ゴルフ東田道場(1)

 以下は、私の師匠、プロゴルファー東田公一プロのレッスン記録(1)である。このレッスンにより、100前後から70代が出るようになった(ハンデは21〜11に躍進)。


○グリップとテークバック
 右手の人差し指、中指、薬指の3本でグリップを吊るようにして手前に引っ張る一方、左手の親指でグリップを押しつける。テークバックでは、右手の前記3本指で手前に引っ張りながらトップまで持っていく。
●チェックポイント
 左6・右4の体重比。右ひじを折る。左ひざの始動。右腰の伸びあがり、突っ込みをしない。
●アプローチの距離と足の幅
 目標が近くなるほど両足の幅を狭くする。左足をクローズに構える。
●馴らし運転
 アイアン(7番)のフェイスを若干開いて、ボールを若干右方向に打ち出すようにインサイド・アウトに振る。最初はハーフスイングから腕だけを振るようにする。体が温まってくるにつれ、振り幅を大きくする。
 ドライバーでも基本的に同じ。打ちにいかないこと。左太股のリリースだけに集中し、右肩、左腰が突っ込まないようにすること。

●アイアンの距離感
 たとえば8番でいつもより距離を出したいと思ったとき、クラブを1クラブ上げて7番を使い、2cmほど短く握って、アドレスは同じにする。
 また、体重移動を確実に行えたときは、番手通りの距離が出るが、右腰が伸びて起き上がり、右体重でフィニッシュする場合、ショートする。
●アプローチ
 アプローチで打ち込むとき、体をオープンに構える。但し、左足を開くと、シャンクする可能性が高くなるので、左足はクローズにして脚を後ろに下げる形で体をオープンにする。
●ドライバー
 右手の中指と薬指の先でグリップを引っ張るようにしてテイクバックし、左手リードでダウンスイングする。インパクト時に左手でクラブをリードする反面、右手の中指と薬指の先でグリップを引っ張ってクラブを抑える。右腕はまげて左腕より前に出ないようにする。左膝の動き、右腰の開き防止を忘れずに。

アプローチ
○ウォーミングアップのためのアプローチ
 クラブを長く持って、体を立ててクラブをつり気味にする。フェイスをできるだけオープンに開く。そのまま腕だけで振りぬく。左手の小指、薬指、中指の3本でしっかりと握り、右肩を突っ込まずに、左腕主体で振りぬく。腕が首の周りに絡むようなフィニッシュとなる。これにより、腕だけで振る感覚を確認することができる。また、クラブフェイスをオープンにしているので、ボールは飛ばない。
○ドライバー
 目標線に対し、左足を若干オープン(30度)にし、右足を直角にして構える。ボールは左足かかとの前とし、右腰をまわさないように右足でふんばりながら、右体重にし、左に体重移動しながら振りぬく。

 <グリップ>
●グリップを握ったら右手拳を引っ張って左手拳側に押しつけると、右肘が自然に曲がるので、引っ掛けの出ないアドレスとなる。
●パームグリップとフィンガーグリップ
 掌全体で握るグリップでは、肩まで力が入り、スムーズに腕を振ることができない。これに対し、指で握るフィンガーグリップでは、肩に力が入らず、腕をスムーズに振ることができる。
●ドライバー、アイアンのグリップ
 右手親指の付け根と人差し指の付け根をくっつけるようにしてV字を形成し、親指の付け根の腹を左手親指の上に押しつける。これにより、クラブコントロールが可能となる。左手親指と人指し指の付け根は、右肩を指す。右掌はクラブのフェイス面に平行。
●右手は親指・人差し指中指でつまみ、左手は小指・薬指・中指で握る。きつく握ってはいけない。テークバックは、右手グリップのつまみで始動すると、クラブが自然に持ち上がるが、左手で始動すると、クラブがぶれる。右手でテークバックすると、トップからダウンにかけては意識しなくとも左手が自然に強くグリップを握ってスイングできる。
 また、テークバックの際、ボディとともに両腕を回転させ、同時に左手上腕が左の胸の上を隙間無く通過していくようにすると、ヘッドが自然に円弧を描いてインサイドに引ける。
●右手グリップは、人指し指、中指、薬指の3本の腹でシャフトをつかみ、親指先の腹と人差し指先の腹とで、グリップをつまむ。右手はインパクトまで使い、その後は左手が勝手にシャフトを返すのに任せる。右手を使いすぎたり、右肩が入りすぎるとボールは左右に散る。
●アドレス時に右手でグリップを握り、右腕だけで目標を定めてアドレスし、その後左手でグリップを握るようにする。
●左手をフックグリップとし、右手の親指が左手の親指の延長線上に位置するようにすると、右肘が自然に体側に折れる。この状態で打つと左に引っ掛けない。

