ORIGINAL LOVE presents 《BURST!》

第113回 (2001年5月24日放送)


<オープニング>
T「さて今週は、先週に引き続き砂原良徳さんとスマーフ男組のマジックアレッ
 クスを迎えて『大激論バトルPART-2』をお送りします。前回はどちらかとい
 うと堅めの議題ばかりでしたが今日は比較的柔らかめです。」
M-01.黒猫/オリジナルラヴ
<近況>
 ここ最近…まあずーっとここでサックス四方山話いろいろしてるんですけど、
サックスを始めた事によってやっぱりジャズをよく聴くようになってきましたね
自動的に。先週はリップリグパニックの曲をかけましたけど。リップリグパニッ
クというのはドンチェリーという有名なジャズミュージシャンの娘のネナチェリ
ーが参加したりしてるんですけど、いろいろフリーキーなジャズとパンクみたい
なのが合わさった音楽でしたけども。何かああいった音楽ってのは高校の頃いろ
いろ聴いてまして体にしみついてるところがあって、自分が好きなジャズってど
っかしらああいった匂いを探してしまうところがある訳ですが。


<今週のリコメンド>
 今日は『ERIC DOLPHY』。テナーサックスとかバスクラリネットとかいろいろ
吹きますけどフルートとかね。エリックドルフィーをかけます!エリックドルフ
ィーをかけちゃう番組!全国に無いと思いますけどね。このエリックドルフィー
はアメリカではあんまりウケなかったジャズミュージシャンで、ヨーロッパで有
名になったというか活躍したというか…ドイツだったっけな?とかで、だからヨ
ーロピアンジャズってのはこのエリックドルフィーの影響ってのは大体あるんで
すね。で、エリックドルフィーが好きな人はヨーロピアンジャズをやっぱり自然
に追ってしまうというか。僕も最近ヨーロピアンジャズをいろいろ探そうとして
いますがなかなか何から聴いていいのかわかんなくて、魂列車とか結構詳しいん
でねその辺、いろいろ聴いて中古レコ屋とかまた行って探そうかなーと思ったり
もしてますけどね。『OUT TO LUNCH』というアルバムがあるんですけどこれはも
の凄い有名なアルバムです。僕はこのアルバムがもう大好きでありまして。次か
ける『HAT AND BEARD』という曲は、エリックドルフィーがバスクラリネットで
♪ブワ〜〜〜〜ッ!っと吹いてる訳ですけど、何か1個1個の曲がオブジェとして
カッコイイといいましょうか、凄く現代美術みたいなアルバムですね。ジャズか
らこういったアルバムが出てくるっていうのは凄い不思議な感じでありまして。
1964年かな?確か、の録音で。1964年にこのような事をやってたっていうのは、
まあこれはアメリカでは理解されないだろうな全く(笑)と思える訳であります
けどね。今聴いてみるととにかくクールで乾いていて全然叙情的じゃないんだけ
どカッコイイといいましょうか…何と説明したらいいんだろうね…(笑)。まあ
このアルバム是非ね、今日は珍しくかけますけどラジオでオンエアってのはほと
んど最近はされませんけどエリックドルフィーとか。これでいいなと思った人は
アルバム買って頂きたいと思います。全曲カッコイイんで。では聴きます。

M-02.ハットアンドベアード/エリックドルフィー

<談話室バースト!>
ゲスト:砂原良徳(以下:S)/マジックアレックス(以下:M)

