撮影地:マウント・オルガ Mt.Olga(ウルル/カタ・ジュタ国立公園)

● たくさんの頭
ウルル/カタ・ジュタ国立公園内では観光客に立ち入りの認められているエリアは、公園の面積に比べて極めて限定されている。そのためウルルやカタ・ジュタの写真も皆が同じ場所から撮るので、どこかで見たことのあるものばかりになってしまう。あまり目にすることのないアングルから写真を撮ろうと、人の集まる展望所は避け、この日はカタ・ジュタへ向かう道路際に車を停めた。ランドクルーザーのボンネットの上に三脚を立て、強度のあるフェンダー側に立って撮影を行う(レンタカー屋には内緒である)。多くの巨岩の集合体であるカタ・ジュタは見る場所により表情を豊かに変える。「カタ・ジュタ」の意味がアボリジニの言葉で「たくさんの頭」というのも、この角度から見ると頷ける。雲のきらめきが消える頃、たくさんの頭は闇に溶けていった。

Nikon F4 with MF-23,
Ai AF Nikkor ED180mm F2.8S (IF),
Fujichrome PROVIA ISO 100 (RDP II)
Aperture-Priority Auto @ F8
On the way Uluru to Kata Tjuta, Uluru/Kata Tjuta NP, Northern Territory
December, 1999

2003.07.24 掲載