<アドレス>
● 体重は左右の足の裏、親指の付け根で感じる。足の親指付け根が地面に食い込むような感じをつかむ。そのためにはアドレスしてから膝の位置を前に出し、重心がかかとから親指付け根に移動するのを確かめる。
●右足は目標に対し直角にする。
● 左足のふとももで体重を感じる。そのためには、左ひざを若干曲げる。これにより左足が固定され、いわゆる左の壁が形成される。
 左体重で構える。腕は突っ張らず、丸太を抱えるようにゆったりと構え、そのまま、円を描くようにテークバックする。
 右の肘をへその上に置き、肘の内側を外に向けてアドレスする。このようにすると、右の脇がしまり、左手主導でテークバックすると右上腕は脇に付けたまま、右下腕を畳むだけで、自然にヘッドがインサイドに引かれる。あとは、畳んだ腕を元に戻すだけで引っかけのないスイングをすることができる。このアドレスのためには、一旦、クラブを宙で持ち上げて握り、右肘がへその上に乗るようにクラブを下げるとよい。また、右下に肩が入りこまないように、できるだけ上からボールを見て、ボール右側をのぞき込まない。この構えは、アプローチからロングアイアンまで同じ。
 ボール右側をのぞき込まないということは、頭を傾けないということ。
●アドレスは、目標に対して最も近いスパットを見つけ、それに対して直角に立つよう心がける。
●アドレス時のボールの位置は、左肩前面で感じるようにする。特に、サンドでの寄せで、しかもサンドを大きく開いたときに。
●アドレスの決め方
 目標に向けて正対し、右手でクラブを持ち、右手だけで目標へクラブを振り、イメージを作る。左肩前面にボールが位置するように右足からアドレスに入り、左肩とボールとを結ぶ線が目標に直角となるように決める。あとは、目標に向けてクラブを振るだけ。