T「はい。『真剣30代しゃべり場』の時間がまた今週もやってきましたけども。
 今日の議題は『我々の明日を考える』。お客様は先週に引き続き砂原良徳さん
 とスマーフ男組のマジックアレックスさんです。どうも。」
S「こんにちは。」
M「よろしくお願いしまーす。」
T「まあ率直にまず今回は『文化』についていろいろちょっとこうお話を賜りた
 いなと(笑)思ってる訳ですが。率直に言ってこの音楽業界はどうか?って…
 これ凄くない?この(笑)いきなり。」
M「(笑)」
S「あのね、原稿に『音楽業界はどう?』って書いてあんですよね?」
T/M「(笑)」
S「どうですか?(笑)どうかなー(笑)。またどうすればいいか。うーん。」
T「もの凄いこう単刀直入なもうね(笑)。」
S「いやでもその通りだなー。それはひとつはあると思いますね。」
T「うーん。」
S「えーとこれはねー難しいんですよ。何でかって言うと、僕たちは今作る方が3
 人集まってここで話そうとしてるじゃないですか。大体ですからその経済の構
 造の中に当てはまってる文化活動してる人間はその文化の方どうしても守りた
 いって常に思って話をするので、僕達の話は基本的にそういう方になって当然
 なんですけども。これが生産性重視の業界、レコード会社でもメディアでも何
 でもいいんですけどそういう所に勤めてる方達に聞くと、これは違いますよね
 多分。チャート雑誌とかあるじゃないですか音楽の毎週出てるような。そうい
 うのとか見るとレコード会社の人のお話とか載ってるんですけど下にグラフと
 かバーンと書いてあって。」
T「載ってるね。うん。」
S「そっちをね、そういう人達に誰かインタビューする音楽ライターが現れない
 かなと思ってるんですね。」
M「おーー。」
T「はははー!なるほど。」
S「うん。現れないんですけどね。何でかって言うとその人達に音楽ライターが
 雇われてるからなんですけど。」
T「(爆笑)」
M「その通り(笑)。」
S「(笑)。その人達からお金貰ってるんでそれは無いんですけども。そういう
 話をもうね…」
T「メチャメチャ鋭いねいきなり(笑)。」
S「(笑)」
T「それ、でも面白いな!だから両方の立場がこう文化を作る側とレコード会社
 の人達がフェアになるようなインタビューの場っていうのがあると面白い!」
S「それ作った方がいいんですよ。例えば今日はナントカレコード会社の常務取
 締役のナントカさんとマジックアレックスさんをお迎えしてます。とか…」
M「(笑)」
S「そういう形であるとホントはもっと面白いんですけどね。チャート雑誌なん
 か見ると能書き的な事は書いてありますけども、じゃあ具体的に文化自体をど
 うしようかっていう事に関してはお約束的な事しか…まあ僕達から見るとです
 よ、書かれてないなーという風にしか感じないですし。」
M「うん。」
T「いきなりもの凄い単刀直入な事が出ましたけど。その通り僕もそう思うな。
 やっぱり音楽自体が客観的に評論されてる状況ってのは凄い少ないんだよね
 きっと。」
S「ほとんどだからそのライターさんとかそういう人達の文章とか読んでると、
 いやこれホントに思ってんの?こんな人間今成立すんのかな?と。」
T「(笑)」
S「ホントにこう思ってたら(笑)。不思議でしょうがなくなるインタビューと
 かありますよね。で、基本的にこうけなさないじゃないですか。けなすと首切
 られちゃうみたいな、そんな事があったりとかして。僕もねだから言いたい事
 は言ってもらいたいなと、真剣にぶつかり合って今プロモーションしてるとこ
 ろです(笑)。」
T「なるほど!いやね、俺もそう思う。」
S「だからもう『嘘をつくなよオマエ!』っていう(笑)のがあるんですよ。」
T「そうそう。だからレコード会社の人達の立場とミュージシャンの立場と、そ
 れと別に、三権分立の法国家じゃないけど、やっぱり裁判所が両方から別個の
 ところにあって、で、そこでフェアに音楽なり何なりってのをちゃんと評価し
 て、まあそれだけが評価の基準じゃないけれども、紹介できるシステムっての
 が今ホント欲しいですね。」
S「でもそれはやっぱり欲しいで待ってたらできないので。」
T「なるほど。」
S「やっぱり作るしかないんですね。」
M「はい!僕実は、僕も音楽ライターでよく雑誌の編集部にいて、それは大手外
 資系の某タワーレコードっていうところがやってるbounceというフリーペー
 パーの、ですんで凄くまあ一企業にぶら下がった媒体、もうわかりやす過ぎる
 ぐらい…」
S「そうですね。広告みたいな。」
M「うん。だから一般の音楽メディア話と僕が今関わってるとこと直では繋がら
 ないのかもしれない。でもよくわかります今の話は。」
S「でもね、そういう場とかはやっぱりいろいろみんな待っちゃうんですよね。
 なればいいななればいいなって。でもそれは入り口であって、そう思う事は
 全然悪い事じゃないんですけども、ただいつまでも待っていると何も始まらな
 いというか。それはそう思いますねホントに。みんなちっちゃくても何かある
 んじゃないかなと。」
T「うん。でも何か最近みんなそういうほら過剰に例えば誉めてある文章とかさ、
