Galah(ガラー)、撮影地:ポートダグラス、クイーンズランド

● モモイロインコ
モモイロインコは大陸全体に分布し、アウトバックの旅でも行く先々でお目にかかる馴染みの鳥である。ワライカワセミと並んで、モモイロインコはワシのお気に入りの鳥でもある。反面、写真に撮るのは難しく、ワシにとってオーストラリアで最も失敗カットの多い被写体、最もフィルムを無駄に使った被写体と言って差し支えない。見かけによらず手強い奴なのだ。どこにでもいるので写真に撮るのは難しくなかろうと言われるかもしれない。確かにそうであるが、表情豊かな彼らが"いい顔"をした瞬間を押さえるのは難しく、タイミングを外した失敗を量産してしまう。また、美しい胸元のピンクも光の加減や生息地域により異なるため、満足できる"桃色"を捉えるのはこれまた難しい。夕陽を胸のピンクに輝かせ、空を舞うモモイロインコは本当に美しい、"桃色"を一層際だたせたモモイロたちを狙って今後もワシはフイルムを大量消費することだろう。

Nikon F5A with MF-28,
Ai AF VR Nikkor ED 80-400mm F4.5-5.6D,
Fujichrome PROVIA 100F (RDP III)
Aperture-Priority Auto @ 5.6
Rainforest Habitant, Port Douglas, Queensland
September, 2001

2003.04.04 掲載