<スイング>
● 左膝を右膝側に入れ、左膝下の左側と、右大腿部の内側に張りができるようにしてテークバックする。その際、右腰が後ろに回らないように止め、その位置をトップの位置とし、目標に向けてスイングをし、腰を開かずに左足で踏ん張る。これにより打ち込みのスイングが可能となり方向性が向上する。アドレスが、オープンでもクローズでも、目標に向けて真っ直ぐ振り抜く。アドレスが、オープンであればフェードになり、クローズになればドローとなる。ここで重要なことは腰の回転ではなく、両足の左右への動きだけで、スイングを作るということ。
● アドレス時、右手でグリップを握り、目標にクラブをセットしてから左手をグリップするが、その際に、左手をグリップしたことでグリップがハンドダウンになるようでは、左手に力が入りすぎ。どこかに力が入っているとボールは曲がる。
 右手だけでクラブ(SW)を握りそのままボールを打つ。その感覚を忘れずに左手を添えるようにしてゆっくりスイングする。
 そのゆっくりしたリズムでドライバーを振ってみる。左膝を右膝側に入れ、ダウンスイングの始動時に目標に向けて左膝をリリースするが、その際、左膝とともに右腰も回ってしまってはだめ。あくまでも左膝のみ。また、右手で打ちにいってはだめ、腕には力を入れずに、体が回ってから仕方なく腕を振るという感覚で上記リズムに従って振り抜く。
●左に引っかけたり、チーピンにならない打ち方
 右の肘をへその上に置き、肘の内側を外に向けてアドレスする。このときあえて右の脇を締めようとせず、自然に任せる。右腕が左腕よる前に出ないようにすることで、自然にインサイドからボールを打って行くことができる。またこれによりシャンクを防止できる。このアドレスのためには、一旦、クラブを宙で持ち上げて握り、右肘がへその上に乗るようにクラブを下げるとよい。また、右下に肩が入りこまないように、できるだけ上からボールを見て、ボール右側をのぞき込まない。この構えは、アプローチからロングアイアンまで同じ。
 ダウンスイング時に、右小指でシャフトを引き、右肘が体につくまで体の回転を我慢右肘が体に付いた時点で右肘支点にシャフトを振るような感覚がよい。
●目標を定めた打ち方
 予めどのような球筋でどの方向に打つのか、例えば高いボールを打つのか低いボールを打つのかを決めてから、左足太股でスイングを決める。すなわち、テークバックの際に左膝を右膝側に入れ、ダウンスイングの始動もまた左膝から始め、右膝側へと入れた左膝を先にリリースしてスイングする。
●打ちに行くスイング
 打ちに行くスイングをすることによりホールを攻めることができる。スピンが加わりボールが止まる。そのためにはリストを返す打ち方をする。具体的には、畳んだ左腕をまっすぐ伸ばしてボールをヒットするだけでよい。ボクシングで拳をサンドバックに当てたらすぐ腕を引くのと同じ感じで、インパクト時にサッとクラブヘッドを振り抜く感じで打ち込む。左手主導で、右手は添えるだけ。
●テークバックの始動をテークバックは左膝から始める。最初のうちはあらかじめ形を作ってからテークバックしてもよいが、全体の流れの中でそのようなスイングを開始できるようにする。左膝を右膝へ向かって内側に入れて行き、左の腰が動かさずに右足を突っ張って体重を支え、クラブがテークバックされ、トップに来たら今度は左膝を目標に向けて開いて行き、ついで腰の回転を開始する。その後腕の振りが続くが、左手主導でシャフトをボールに向けて引っ張る。円運動を意識するのではなく単にシャフトを斜めに引き下げると、腰の回転が伴うことで自然に円運動になる。このとき、左手はちょうど斜めに空手チョップを行うような感じで、甲は上を向いている。クラブヘッドは頭の後ろからついて来る感じである。
●上記スイングに慣れたら、スイングの始動を左膝と右膝同時に行うようにする。左手によりクラブのグリップエンド(左小指)を目標へ向けて大きく引っ張る。。
●ダウンブロー
 ダウンブローに打ち込むことを意識しすぎて、左肩からボールに向かって突っ込んではならない。腕相撲で相手を倒すような力を右手で入れる。具体的には右手の甲を意識し、右手人指し指と中指とを鈎状に曲げ手の甲に添え木を当てたような感覚でシャフトを押すようなイメージで打つ。
●テークバックからトップまで、スイングプレーンを一定にする。インサイドに引いたあと腰の高さの位置で垂直に持ち上げるくせがあるので直す。
●左手主導で目標に向けてボールを飛ばすように練習をする。目標は左手肘、左首筋等で感じる。右手を使いすぎると引っかけが出たりするので注意。
●トップからインパクトまでは、あわててボールを打ちにいくのではなく、ちょうどトス・バッティングを行うように、クラブをゆっくり振って、ショフトとヘッドでボールを運ぶようにヒットする。
● テークバック・ダウンスイングの始動:テークバックは左膝から始める。左膝を右膝へ向かって内側に入れて行く。その時、左の腰が動いてはならない。またその間、右足は突っ張って体重を支えている。左膝を入れて行きそれ以上入れることができなくなった時点で仕方なくそれにつれて左肩とともにクラブヘッドがテークバックされ始め、腰が回転を開始する(98/10/20)。左膝は前に出てはならない。
 ダウンスイングの始動もまた左膝から始める。右膝側へと入れた左膝を先にリリースした後、腰を回転させていくと、それに遅れて腕が振られるので、シャフトが走る。
 また、上記のようにすれば、フィニッシュで左膝右膝が若干曲がって腰が伸び上がらない。
 テークバックの始動をテークバックは左膝から始める時、左足の内側でそれを感じる。
ダウンスイングの始動も左膝から始めるが、その終了位置は左足の外側で感じる。ただし、内側で意識してもよい。左膝が目標に向けて流れてしまうとだめ。左の足裏内側が地面から離れないような位置で左膝の移動をストップする。
 ショートアイアンの場合、上記とは反対に、テークバックの始動時に左膝を目標に向けて移動させる打ち方もある(ジャンボ尾崎の打ち方)。その場合、両足にベタ足で体重をかけて体がふらつかないようにする。ショットはインパクトで止めて逆に振り戻すようなスイングとする。
●高いボール、低いボールの打ち分け方
 左足膝で高いボールを打つ、あるいは、低いボールを打つという意識を感じる。膝が低い目標を感じつつ、スイングの際左から右へ移動するとき低いボールとなる。なお、ティーを目標に傾けると低いボールになる。
●両腕の肘から先がクラブのシャフトであると考える。肘から先をシャフトとして使うには、グリップ部分のみ力が入り、肩や上腕には力を入れてはならない。