 『これマジ?』みたいな、思ってる人って多くなってきてる感じあるよね。」
S「だから僕そういう人に会ったら聞きますんで覚悟していて下さい。」
T「マジそう思った?って?(笑)」
S「(笑)」
M「でもきっとそれは過剰に誉める気持ちを伝えたいと思って音楽ライターが言
 葉を使う時に、多分常套句ばっかになっちゃったりするとそれ信じらんなくな
 っちゃうと思うんですよ。だからそん時に、この言い方でこのアーティストの
 音をみんなに聴いてもらえるようにしようっていうそん時に、文字の選択をち
 ゃんとライターの側でプライドを持って選ばれていれば『ホントかよ!』って
 事に多分なんないであろうし。だからやぱり1人のライターが自分の言いたい
 事っていうのをホントに言葉を切磋琢磨して考えてないからそういう事になっ
 たりするんじゃないかなと。やっぱ温いってのはあるかもしんないですね。」
T「だけどホントは理想を言えばレコード会社側と…凄い生々しい話だけど(笑)
 ミュージシャン側とこう独立した立場でそういう評論とかがあれば、より客観
 的な、より音楽自体が盛り上がって行く可能性もあるような気がするけどね。」
S「あります。」
T「なんかそんな事を凄い感じますね。」
M「先週もインターネットの話出ましたけど、ネット見ててつまんない物もたく
 さんありますけど、素人さんが書いてるヤツですんごい面白い…」
T「あ、そういうのある。」
M「たくさんある。」
S「あるある。」
M「だからそういう物はもっともっとこれから成熟して行くだろうし、でももち
 ろんそういう物をネット上で書いてる人っていうのは利害から独立したところ
 でやっていられるし、信頼を得ていって確率された物になっていくものも多く
 あるでしょうね。」
T「だからどっか尖った雑誌ってのがあればいいんだけどね。」
S「うん。無いでしょ。そんな表紙見ればわかるでしょ。」
M「(笑)」
T「(笑)。でもほら60年代とかロック復興の時期っていうのは、何かやっぱり
 サブカルチャーとしてのロックがあってっていうそういう雑誌をやってやろう
 っていう人が結構何人かいて、その名残の雑誌今もありますけど、今は割とそ
 ういう形ではなくなってきてたりするんだけど。何かそういうもう1回ちょっ
 とイキのいい雑誌みたいなのがまた出来ていって盛り上がっていったらいいの
 かもしんないけど…」
M「あ、でも僕思うのは、そういう事ももちろんあるんですけども、それより何
 より先に、音楽の流通の仕方とかそれから作り手と聴き手のコミュニケーシ
 ョン、情報のやり取られ方だとか、そういうモノの方がメディアがどうこう音
 楽誌がどうこうよりももっともっと先にどんどん…ネット通販なり含めてもっ
 と環境の方がどんどん先に行っちゃうんじゃないのかなって思うんですよ。僕
 タワーレコードにいますけど、でも10年後タワーレコードが街にまだあるか?
 っつったらすんごい心もとないですよね。」
T「そうね。」
M「だってお店なんかひょっとしたらいらないんじゃないの?もちろん手に取っ
 てジャケット眺めて買うっていう楽しみはあります。だけど、音楽ってパッケ
 ージは残るでしょうけど、もっともっと違うところに行くような気がして。」
T「どんどんダウンロードになってしまうという…」
M「だからメジャーレーベルとかいらなくなるんじゃないかな?って凄く思いま
 すよ。」
T「うんうんうん。」
M「で、ひょっとしたらFM局とかもインターネットラジオとかが…でいらなくな
 っちゃうかもなと。」
S「電波はキビシイですからね日本はホントに。」
T「そうだねうん。まあただそれテレビにも言えますけど、今ネットの速度がも
 の凄く速いヤツ…何だっけ?」
S「ADSLですか?」
T「それのもっと上の100メガビット…」
S「あ、はいはいはい。」
T「あれ凄いね。あれだとテレビとかラジオとかも余裕でイケるみたいで、しか
 もタダだという。そうすると音楽のアルバム1枚のダウンロードも5秒とかで…」
M「うー凄い。」
T「圧縮無しで出来るという。それが月に4000円ぐらいだって基本料金だけで。
 割と早くそういう風になりそうな感じもありますけど。日本でちょっと前にケ
 ーブルってののブームがこれから来るかもしんないとか言って100何チャンネ
 ルとか言ってアメリカみたいにこういろいろ好きな番組選んでやろうなんて盛
 り上がってる時期があって、でも結局普及してなくてどんどん会社潰れちっ
 て。何か結局日本人ってのはアメリカ人とは違ってさ、アメリカ人ってのは好
 きな番組だけ買って観るみたいな習慣ありますけど、日本ではやっぱり大手テ
 レビ局がバー!っと放映してる番組を何となく家族と一緒に観てるっていう風
 習が根強いのかなっていうさ。」
M「でも小泉さんも出てきた事だし!」
T「(笑)。丁度今、だからこれから何か変わって行く可能性があるなっていう
 匂いみたいなモノがしてきた時期なのかなあという気もしますね。だからどっ
 ちなんだろうっていう…。えーそれでは砂原良徳ニューアルバム『LOVEBEAT』
 から『SPIRAL NEVER BEFORE』です。」

