撮影地:フィッツロイクロッシング(ウエスタンオーストラリア)ロードハウス

● 陸の王者
ロードハウスで憩うロードトレインのタンカー。タンクローリータイプのトレーラーは重心が低く、三両のトレーラーを従えた姿からは戦車のような重量感を醸し出す。仕切りをする力士にも見える。ハイウエイに出るとこの怪物が時速100キロで荒野を駆ける。疾走する姿は厳しい自然に立ち向かう人々の意気を象徴しているようで頼もしく、時に美しくさえ感じる。まさに王者の風格である。日本で陸の王者は慶応であるが、ここオーストラリアでは紛れもなくロードトレインだ。撮影の難点は三脚にカメラを据え、望遠レンズを構えていてもいつ姿を現すか判らないこと。炎天下、二時間近く粘って結局一台もロードトレインが通過しないことがあった。主要ルートのスチュアートハイウエイでさえである。やはりアウトバックは偉大なる過疎の地なのだ。

Nikon F4 with MF-23,
Ai AF Nikkor ED 180mm F2.8S (IF),
Fujichrome PROVIA ISO 100 (RDP II)
Aperture-Priority Auto @ F8
Fitzroy Crossing, Great Northern HWY, Western Australia
May, 2000

2001.02.23 掲載
2002.01.10 レイアウト変更・写真サイズ拡大
2002.12.20 レイアウト変更・
アクセス解析対応