<右手の使い方>
●右手だけでクラブを振ってみる。クラブは自由に動くことができる。その際、右手の支点は右肩関節である。そこで、左手でクラブを掴むと、右手の動きが規制される。この規制を受けつつクラブを動かそうとすると、スイングの支点は背骨(首の付け根)となって肩が動くこととなる。肩を動かさずに右手を自由に動かすことを意識して、腕を振ることができるように、上半身をリラックスさせて腕でクラブを振る。また、そのために右肘を支点にスイングするようにするとよい。
●スイングは腕が体の前を通過してからボディターンする。腕の振りを優先。インパクト時に、背中で体のターンを止める感覚で、左の壁を作ると、体を開かずに腕を振り切れる。腕の振り優先・体は腕についてくる。
 左手親指と人指し指の付け根は、右肩を指すようなフックグリップで握り、テークバック時に右足に体重が完全に移動するまで肩を回転させる。スイングの際は左手を返さずに、アドレス時のグリップをそのままにして振り切り体重を左足に移す。手首をこねないので方向性がよくなる。
 クラブヘッドは手で返すのではなく、シャフトで返す。そのためには、トップからスイングをスタートして振り切るまで、左と右の小指でシャフトを引っ張る。
 クラブのみを腕で振り子のように振り、ヘッドをボールに当てるだけのスイングから、徐々にスイングを大きくしていく。その過程で、ボールをクラブがヒットする感覚を覚えるとシャフトがボールを勝手にヒットする感覚を覚えることができる。
 コントロールショットのためには、上記スイングにおいて、グリップエンドを左足ももの手前にして構えるとフェイスが開いてボールは右へ行き、左足付け根にグリップエンドを向けると真っ直ぐ飛び、体の真ん中にグリップエンドを向けると左へと飛ぶ。
●テークバックの際、目標に対し直角にアドレスした右足で、右に移動する体重をつっぱって支え、右足にためを作る。そして、その反作用で右足の反対側へと目標に向けて腕を振り抜く。 
●ひざは若干折り曲げ、体重はつま先側で感じ、上下動のないようにスイングする。

<左の壁>
●テークバックの際に左膝を右膝側に入れ、ダウンスイングの始動もまた左膝から始め、右膝側へと入れた左膝を先にリリースした後、腰を回転させていくと、それに遅れて腕が振られ、左膝右膝が若干曲がって腰が伸び上がらないフィニッシュとなるが、そのフィニッシュの際に、左足のかかと外側とつま先内側、特に親指の付け根でウエイトを感じるが、左足の親指の付け根が地面に食い込むように踏ん張ることができれば、フィニッシュの際に左の壁を形成することができる。このためにはテークバックの際に左膝を前に出しては絶対にだめ、親指付け根を地面に突き刺す方向とは逆の方向に左膝を引くとよい。フィニッシュの際に、親指の付け根が浮かずに地面に突き刺さり、かつ、両足の膝にゆとりを持って「バネ」のある下半身とする。
●インパクトで背中にグっと力をいれて壁を作る:背中でスイングを決める。
 左健康骨を縦に通る線を意識し、その部分に力が入るようにすると、左の壁ができる。
 漫然とボールを打つのではなく、左側首筋で目標を感じるようにする。とくに、アプローチに際しては、左首筋が左に動くようぐっと左にスウェーしかつそのスウェーをぐっと抑えるような感覚でボールを打ち込む。
 ボールは打ってしまったら、その先はボールに任せ、後を追わない(ヘッドアップしない)。
 トップで左手を右手が下へ押しつけるように抑える感覚により、右手でコントロールする感覚を覚えることができる。
●インパクト時にアドレスの姿勢を再現できるようにシャフトが体の前、ボールの位置まで戻ってくるのを我慢すると、自然に左の壁ができる。