M-03.スパイラルネヴァービフォー/砂原良徳

***
T「はい。『真剣30代しゃべり場』続きますけども(笑)。」
S/M「(笑)」
T「音楽業界、音楽を取り巻くその現場というか外の事についていろいろ話して
 きましたけども、これからは音楽の中身についていろいろしゃべって行きたい
 と思います。まず『何故音楽を作っているのか?』という事なんですけども。
 砂原さんは…」
S「えーとねー…意味は考えようとするんですけど、行き着けばホントは意味な
 んて無いんじゃないかという(笑)。あのー小さい頃からの事をずっと考える
 とですね、それがどういう意味を持つかというよりも、まずそれがどういう行
 為であるかっていう事から話して行くとですね、僕の場合はしゃべりがとても
 ヘタクソで(笑)。」
T「はーはー。」
S「ホントヘタクソなんですけど(笑)自分の思ってる事とかを人に伝える為に
 物を作ったりしてそれを見せたり、絵を描いてズバっと見せたり、それこそ音
 を作って人に聴かせたりする事でコミュニケーション…まあ作った物を聴いて
 もらうっていうのは一方向になっちゃうんですけども、一対一でいればそれに
 ついて話し合う事もあったりして、ひとつのコミュニケーションの手段。それ
 はデザインとかも全部そうなんですけどね、それである事はあるんです。それ
 はただ『その意味は何?』っていう事の答えにはなってないですけどね。」
T「うんうん。僕もしゃべんの下手です。」
全員「(笑)」
S「音楽やってる人はしゃべんのはあまり上手な筈ではない。」
T「そうだね。俺もそう思う。」
M「しゃべんないでいい筈ですよね。」
S「ホントは多くを…」
T「ちょっと左脳がダメで。みたいな何か。」
M「左脳が(笑)。」
S「だから雑誌のインタビューの話とかさっきしたけども、あんまりしゃべりす
 ぎるのは…作品自体について『どうですか?何を言おうとしてるんですか?』
 とかそんな事聞いてくる失礼なヤツがいるんですけど(笑)。」
T/M「(笑)」
S「(笑)そういう事は言えば言うほどこうボケてくるんで。」
T「そう。作品からどんどん離れてっちゃうね。」
S「ホントはあんまり言いたくない。」
T「何言ってんだ俺みたいな。そうそうそう。」
S「うん。でも僕はプロモーション最近ちょっとしばらくやっていて、あんまり
 そういう人には会ってないですね。失礼だなって人には。」
M「幸せな(笑)。」
T「へえー。いい状況に。」
S「うん。」
T「これはマジックアレックスさんは音楽を作るその…」
S「意味。」
M「意味?…ふえ〜…え〜と(笑)…でもそうですね、コミュニケーションって
 話でしたけどホント僕なりにやっぱりそうで。自分が作った物で、例えばクラ
 ブなりDJだったりとか、それからライヴした時にお客さんがニコニコしてたり
 するのを見るとこんな幸せな事ないなあって思える。それはセックスして気持
 ち良かったとか幸せだとか思えた事があるからもう1回セックスしたいと思う
 ように、やっぱ幸せだなって、自分がそんな事が毎日できるならいくらでもや
 りたいなって思う、そういうきっと先ほどの砂原さんのお話と少し近かったり
 するのかなあと。」
S「いや、基本的には僕もそうですね。」
T「そうね。コミュニケーションっていう事で言うと、やっぱり自分がこう一生
 懸命作った物を聴いてくれる人がいて、その聴いてくれる人がその音楽を好き
 でいてくれるっていうか、聴いてこういろいろ感じてくれるっていうか…って
 いう事が純粋に音楽を介して…いろんな取り巻きの社会だとか考えたって事は
 抜きにして、音楽だけを介してそういった事が起こってる、起こり続けてるっ
 て事が、凄く言葉の下手な僕にとっては嬉しいっていうか。だから何かやっぱ
 り作っちゃう音楽を。だからそれがコミュニケーションって事で僕もそうだな
 あとこう話を聞きながら思ったりしましたけど。まあでもよくたまに、ラジオ
 番組とか雑誌とかで『何で生きているの?』とかさ(笑)。」
S「うーんそれは子供の時から思う人もいるでしょう多分そういう事。で、大人
 がそれに対して言うけどさ、わかってる人っていないんだよホントは(笑)。」
T「そうだね。うんうん。」
S「なのにさ、それをこうだこうだって言っちゃダメだよそういう事を(笑)。」
T/M「(笑)」
S「いやホントにこれは大変な事だよ。」
T「(笑)」
M「っていうか、一生かけて何とかわかろうとしていくから人生があるんであっ
 てって事ですよね。」
S「うーん…そうかな…とにかく…」
M「そーかなって(笑)ちょっと違うみたい?(笑)」
T「(爆笑)」
S「いや(笑)それはやっぱ個人で違うし。っていうか『こうです。人生は素晴
 らしい物です』とかって決められても(笑)それは違うと思うし。何で生きて
 んの?悪いヤツをやっつける為に生きてんですとか。」
T「親が生んだからみたいな(笑)。」
S「わかんないよなー。うーん。」
T「まあね、何で生きてるの?ってのはわかんないよね。」
S「ただ、質問するっていう事は凄く意味がある事じゃないですかね?」
M「確かに。」
S「その答えじゃなくて、それ言われた方はやっぱり考える訳じゃないですか。
 その考える行為ってのは忘れてはいけないモノだという風には思いますね。」
T「うん。せっかく自我があるんだからね。自我があるのはなかなかこの宇宙界
 でも…(笑)」
S「僕だけですけど(笑)。」
T「宇宙界でも砂原良徳だけが、まりんだけが(笑)。」
S「ホントみんなバカだよなー(笑)。」
T「(笑)」

