1. お金の本質 (1)機能: 本来(交換手段)+α(蓄財手段) 〜 +α が格差に直結 (2)利子: 利子で自己増殖 蓄財のための投資A(拡大再生産) 〜利子の存在が利潤を不可避とする 成長至上主義の原因 ↓ 貧富格差拡大、環境破壊 蓄財のための投資B(金融財拡大) 〜高利を追求するグローバルマネー マネーゲーム(投機)の原因 ↓ 貧富格差拡大、不況 (3)循環: 本来、お金は経済活動で循環しなければならない 景気後退時に、貯め込まれて循環しない巨額なお金の存在 cf. 循環を促す方法 1) ケインズの処方 〜政府による財政・金融政策 (公共投資、等) 2) シルビオ・ゲゼルの処方 〜通貨改革 (劣化するお金) (4)神格: この世で唯一、神と並んで不滅な存在 あるべきは、利子が付かず、使わないと価値が減るお金 (地域通貨) 2. お金と 「豊かさ」 この世は、金銭が神格化しており、お金がすべてですらある 行きすぎた金銭価値ではないか? お金がすべてということで失われるものは? お金の本質を考えた経済学者: シルビオ・ゲゼル ↓ お金の問題を文学にした作家: ミヒャエル・エンデ ↓ ファンタジー小説 『モモ』 〜お金を沢山得るためにひたすら働くことで幸せになれるという人生観を問う 3.ビデオ 『エンデの遺言』 を観る ○お金とは何か? 本来の交換手段だけではない・・・ ○シルビオ・ゲゼルの経済思想: 『自然的経済秩序』 (1916) で 「自然貨幣」 提案 ○循環しないお金: 不況〜恐慌の原因 ○『モモ』の表現した世界 幸せを求めて、お金を得るために働き、時間的余裕を失っていく人生・・・ ○地域通貨事例 「イサカアワー」、「デーマーク」、「ヴィア銀行」 世界中で、2000以上の取り組み 4. 日本の地域通貨 「エコマネー」、「おうみ」、「クリン」、「ピーナッツ」 など・・・ 〜「エコマネー」の哲学: @エコロジー、Aエコノミー、Bコミュニティ 地域通貨の2側面 1) 地域コミュニティの構築 (相互扶助型) 2) 地域経済の活性化 (紙幣型) 地域通貨の今後 行政が景気回復と行政サービスで財政赤字に苦しむ現代 行政が対応しきれない地域の課題を下から支える仕組みとして重要 研究事例は、相互扶助型の代表=LETS(カナダ) 紙幣型の代表=イサカアワー(アメリカ) <文献紹介> ・ 『エンデの遺言』(河邑厚徳+グループ現代、日本放送出版協会) [ 戻 る ] |