<体重移動>
●腰の回転と体重移動:腰を回転させようとしてテークバック後のスイング開始を腰から先に回転させようとすると、腰が開きすぎ、プッシュアウトかスライスもしくはシャンクになる。ダウンスイングの開始はまず、テークバック後に右膝を左に若干送るようにすると、体重が右足から左足へと移動するので、そのままクラブを振れば、腰の回転を意識することなく、腕の振りに伴って体が回転する。無理に腰を回転させようと思ってはならない。
●テークバックの際に左膝を右膝側に入れ、ダウンスイングの始動もまた左膝から始め、右膝側へと入れた左膝を先にリリースした後、腰を回転させていくと、それに遅れて腕が振られ、左膝右膝が若干曲がって腰が伸び上がらないフィニッシュとなる。
 この時の体重移動は、左足の膝を右側に移動した時、右足に体重をかけ、左足の膝を目標に向けてリリースしたとき左膝上に体重を移動する。すると、左膝が若干曲がって腰が伸び上がらずに体重を支えることができる。
●体重は、左60%、右40%とする。

<テークバック>
 テークバック時、右手はグリップを上から抑える感覚とし、クラブフェイスは閉じて、プレーヤーから見て、地面に斜め方向から面する。アドレス時目標方向を指す右掌を自然にテークバックすると、掌は地面を指す。左手は小指が地面を指し、左手の甲が二の腕に対し折れ曲がらずまっすぐ平らとなする。この感覚で振ると、ドローボールとなる。卓球でのドライブと同一である。
 テークバック時、右手がグリップを上から抑える場合、左手グリップは甲が下を向く感じで、同時に左脇がしまって開かない感覚を残す。ボールがフェイスにくっついた時間が長いほど、アイアンのコントロール性がよくなる。

<方向性を重視したスイング>
●右手のグリップで、人指し指を鈎状に折り曲げると、右手の甲に力が入る。この状態を、テークバックからインパクトまで保つようにすると、インパクト時に左へ手首が返らずボールは右掌で定めた目標に向かって飛ぶ( 練習場にて発見)。
●スイングはソフトボールの下手投げと同じ。右掌特に親指の付け根の部分をクラブのフェイスに合わせ目標に向ける。丸太を抱えるようにゆったりと構え、そのまま、円を描くようにテークバックすると、ヘッドはインサイドに引くこととなり、アドレス時目標方向を指す右掌は、地面を指すこととなる。そのまま、ソフトボールを目標に向けて投げるように、右掌及びクラブフェイスを目標に向けて投げ出す。ジャンボのスイングのテークバックを参考にするとよい( 練習場にて発見)。
●右手の親指、人指し指でグリップをつまみ、左手の中指、薬指、小指でグリップを握って、左の握りを支点とし、右手を作用点としてシャフトを回転させるようにし、体の正面の点でインパクトするようにする。

<ドライバー>
 やや左足をオープンに開き、右手で目標に向けて振り抜く。ジャンボのスイングと同じ。左への引っかけなし。
<フェアウェイウッド>
 ボールの前をのぞき込み、ボールを上から叩くようにする。
<アイアン>
 アイアンは、ティーアップしたときの20%の力をアップ。逆に言えばドライバーは、8割の力で打つ。
 アイアンショットの場合、アプローチに比べて、膝をやや曲げ、バックスイング時に右足内側で体重を受けるようにする。右足外側に体重が抜けると、ボールは左に引っかける。