***
T「まあ、あのね、ここにいろいろ題目がありましてですね、『表現っていうの
 は必要か?』と。『実は人間特有の病気なんじゃないのか。つまり肥大化した
 脳がもたらす余計な妄想にすぎないのでは…』とありますけどね。」
S「これね、表現自体は多分その肥大化した脳がもたらす余計な妄想ではないと
 思ってるんですけど…」
T「でもね!これ!」
S「あのー…」
T「あ、ごめん!」
S「あ、どうぞ。」
T「これ1個思ったのは、これ肥大化した脳がもたらす余計な妄想ってのは、ひょ
 っとしたら人間の考えた社会とか政治だ何だ全てが妄想かもしれないし(笑)
 逆に言うとね。そう思っちゃって。」
S「あ、それはもうそういう事ですよね。実はだから表現自体ってのは、例えば、
 クジラとかがバシャーン!って跳ねたりとかするでしょ?あれだって表現かも
 しれないし。」
T「はーはーはー。」
S「そういったら人間がやってるその表現ってのは非常に全部動物的な事かもし
 れないという風に考えられると思うんですよね。ただそれをこう捉える時に、
 それを何として捉えるかっていう時に、肥大化した脳がもたらす余計な妄想み
 たいに考えるんじゃないですかね。やってる方っていうのはどうなのかなあ。
 もっとこう動物的に、大空にウオー!って叫んで、地面をドンドンドン!とか
 やって(笑)それだって表現だし。」
T「あー。犬の遠吠えだとか…」
S「そうですそうです。」
T「クジラがジャンプしてるだけだ。砂原良徳の新譜は犬が遠吠えたと。」
S「いやー(笑)。」
T「(笑)。でもねそれわかるわかる。俺もそうかもしんない(笑)。」
S「それを分析する時にこういろいろやっぱ考えると、まあ自分で聴く時もそう
 かもしれないですよね?こういう風になんのかなあと。」
T「ひょっとしたらだから、言葉ってこう読んで文章を理解するとか何とかって
 いう事ってのは別にどうでもよくてですね、何か言葉がなくても媒介としてこ
 うわかってしまうっていうか、そういう動物なのかもしんないし。それをやっ
 ていると。現代人であるミュージシャンである我々は。何かそんな気がしてき
 ましたね今。」
M「この間砂原さんとちょっと話していた…実はインタビューだったんですけど
 も『LOVEBEAT』ってアルバムのタイトル。これの『LOVE』って何なのか?って
 いう事を話していた時に『いや、LOVEだからどうしたいって訳じゃない。LOVE
 でどうしたいって事じゃないんだ』って砂原さんおっしゃって。『いや、LOVE
 ってのはそこにあるもんだんだよね』って事をおっしゃってましたっけ?」
S「うーん…」
M「それすっごいカッコイイなと。さっきの話と近いと思うんです。」
S「いや、僕何て言ったっけな…有るか無いかという事が大事じゃないですかっ
 て話だったと思うんですよね。例えば何かこう、金のかかった高い食事でまず
 い食事じゃ何かそこにはそれは感じないじゃないですか。有るか無いかよりも
 感じないですよね。それでもうこうご飯とかさ、お魚一匹出ててもそれが何か
 バシ!っとキマってたらそこに何かあって感じるでしょ?こっちが。だったら
 俺はそういう食事の方が好きだっていう話ですね。」
T「ばるほどー。あーなるほどなるほど。」
S「うん。どこを満たして欲しいかって考えるとね。それは何でもそうだと思う
 んですけどね。」
T「なるほどね。うん。俺もそういう音楽作りたいな。」
全員「(笑)」
S「でもいいなー。それ僕もそういうの作りたいってのは何かいいよなー。」
T「いやいやいや(笑)そう思いましたホントに。それでは砂原良徳ニューアル
 バム『LOVEBEAT』から『THE CENTER OF GRAVITY』」

