<オープニング> T「今日は恒例のレコメンデーション拡大版をまたやろうと思っております。こ の番組ディレクター二見君が一生懸命そろえたブラジル物の特集です。」 M-01.ブロンコ/オリジナルラヴ <近況> えーワタクシの方はですね、最近ニューアルバムをずっと作ってたりしていま したが。今度ね、事務所をおそらく引っ越すんでね。おそらくじゃなくてもう引 っ越すの決まってるんですけど。それでね、引越しをするんでそのいろんな手続 きだ何だかんだでもう大変でして。新曲、レコ屋の方にも全然行けてませんでね。 もうそういった手続きに明け暮れていたという感じで忙しかった訳でありますが。 そんな中でオリジナルラヴのシングル候補曲をうちのディレクターに出さなきゃ いけなくて。まあ2曲ぐらい書いて「どう?」とか言ったんですが、結構好評だ ったですね。忙しい方がかえって曲書けるんじゃないかっていうね(笑)そうい う風に思いましたね。昼間はずーっと引越しの手続きで走り回ってて夜は曲を作 ってっていうもの凄い多忙な毎日だった訳なんですけど。そういった方がかえっ て頭の血のめぐりが良くなると言いましょうか。ずーっとスタジオにこもりっき りになると脳の血が止まってしまうような感じと言いますか、そういう煮詰まり 方ってするんですけど。かえって昼間いろんな不動産屋さんのおじさんとかあの (笑)いろんな人に会ってたりすると急に自分の音楽パッと考えた時に「あ!こ れこうすりゃ良かったんじゃん!」とかね、意外な発見とかあって。妙に自分の 作ってる事に客観的になれるというか視野が広くなれたりして。いろんな脳の思 考がそういう閃き方、広がり方をするのかなーなんて思った1週間でした。だか らまあ1個の事をバーっとずーっと長い時間考え続けるっていうのもいいんです けど、まあ今まで僕割とそういう作り方で曲作ってましたけど…パッとね他の仕 事しちゃうっていうのはいいですね(笑)。かえって直感というモノがが働くと いう事があるのかなと思いましたけども。 <今週のリコメンド> 今週はあんまりレコード屋へ行けてないので自分の過去のストック…ではなく て!これ人から借りたもんだったそういえば。思い出しました。そのアーティス ト。まあここんとこずーっとかけてるんですけど。今日リコメンデーション拡大 版でブラジル特集やるっていうんでね『カエターノ・ヴェローゾ』ですまたもや (笑)はい。カエターノ・ヴェローゾを2曲今日は聴いて頂きたいと思います。 これ邦題が「褐色の君の存在」カッコイイな何だこれ(笑)みたいな感じですけ ど。褐色の君の存在。存在の耐えられない軽さ、みたいな感じですけどね。こう いうタイトル多いんですよねカエターノ・ヴェローゾのタイトル。さっきディレ クターの二見君とも話してたんですけど。そう、僕の大好きなチェコスロバキア の作家『ミラン・クンデラ』さん。「存在の耐えられない軽さ」っていう小説書 いた人ですけど。その人のタイトルに近い、ちょっと哲学の入ったラブストーリ ーといいますか、そういう一貫した美意識が邦題にさえ感じる訳なんですね(笑) ホントのポルトガル語ではこういった「褐色の君の存在」なんて言ってるのかわ からない訳なんですが。でもね大体どの曲もそういった邦題が付いてるのを見る と、ひょっとしたら多分直訳してるのではないかと。こういった曲ばっかりなの ではないかカエターノ、という事が伺える訳ですが。それと「ブラック・オア・ ホワイト」。それから「アメリカーノス」ですね。あ、これ2曲メドレーなのか な?という事でこの合計3曲ですね。まあ夏なんでね、涼しくなってもらうと。 こういうちょっといい、哀しい気持ち、風!みたいなものをこのカエターノの曲 聴きながら空想して頂ければと思います。 M-02.褐色の君の存在/カエターノヴェローゾ M-03.ブラックオアホワイト〜アメリカーノス/カエターノヴェローゾ <リコメンド拡大版> はい。レコメンデーション拡大版であります。今日のテーマは夏真っ盛りとい う事でありまして「ブラジル」です。ブラジル物に関しては今までかなり細かい 所と言いましょうか、ちょっとひねくれたアヴァンギャルドなブラジル物という のをこの番組でいろいろかけてきましたけど。ここで「かけもらし総点検」「シ ブイシンガーソングライター系を中心に更にディープにブラジル!今回は迫って みましょう」という事で。今回はブラジルのいい曲ね(笑)今までかけた曲もい い曲でしたけど。「いい曲」を今回ちょっとかけようかと思っております。 