<アプローチ>
(1)ウェッジのフェイスを目標に向け、右肩も目標に向ける。体を目標に向けて開いて構え、ウェッジのソールを信じてボールをたたく。<右肩で目標を決める>
(2)ウェッジのフェイスを目標に向け、ボールを左かかと前におく。右足は目標線に対して直角、左足はやや開き、かつ、後ろに若干引く。
(3)ウェッジのヒール側を浮かして構え、シャフトを左手の延長線に沿わせ、振り子のようにしてボールを打つ。5番や7番でアイアン等で、ハーフショットにより林の中からボールを出すときにも有効。シャンクしない。
(4)アドレスしてから目標までの方向や距離を決めるのではなく、決めてからアドレスに入る。アドレスしてから目標を決めると、その間に体が緊張し、ミスを引き起こす。
(5)ボールを上から打ち込みVを描くように振り抜く。
(6)左手の3本指による握り部分を支点として、右手親指、人指し指の握り部分を作用点として右手でグリップを押すようにクラブを振ると、必ずクラブヘッドが返るので、シャンクしない。
(7) アプローチのアドレス(97年5月)
 まず、クラブをボールの後ろに置いてから、クラブに合わせてアドレスに入る(そうでないと体の無駄なところに力が入る)。左足を若干開く、腰の左右を結ぶ線と左右の肩を結ぶ線をスクエアにする(右肩、右腰を後ろに下げる感覚)。すると、自然に左足体重となる。そして、左肩から健康骨を結ぶ縦の筋肉に張りを感じるようにして、左の壁を作り、スイングする。クラブは振り抜かず、25分のところで止める。
(8) 10ヤード以内は、できるだけボールに近づき、(7)の方法でアドレスし(すると自然にアイアンを短く持つことになる)、左腕を体から離し(左脇を開けた状態で)ゆっくり振る。
 さらにボールを上げたいときは、クラブフェイスを大胆に開き、ネックをボールの後ろに置く状態でアドレスし、スイングする。
(9) バンカーからの距離感
 遠いところへは、横スイングでボールを打つ。近いところでは、縦に振ってボールを上げる。遠い場合、ハンドダウンとなる。
(10)アプローチのグリップ
 右手親指と人指し指とでグリップを挟んでつまみ、そのとき、右手親指の腹全体ではなく、爪の先の右側の腹がグリップに当たるようにしてつまむ。その際、親指先端が人指し指より前に出ないようにする。親指の付け根と人指し指の付け根が互いにくっつくようにし、右手甲に力を入れる。すると、甲に張りが出て、親指の付け根と人指し指の付け根の筋肉が盛り上がる。これにより右手でクラブを必要以上に操作してしまうことなく、左手でクラブをコントロールすることができる(すべてのクラブのグリップにつき同じ)。

