撮影地:カカドゥ国立公園・フリルド・ネック・リザード

● エリマキトカゲ
ご存知、カカドゥの愛嬌者エリマキトカゲ。追いかけっこの末、ようやく撮れた写真。アップで撮ろうとそっと近づく、あと少しというとこで彼は素晴らしいダッシュで駆け出す。再び背を丸め、足を忍ばせて距離を詰める。気が付けばワシの車は遙かかなたに置き去りになってしまった。写真的には襟を立てて「カーッ」と口を開いているポーズがいいのだが、彼はまだ余裕があるらしく、自慢のフリルでワシを威嚇することはなかった。実は今回初めて野生の個体を見た。過去の訪問では探してもぜんぜん見つからなかったのに、この季節は夕方になると路上で簡単に見ることができた。雨季に活動が活発化するらしい。この土地は季節により、環境や生物の行動が大きく変わるのだと改めて思い知らされる。哀れ、交通事故に遭った個体がとても多いのはショックだった。注意していればこんな大きなトカゲを轢くはずがない。捕鯨に目くじらを立てるのも結構だが、この愛すべき生き物も是非守ってもらいたいものだ。ドライバーがほんのちょっと注意すれば...。シャッターを切った直後、ブッシュに駆け込んだ彼を「車に気を付けろよ」と見送った。

Nikon F5A with MF-28,
Ai AF VR Nikkor ED 80-400mm F4.5-5.6D,
Fujichrome PROVIA 100F (RDP III)
Aperture-Priority Auto @ F5.6
On the way to Muirella Park, Kakadu National Park, Northern Territory
October, 2001

2002.01.18 掲載
2002.02.07 文章修正
2003.03.23 レイアウト変更・
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