M-04.ザ・センターオブグラヴィティー/砂原良徳

<エンディング>
T「先週今週と2週に引き続き砂原良徳さんとスマーフ男組のマジックアレックス
 さんをお迎えして、日本の政治…」
S/M「(笑)」
T「(笑)そして音楽、文化、いろんな方面に渡って『真剣30代しゃべり場』と
 いう題をつけて、砂原良徳さんの音楽を聴く為にいろいろでっち上げましたけ
 ども(笑)。」
S/M「(笑)」
T「いろいろやってきましたけども。あのーニューアルバム『LOVEBEAT』は既に
 発売…昨日ですね?」
S「昨日ですねはい。もう100万枚…」
M「おー(笑)。」
S「超える事はないんですけど(笑)。」
T「(笑)。ちなみにスマーフ男組は新譜をずーっとレコーディング…」
M「あ、はい。まだやってまーす(笑)。今年中にはトラックダウン目標でやっ
 ています。」
T「なるほど。今年中…去年も今年中って(笑)。」
M「あー、いつもそうです(笑)。頑張ります。」
T「はい(笑)。という事で、これね面白かったな(笑)。」
S/M「(笑)」
T「どういう話になるのかと思いましたけど、結構いろいろ面白くてですね。
 まりんもマジックアレックスさんもいろいろ妙な引き出しが多くてね。」
S/M「(笑)」
T「割と音楽に携わってる人って、他の事聞いたりすっと何も考えてなかったり
 とかさ(笑)っていうのが割と多かったりするんですけど、結構面白かった
 ですね。この番組では、今回の一大バースト!特番!に関する感想等をね…」
S/M「(笑)」
T「大募集しておりますので、リクエスト感想何でも書いて送って頂きたいと思
 います。今日のゲストは砂原良徳さんとマジックアレックスさんでした。あり
 がとうございました。」
S/M「ありがとうございました。」
T「また来週。バースト!」

 


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Listening & Reported by Jun Arai
Page Written by Kiku^o^Sakamaki