉汁(アトリエかぐや Berkshire Yorkshire)
実は体験版しかやってません!しかし、これは絶対良い作品と確信したし、
多分間違いない。「ナスおま」と同じぐらいは行ってるだろう。
ここのブランドの清純エロエロメインヒロインの出来のよさはもはや他の追随を許さない
ものがある。この作品の次女も、これだけエロエロ淫乱女で卑語ばっかり言っているのに
依然残るこの可憐さはどうだ。 この子以外の女、見えないっす。

●金賞・おしおきSweetie(裸足少女)
今年一番の期待作だった。そして、大体期待通りの出来であった。
にも関わらず、期待感に応える難しさというものを感じた一作。
裸足少女の作品はこの作品以前から「卑語ゲー」としてぶっちぎりの変態エロ世界を構築していた。
しかし、惜しむらくはその「チンポケーキ」世界に対して、CGが地味というか、それに応える強度を
持っていなかった。ちょうどWintersの作品と同じ状況で、「この作品世界にエロエロな原画師が
ついたら、さぞすごいものになるんでは?」という気持ちをおそらく皆が抱えていたと思う。オレもそうだった。
そして、この作品は思いっきり、その願いが届いた作品だったのだ。
何と原画INOだ。これ以上のエロ原画師があろうか。もうこれは絶対に間違いない!と思ったものだ。

ところが、 やってみると確かに間違いなく良いんだが、なんだろう・・・この微妙に漂う不足感は・・・。
思うに、テキストの世界観と、CGの世界観が「合いすぎた」のだ。こういうことがあるのか。
今までの裸足少女は、CGに期待しない分、テキストだけを楽しめたというか、そこの部分に自分で
心理的な下駄を履かせていたのだ。しかし、本作の場合、下手にCGが良いので、想像力が喚起
されないというか、CGが提示するものをテキストの内容が上回ってこないし、テキストの内容を
CGが上回ってもこないのだ。 しかも、テキスト的に前作、前々作よりも過激さが後退したのも多少影響した。
だからこう、常に95%的というか、その昔「注射器2」をプレイした時のような気分である。
しかし、これだけのものに対して不満を言うのは、もはや勝手も勝手、大勝手というものであろう。
ほとんどの人にお勧めできる良作である。

●奨励賞・らぶデス、とイリュージョンの一連の3D系エロゲ
いずれの作品も、「エロゲでここまでいけるようになったのか!という驚きを与えてくれた。
イリュージョンは昔バカにしていたことを謝りたいぐらい、十分にエロを感じるルックスになってきた。
これならもう、十分にエロが成り立つ。そして「らぶデス」の絵面もマジで強烈。まさにエロゲ新時代を感じた。
しかし、その一方で、「3Dってオナニーしにくいなー」って思ったのも事実。
自由度の高さのせいで逆にベストアングルを見つけにくく、フィニッシュに集中できない。
ここら辺、3Dならではのヌけるインターフェースの確立を望むところ。僕は思いつきませんが。

●やりたかったで賞・Kiss400
買ってないんすよ・・・やるヒマなくて・・・。
でも、どうなんだろ、これも上のおしスィと同じようになってないかなぁ、と心配。
やりたいなぁ・・・。



●最優秀同人誌
LOVERS知られざる真実、SIDEAとSIDEB(マキノ事務所)
みるくはんたーずシリーズ(黒雪)
「LOVERS〜」は昨年も名前を出したが、SIDEBはさらに強烈であった。
イラマチオからアナルファック、飲尿までさせられる理恵ちゃん。
本編でサブキャラのアニメ描いてるヒマがあったら、本編でこれをやっとかんかい!
と怒りで震えるほどの素晴らしい内容。
黒雪のみるくはんたーずは「キモ男のザーメンを浴びる少女」という極めて
オレ好みのシチュエーション(堂々とキチガイ発言するな)をなかなかの強度で
やってくれる非常にガッツ溢れる本。ふらすぴが昔ほどのインパクトがなくなった今、
もっとも期待するサークルだ。

それにしても、冬コミはちょっと不発気味・・・。

●最優秀商業誌
特になし。
うーん。ミルフィーユとかゴージャス宝田、師走の翁、な〜が等、いつも買ってる
面々の新刊が出たが、いつも通りで改めて何かが変わったということはない。
それより、世徒ゆうきの絵柄がどうなるかが心配・・・。












●最後の言葉●
一応、書いてみたけど、もうエロゲ全然やってないっす。
やりたくてもできねぇし。
という訳で、エロゲについて書くのは本当に今年で最後かなあ。
ま、来年、また引きこもりに華麗に復帰してるかも知れないけどね。

しかし、このままエロゲができなくても、もう未練ない。
結局、今から思うと、商業エロゲは21世紀到来とともに終わってたな。
もうこれから先は過去の繰り返し以上のことは起こらないような気がする。
ツンデレや何やで何でも名前を付けて高速消費する流れに、作り手も乗っかって
作ってる。作り手も消費者になってるんじゃあ、市場はやせ細っていくばっかり。
収入がないのに、支出ばっかりガンガン増えていってるようなもんだ。
全員ツンデレとか全員お姉ちゃんどころか、スクランの絵のゲーム出すに至ってはもう・・・。
「発情カルテ」が同じことやった時はまだ同人ゲームが未発達だったからまだよかったけど、
今は同人ゲームという大きな対抗勢力がある。もう商業エロゲでないといけない理由は
全くないわな。ここ5年ほど毎年言ってた「エロゲブランド大淘汰」がいよいよやってくるか?

まあ、それでも人間がこの世に存在している限りエロゲは存在するとは思うので、
商業エロゲもきっと滅亡はしないだろう。5年後はどんなエロゲがメインストリームを張っているん
だろうね。何も変わらず、Fateのところ(名前知らん)のゲームだけバカ売れで、後のエロゲは全部
売り上げ1000本。でも相変わらず新作ゲーム本数が月数十本、みたいな状況なんだろうか。
それならもう壊滅した方がマシというものだが。そんな時代を生きるユーザー達が気の毒だ。

とりあえず、俺はもう抜けるよ。
今までお世話になりました。

それではみなさま、よいお年を。
よいエロゲライフを。






おっと、聖少女の新作が出たらいつでも舞い戻る準備はあります!
出たら、僕の眠りを覚ましてね、目覚ましフェラで。