(11)ボールを殺す打ちかた
 アプローチでボールの勢いをできるだけ殺すために、左右の親指、人指し指でのグリップを外すくらいにして、クラブに余計な力が加わらないようにし、ボールを打った後、クラブをのどの正面にくるように引きつけるとよい。
(12)クラブを外側に縦に持ち上げてテークバックし、右手の親指、人指し指でシャフトの軸方法に引っ張るように、アウトサイド・インに振って、地面をたたくように振ると、ボールが目標の左に高く出る。
(13)右肩がつっこまないように固定し、足を使わず、手の振りだけで、ダウンスイングし、その際、ヘッドを斜め上から降ろし、ボールを打ったら空手チョップのようにヘッドをすぐ戻す。
(14)右手と左手の上腕が互いに押し合うようにしてグリップを固定してクラブを振る。右手人指し指より親指が前方に出ないように握ると、コントロールしやすい。
(15)スイング時に右肩が突っ込むとボールは右に出たり、シャンクが出る。ダフらないようにするには、右足を後ろに引きつま先立て、左足に体重をかけるようにするとよい。
 シャンクが出ないようにするには、腕の振りだけでボールを打つようにする。腕を振り切った後に体を回す。
 サンドのバンスを使うとボールが上がりやすいが、バンスを使おうとしてクラブのソールを地面にたたきつけに行くと、右手を使いすぎ、肩が突っ込んでシャンクが出るので注意する。
(16)体重を右足にかけ、ボールを目標に放り出すようにスイングする。ボールは高く上がり、転がりが少なくなる(ボールを高く売上げたいとき、止めたいときに有効)。
(17)左手小指、薬指、中指の3本でしっかり握り、右手親指、人差し指、中指の3本で握り、あとの指は緩めにグリップし、できるだけ屈まずに、大きく構え、左指3本のグリップを支点にし、右指で方向付けをしてスイングする。
 インパクト時に左腕が左肘から抜けないように、左手でグリップを抑えるようにする。
(18)テークバックを地面に水平に出すのではなく、いきなり30度くらいの角度でヘッドを上げて打つ。この打ち方は、ショートを避けることができるので、アプローチでショートが出だしたら使用する。
(19)バックスピンをかける打ち方
 左壁をしっかりとして、体を動かさずに、スイング時に左腕を逃がさずにインパクト時で止める一方、ヘッドを走らせてカットするようにボールを切る。コックが右水平からインパクトまでリリースするような感じ。
(20)確実にヒットする打ち方
 アドレス時にボールをネックで構える。フェイスの内側寄りでボールを捕らえることができる。
(21)シャンクしないグリップ
 右手グリップは、親指先の腹と人差し指先の腹とで、グリップをつまむ。右手小指と左手人差し指とがオーバーラップする部分に力が入ると右肩が入りすぎたりして、シャンクする。オーバーラップ部分をなくすぐらいの気持ちで握るとよい。
(22)左グリップをしっかりすることの意味
 グリップがしっかりしていないと、インパクト時にグリップ部分が折れて曲がり、ぶれが出る。
(23)アプローチのアドレス(下半身のロック)
 右膝を目標方向に入れて曲げ、右太股が地面に垂直となるようにする(ゲーリー・プレーヤーのアドレス)。これにより下半身がロックする。
(24)左肘でスイングすることを意識する。目標を肘で感じ、テークバックし、右肩を入れないでスイングする。左肘内側に余裕を作り、テークバック時に、ヘッドは円弧を描いて持ち上がることとなる。換言すれば、ヘッドが右後ろに流れて、肘がのびることはない。これはどのクラブでも同じ。
(25)左肘と左手首の間の腕のどこかで目標を感じ、その目標に向けて腕を投げ出すようにスイングする。目標を感じる部分をどの部分にするかは、個々人で異なるので、最適な部位を探す。サポータをはめてどの部分が最も目標を感じやすいか探るとよい。
 これは60ヤード以内に使う。また、バンカーショットでは使ってはいけない。
(26) ボールを左足前やや内側にして、ボールが顔の正面となるようにしてアドレス(左体重)し、ボールの左側を見て、クラブをインサイド・アウトに振る。テークバック時にクラブのフェイスがアドレス時と同じ顔に見えるようにテークバックする。その際、コックせず、右手と左手がおしくらまんじゅうとなるようにする。
 アプローチでは、右手と左手がおしくらまんじゅうで、かつ、左手の手首内側で感じながら、ノーコックでテークバックする。スイングは左腕外側で目標を感じながら、目標へと振り抜くまで、腕を畳まない。腕を畳むのが早いとクラブが引けてしまい、アウトサイド・インとなってしまう。これは他のクラブでも同じ。
 アドレスをオープンに構え、右肩で目標をとるときには、スイングを振り切ってはならない。アドレスをスクエアに構え、左腕(肘)で目標をとるときには、振り切ることが重要である。その際、右肩が突っ込まないよう、右肘を十分へそにくっつけ、肩がスクエアになるように意識する。
 左腕は、ぶらりと垂直に下げ、左手が左肩の真下に来るようにすると、腕が振り切れる。
(27)打ちに行くスイングでのアプローチ (転がし1)
 リストを返す打ち方でボールを打ちに行くと、スピンが加わりボールがキュっと止まる。そのためには左手の小指によるグリップ部分を支点としてクラブを返す。具体的には、手首のコックだけでテークバックし、前記グリップ部分を支点としてクラブヘッドをボールにぶつけるようにヒットする。
 上記方法でクラブを振るとき、左腕だけでクラブをスイングし、ボールを叩いた時点でスイングを中止する感覚を覚える。また、右手だけでクラブをスイングし、ボールを叩いた時点でスイングを中止する感覚を覚える。最後に両手でグリップを握るが、その際、両手のひらを押しくら饅頭をしてグリップを固め、左小指を支点にコックし、ヘッドがテークバックとボールを叩きに行くときとで同じ軌跡を通るように振る。
 この方法を7番〜PWで行うとボールの止まる転がしができる。
(28) 転がし2
 8番アイアンでトウを下にしてヒールをアップし、グリップを合掌形の両手で挟んでおしくら饅頭状態にする。ヘッドを目標に向けて地面につけてシャフトを右手で押しつける感覚を作ってから、ゆっくりとボールをヒットする(99/4/13)。
(29) 下半身の安定
 アプローチの際、膝を左に流さないよう、ある程度両足の幅を維持し、ベタ足にして腿に力を入れてどっしりと構える。下半身が動かないようにして、腕を振る。
 左足の膝が前に出ないようにする。
(30) 入れに行くアプローチ(サンドウエッジ)
 右手の甲に張りが出て、且つ、手の甲と腕がくの字を描くように折れ曲がった状態で、さらに、右手を上からグリップを覆うようにするのではなく、下からグリップを支えるようにし、このとき、左手の親指と右手の親指とがほぼ一直線上となるようにする。右手の甲の張りを忘れず、左手の中指、薬指、小指三本でグリップをしっかりと握って、テークバックを大きくせず、左手でクラブを目標に向けて引っ張り、クラブヘッドを打ち込む。フォローでクラブのフェイスが最後まで目標に向かうように維持し、クラブを左に返さない。
 この打ち方での注意点は、右手甲の曲げ角度をテークバックの際に変えないこと。また、この打ち方で、ヘッドを開くと、落ちたボールが右に転がり、ヘッドを閉じると落ちたボールが左に転がるので、その特性を利用して、グリーンの傾斜状況等に合わせて打ち方を変える。
(31) 入れに行く転がし(PW〜7番)
 右手の甲に張りが出て、且つ、手の甲と腕がくの字を描くように折る。このとき手をファーストハンドにしてから、くの字に折り曲げるのではなく、体の正面でくの字に曲げてからアドレスする。左手の中指、薬指、小指三本でグリップをしっかりと握って、テークバックを大きくせず、左手でクラブを目標に向けて引っ張り、クラブヘッドを打ち込む。フォローでクラブのフェイスが最後まで目標に向かうように維持し、クラブを左に返さない。


