撮影地:バングルバングル(西オーストラリア)ミニパーム

● 光を求め
バングルバングルことプーヌルル国立公園はビーハイブ(蜂の巣)と呼ばれる横縞模様の奇岩で有名である。数十年前までは地元のアボリジニしか存在を知らなかったまさに秘境中の秘境である。ほとんどの人がセスナで上空からこの寄景を楽しむが、陸路この地を訪れると、バングルバングルの別な顔に触れることができる。南の島でも、海岸でもない、こんな内陸に椰子の木が群生しているのである。アリススプリングスの西、パーム・バレー Palm Valleyが砂漠の中に椰子の育つ場所として有名だが、ここでもカリフォルニアの街路樹のような椰子の木にお目にかかることができる。この地がかつてオアシスだった頃の末裔なのか?谷底から光を求めて精一杯幹を伸ばす。厳しい環境の中を何十、何百世代と生き抜いてきたしたたかな生命力に感服する。時間のある方には陸路バングルバングルを訪れることを是非お勧めする。文明を遠く離れたこの場所では何もない贅沢と自然の驚くべきワンダーが我々を歓迎してくれる。

Nikon F4 with MF-23,
Ai'D Fisheye Nikkor 16mm F3.5
Fujichrome PROVIA ISO 100 (RDP II)
Aperture-Priority Auto @ F5.6
Mini Palm, Purnululu National Park, Western Australia
May, 2000

2001.03.27 掲載
2003.03.26 写真サイズ拡大・レイアウト変更・アクセス解析対応