ウルルとカタチュタ--ウルル（エアーズ・ロック）

今回のウルル滞在最後の夜、ワシはいつものように、ウルルの周回路を車で一周した。「また、来ることができますように」と。周回路の途上にウルルとカタチュタを同時にフレームに捉えることのできる場所がある。背の高いランドクルーザーの屋根に登る（レンタカー会社には内緒だが）と一日のわずかな残滓に遠く浮かぶカタチュタをきれいに見渡すことができた。説明するまでもなく、左手はウルルである。今回のウルルにおける撮影行は天候にあまり恵まれなかった。こう言うと変に聞こえるかもしれないが、あまりにも快晴過ぎたのである。雲がないと空の部分がのっぺりとしてメリハリのない写真になってしまう。惜しむらくは、ワシの到着する直前に大雨が降った模様なのだ。ウルル登岩路の窪みにはいたる所に水が溜まっていたし、公園内では雨で痛んだ道路の補修工事が進んでいた。しかし、こればかりは天を恨んでも仕方ない。次の機会を楽しみにしよう。そんなワシの同情したのか、天は旅の終わりに、束の間、ウルル／カタチュタの共演を見せてくれた。