それではまず1曲目ですね。『カルトーラ』というアーティストで「夜明け」 M-04.夜明け/カルトーラ いい曲ですねこれ。このまったりとしたリズムね。サウダージな感じでありま すけど。この人は「ミスターサンバ」と呼ばれる人で1920年代から音楽を始めて、 初めてレコーディングしたのが1974年。54年間(笑)活動していたという事です が。「ブラジル音楽史そのもののような人である。すでに他界している。」1980 年ですか?に亡くなったと。「最近東京カフェブームと共に注目を集めている」 と。それで今聴いて頂いた曲はその1stアルバムからの曲です。ね、カフェブーム。 要するにサバービアの橋本君とかがアプレミディでかけてるという事らしいので (笑)。いい曲でした。ね。 *** えー次。今日はたくさんかかりますね。これエアチェック日だ今日は!という 感じであります。次はね『トリオ・テルヌーラ』「あなたの微笑み」ね。 M-05.あなたの微笑み/トリオ・テルヌーラ これはプリティーな曲ですね。この声がひと言め出て来た時ガクッときました ねやっぱり(笑)。♪フゥ〜ッ!っつって(笑)。男性か女性かわかりませんけ どね。ひょっとしたら子供か?!「最近再発された全く無名のコーラスグループ」 と。再発されたんですねこれ。「1970年頃の作品。明らかにモータウンやソフト ロックを意識したアレンジ/曲作りだが、このすぐに消えてしまいそうな(実際 すぐ消えた)儚い存在感がたまらない」と(笑)いう事ですけど。まあ確かにね、 すぐ消えそうな(笑)オーラを発してますけどね。そのすぐ消えそうなアーティ ストによくありがちな凄く1曲だけいい曲みたいなそういうオーラをもの凄く発 している曲でしたね。何かこのブラジル人がモータウンを意識するとこういうど うしてもやっぱりサンバっぽくなってしまうという(笑)このリズムの感じも凄 くいい感じでありますが。はい。という事で今日はブラジル大特集をお送りして おります。 *** はい。それでは早速曲行きましょう。『ロー・ボルジェス』で「狩人」 M-06.狩人/ロー・ボルジェス えーこの何とも言えないフニョフニョ〜ンとした心地良い叙情的な世界。これ はですね「ミルトン・ナシメントと並び称されるミナスの巨人」と書いてありま すね。ミナスというのはミナスという地方でありましてですね。まあブラジル音 楽大まかにわけると、バイーア系音楽、ミナス系音楽といいましょうか、この2 つがある訳であります。このミナスの方の巨人らしいですロー・ボルジ?。他 に非常に有名な人としてミルトン・ナシメントね。ミルトン・ナシメントは「ミ ナス」ってアルバムがあるぐらいですからね。そしてあとトニーニョ・オルタっ ていう、ギタリストでありますけど。この人のアルバムもまた凄いいい感じのア ルバムです。というようにこのトニーニョ・オルタ/ミルトン・ナシメント/ロー ・ボルジェス。今聴いて頂いたロー・ボルジェスも非常に叙情的なね、まるで湖 の中で歌ってるみたいなジョワ〜ンとした感じがありますね。これはミナスの音 楽の特徴だという事であります。で、方やバイーアですね。バイーアの方では割 とこの、サンバみたいなガガーンと派手な音楽が多いという感じです。カエター ノ・ヴェローゾは一応バイーア出身ですが。カエターノ・ヴェローゾはちょっと 独自な存在ですねバイーアでも。バイーアという感じでもないが何か不思議な存 在である訳ですが。 *** 次の曲行きましょう。次の曲もこのロー・ボルジェス。「誕生日おめでとう」 であります。 M-07.誕生日おめでとう/ロー・ボルジェス いや〜いい曲ですこれも。何かこの何て言うんですか、泣きの爽やかなサウダ ージ感覚に溢れたいい感じな曲でありましたけどねこれ。グッときましたね。 *** 次のアーティスト行きましょう。次は『マリーザ・モンチ』でありますね。こ れはいいアルバムです。マリーザ・モンチ『ア・グレート・ノイズ』から「アレ ピオ」聴きます。 M-08.アレピオ/マリーザ・モンチ はい。マリーザ・モンチで「アレピオ」アレピュ〜とか言ってましたけど。 聴いて頂きました。「現代ブラジル最高のヴォーカリストの1人。マリーザ96年 の最高傑作(私見)」とありますけどね(笑)。二見君の私見みたいですけど。 「ア・グレート・ノイズ」というアルバムから。プロデュースは勿論アート・リ ンゼイであります。いい曲でしたね。ええ。このフニョフニョフニョというイン トロからタダモノではないアレンジ(笑)。