<パター>
●キャッシュイン型はシャフトをカップに向けて押し出す。
 ピン型はホーゼルを地面に直角にしてアドレスする。
 右掌にボールを載せ、カップに向けて転がす動作をしてみる。それと同様の動作を右手のみでパターを持ってやってみる。その動作で、左手を添えパッティングすると、カップに向かって、ボールが順方向に転がり、バーディ間違いなし。
●まず、右手のみでグリップを握り、カップに向けてパターヘッドをセットする。どのように打つかを決めたら、左手を右手に添える。左手は中指、薬指、小指の3本のみでグリップを握り、親指、人指し指は右手を包むように添えるだけ。右手はしっかりと握ったままで、そのまま目標に向けてヘッドを振る。ヘッドは振り子が振れるようにしてテークバックの際にフェイスが下を向くように行う。

<練習方法>
●ボールに対してスクエアに構え、目標を決めずに打つ。これを基準に、アドレスの足の位置をいろいろ変えて振り抜きやすいアドレスを探す。アドレスを変えると玉筋がどのように変わるか確認する。
 クラブを緩く持って、振り子のように腕だけで振ってみる。それでボールを打つと、素直なボールが打てる。その振り幅をだんだん大きくしていくと、腕だけでは振れなくなるので、体を回転させる。腕の振りが優先したスイングができあがる。
●2番アイアンを使って100ヤード程度のアプローチをするつもりでゆっくりと打つ。その際、目標を決め、ボールをヘッドが掴んで目標に向かって飛ぶように、右手掌とヘッドが同期するイメージで打つ。すなわち、フルスイングすべきところを極めてゆっくりとしたスイングで行う。これにより自分のスイングの欠点が如実に現れる。このゆっくりスイングでボールを捕まえるようになることが肝心。
●テークバックを右腰くらいにして、体が開くのを我慢してスクエアに保ち、体の正面にクラブを戻してボールをヒットし、左脚による壁を感じながら、腕を目標方向に振り抜く。正面でボールをとらえることができたら、振り幅を徐々に大きくしていく。このとき膝を曲げばねを付けるとよい。