撮影地:デイントゥリー国立公園、ケープトリビュレーション、クイーンズランド、キバタン

● コンパニオン
昼食のサンドイッチを頬ばっていると、何やら木の上から音がする。見上げると大きな白い鳥が木の実を食べていた。キバタン Sulphur-crested Cockatooだ。一説によると、オウムや大型のインコの知能は非常に高く、犬に匹敵するとも言われる。なるほど、彼らの行動を見ると、その説もまんざら嘘ではなさそうに思えてくる。まず、写真のように足を器用に使う。人間の手のように、食べ物を口に運ぶという芸当は他の鳥にはできまい。また、二、三羽でちぎった葉っぱを、相手に渡したり取り戻したりして、じゃれ合っている様子を見たこともある。葉っぱを遊び道具として使うのだ。勿論、言葉も覚える(状況に応じた言葉遣いができる!)。体も強く、寿命も長い(数十年!)。実際に飼育されている方々のHPを見ると、彼らとの楽しい生活が綴られており、「ワシも一匹!」とついつい思ってしまう。しかし、ワシントン条約で、セキセイインコとオカメインコ以外のオウム・インコの輸入は禁止されているため、日本で飼育できるのは国内で繁殖した個体のみ。数が多くないので非常に高価である(金額はここでは書かない)。更に、飼育した全ての方が口を揃えて壮絶な鳴き声を欠点と指摘する。犬の遠吠えなど目ではない。現地で凄まじい金切り声をいつも聞いているので状況はよく理解できる。よほど恵まれた住環境でないと近所迷惑千万である。やはり彼らとは旅の空で会おう、にぎやかなコンパニオン達との再会が今から楽しみだ。

Nikon F5A with MF-28,
Ai AF VR Nikkor ED 80-400mm F4.5-5.6D,
Fujichrome PROVIA 100F (RDP III)
Aperture-Priority Auto @ F5.6
Cape Tribulation NP, Queensland
September, 2001

2002.05.31 掲載
2003.03.22 アクセス解析対応
2003.07.02 文章修正