さすがアート・リンゼイという感じ でありますけどね。このアルバムはこういった非常に奇抜なアイデアがいろいろ 入ってる面白いいいアルバムでありますけど。他のマリーザ・モンチは普通にい い歌があったりとかいろいろあって。アート・リンゼイのアイデアっていうのは、 やっぱり凄いですね。つい先日またラウンジ・リザーズの1stを聴いたばっかり です僕(笑)。あのラウンジ・リザーズの1stっていいですね!2ndそれ以外はち ょっとな〜って感じなんですけど。1stは何がいいかっていうと、やっぱりアー ト・リンゼイがいるからいいんじゃないかっていう感じでありまして(笑)。ア ート・リンゼイとドラムのアントン・フィア。あの2人が炸裂しておりましたが。 ラウンジ・リザーズご存知でしょうかね?ラウンジ・リザーズ。ジョン・ルーリ ーがやってたフェイクジャズと呼ばれるバンドであります。バンドというかジャ ズグループというか。今聴くとねラウンジ・リザーズ、凄い「バンド」に聞こえ ます(笑)。80年代のラウンジ・リザーズが出て来た当時はね、本当にこうジャ ズの一派の人なのかなぁ〜なんて僕最初は思っちゃったけど。今聴くと本当にや っぱこの人達はニューウェーブというかパンクを通過した上でのグループなのか なあという風に聞こえますけどね。あのアントン・フィアのドラムといい。ね。 という感じでありますがね。マリーザ・モンチの「ア・グレート・ノイズ」この アルバムちょっと今日もう1回家に帰ってちゃんと聴こうと思っちゃいましたね、 ここで今聴いてですね(笑)。 *** 次のアーティスト行きたいと思います。次は『ジャヴァン』でありますね。 アルバム『ジャヴァン』から「フロー・デ・リス」聴きます。 M-09.フロー・デ・リス/ジャヴァン ブラジルのシンガーソングライターといえば…という感じのジャヴァンであり ましてね。「この曲は1stからだが、彼のアルバムはどれを買ってもまずハズレ は無い」と。無いですね。「また入手し易いので是非この夏のお供にどうだろう」 と書いてありますけどね。そうですね。バート・バカラックみたいな凄くいい曲 やったりとかしてますねジャヴァン。ソングライターとして勉強になりますね結 構彼の曲。と言っても僕あんまり持ってないんですけど。たくさん出てますねア ルバム。これから買おうと思ってます。僕もちょうどチェック外れてたんで買お うと思ってますけど。お薦めですね。この夏のお供に。という感じであります。 *** 最後の曲ですね。次は女性コーラス物のブラジルのアーティストです。『カル テット・エン・シー』という人達。これ僕知らないですね。で「モレル・デ・ア ムール」を聴きます。 M-10.モレル・デ・アムール/カルテット・エン・シー これは泣かせますね結構グーッときましたね。これは60年代のエレンコレーベ ルですね。ボサノヴァを創始したようなレーベルがある訳なんですが。そのエレ ンコレーベルから出ていたアルバムですね「モレル・デ・アムール」カルテット ・エン・シー。これは現在でも活動しているらしいですね。もうおばあちゃんで しょうねきっと4人とも。まあこの頃はおそらくひょっとしたら10代かもしれま せん。何ともいえない清らかさと哀しさがありますねこのアルバム。この人達も アルバムたくさん出してるらしいですねー。だから少女時代/熟女時代(笑)/お ばあちゃん時代、とかいろいろ聴けるかもしれませんけどね。このカルテット・ エン・シー辿っていくと。で、ミディレーベルから編集盤がいろいろ出てたりし ましてその中に今の曲は入ってるそうであります。ですんでこれも夏のお供にい いですね。夏から秋にかけてのちょっとこの何て言うんですか?いいんじゃない ですか。このひと夏の若い人達の経験の後にこういった清らかな声(笑)。ホン トにね、真面目にいいなと思いました。という事で今日のレコメンデーション拡 大版はこの「ブラジル・いい曲特集」でありました。 <エンディング> 今日は何かこう流れがありましたね。流れ聴かされて最後グッときましたね。 掴まれた!というような感じのレコメンデーション拡大版でした。最後は何かし っとりとしたバラード、歌声で僕なんかは掴まれちゃいましたけど、皆さんどう でしたでしょうかね。まあ今日かけた曲は意外とCDで入手しやすい曲が割と多か ったのでね、この夏のお供、または精神安定剤として買ってみるのもどうか!と 思います。それではまた来週。オリジナルラヴの田島貴男でした。バースト! |