「かわせみ」に登場する着物の数々。登場人物毎にまとめてみました。 |
るい | ||
初春の客 | 藤色の正月の晴れ着に、るいの好きな香の匂いがしみている | |
花冷え | きりっとした紬に帯をゆったり締めて | |
江戸の子守唄 | るいも気に入り、番頭も勧めたのは、紅花染めの単衣であった。 紅花染めといっても、桜の花のような淡いものが、ぼかしになっていて、濃いところで黄を含んだ淡紅色になっている。 |
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冬の月 | 霰小紋の紋付に繻子の帯 | |
白萩屋敷の月 | 「るいの帯の柄は、萩じゃないか」 奥へ通りながら、東吾が気づいた。 金茶の細い縞の上に白く萩の花が織り出されている。 |
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一両二分の女 | 白地に柳と燕を染めた浴衣に、朱鷺色のしごき | |
犬の話 | 露芝の絽縮緬にざっくりした羅の帯が涼しげである | |
麻生家の正月 | 濃い紫に梅を染めた正月の晴着姿 | |
祝言 | 平絽の白無垢に白地に金で亀甲を織り出した帯をしめ、その上から、さらに白い翠紗に神林家の家紋である源氏車を染め出した打掛 | |
いそいそと出迎えたるいは、もう夕化粧がすんで撫子のぼかしの絽の着物に博多献上をゆったりと締めている。 | ||
八朔の雪 | るいは白地に秋草を染めた着物に亀甲の地紋の帯をしめ | |
煙草屋小町 | 思い切って今まで着ないような浅黄色に菖蒲を描いた単衣を決めて来たのだが、今となってみると、いくらなんでも派手すぎたのではないかと心配になった。 | |
東吾 | ||
花冷え | 着流しに、るいが仕立ててくれた派手な縞物の半纏をひっかけている | |
秋の蛍 | 白絣の袖がなんとなく涼しすぎるような夕方、東吾は兄に呼ばれた。 | |
お役者松 | 団扇を片手に白絣の着流し、大小を落し差しにして、神林東吾はあとからついてくるるいをふりむいた。 | |
幼なじみ | 群青を溶かしたようないい色の紬は、無論、東吾の初春仕度 | |
女がひとり | 兄嫁が丹精してくれた白がすりで、どちらも着流しの雪駄ばき | |
夏の夜ばなし | 東吾はあっけにとられた。季節柄、白絣の着流しである。 | |
人は見かけに | 東吾は上布の着流しで、源三郎も麻の単衣という同心らしくない格好で | |
酸漿は殺しの口笛 | さっさと寝巻を脱ぎ捨てると、るいが背中へ廻って姉さん女房よろしく白麻の絣を着せかける。 | |
雪の朝 | 羽織の下に綿入れの袖なしを重ねている。紺無地の結城紬で、綿がしっかり入っていて | |
恋娘 | 薩摩絣の着流しに白献上の帯が、如何にもさわやかな神林東吾が | |
持参嫁 | 炎天下を狸穴から帰って来て、汗と埃にまみれていたのは、昼風呂でさっぱり洗い流し、仕立下しの上布の絣で遅い昼飯がわりの冷麦をすすっていると | |
藤屋の火事 | 神林東吾は上布の着流しで、手に朝顔の鉢を持っている。 | |
白萩屋敷の月 | 勝色の結城紬で単衣に仕立て下しの袴、紋付の単羽織を着せられて | |
美人の女中 | 紺絣もさわやかな東吾が釣竿を下げて立っている。 | |
金魚の怪 | 珍しく紺地の細かい格子縞の麻の着流し | |
露月町・白菊蕎麦 | 藍染めの結城紬の単衣の着流し | |
蜘蛛の糸 | いい色に染め上った藤納戸と深山納戸の紋服 | |
夜鴉おきん | るいが枕許の乱れ箱に用意してあったのは、昨夜、狸穴から埃くさくなって帰って来た時の袷ではなくて、藍染めのさわやかな薩摩絣である。 | |
息子 | 叔父を訪ねるために着せられた紋付の夏羽織と仙台平の袴が、いささか、うっとうしい感じがする。 | |
わかれ橋 | 入って来た東吾は薩摩絣に単袴で、素足に雪駄履き | |
お富士山の蛇 | 次の間へ立って行くと、るいがすぐ乱れ箱を持って来た。上布の着流しに大小をやや落し差しにして素足に雪駄。 | |
八朔の雪 | 亀甲絣の結城紬に、献上の帯と手早く、るいが着がえを手伝ってくれる。 | |
老いの坂道 | 黒の紋付に裃をつけた正装でも、さして暑苦しいことはない。 | |
三婆 | 薩摩絣の単衣に着がえて縁側へ出てみると | |
源三郎 | ||
師走の客 | いつもなら黒紋付の羽織に着流し | |
玉屋の紅 | 着流しは、この春、るいが気を使って、東吾と同じように仕立ててくれた薩摩絣に白献上の帯、勿論、朱房の十手はどこにも持っていない | |
桐の花散る | 背後に声がして、額の汗を拭きながら黄八丈に巻き羽織で、今日の天気に暑苦しげな源三郎が入って来た。 | |
女がひとり | 源三郎は上布、どちらも着流しの雪駄ばき | |
夕涼み殺人事件 | 八丁堀の湯屋で汗を流して来たらしい畝源三郎が、つい、この間、るいが縫い上げて届けた越後上布の着流しで、颯爽と入って来た。 | |
師走の月 | 黄八丈の着流しに巻羽織、腰に大小、朱房の十手という八丁堀独特の風体で、小者一人を供につれて、並みの人間では真似が出来ない早さで肩で風を切って行く。 | |
春色大川端 | 正月らしく仕立下しの竜紋裏、三つ紋付の黒羽織で、普段はあまりみなりをかまわない男だが、今日は髪も結い立て、髭も剃りたてで、なかなかの男前にみえる。 | |
玉菊灯籠の女 | 今日は町廻りではないから、越後縮の帷子に生平の羽織という、いささか野暮ったい格好で、源三郎は苦笑している。 | |
白萩屋敷の月 | 舟着場のところで、若い船頭と立ち話をしていた畝源三郎がふりむいた。 珍しく薩摩絣の着流しで、腰には十手もさしていない。 |
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源三郎祝言 | 畝源三郎の屋敷へ行ってみると、珍しく紋服に仙台平の袴という格好であった。 | |
江戸の馬市 | 黄八丈に黒の竜紋の巻き羽織は、誰の目にも定廻りの旦那とわかる。 | |
老いの坂道 | 日頃、町奉行所の定廻り同心として着流しが建前の畝源三郎も、今日は神妙な裃姿で、おろしたてらしい白緒の草履がどことなく板につかない。 | |
千春 | ||
二軒茶屋の女 | 湯上りに麻の葉の浴衣を着せられた千春をるいがそっと東吾の腕に託し | |
佐助の牡丹 | 紅と紫をぼかし染めにしたところに蝶の柄がとんでいる他行着に細帯を小さな文庫に結んで | |
通之進 | ||
白萩屋敷の月 | 手早く身仕度を整えた通之進は濃紺の紋服に継上下が映えて、弟がみても惚れ惚れするような男ぶりであった。 | |
源太郎 | ||
宝船まつり | 絣の着物に袴をつけ、薄く綿の入った羽織を着た | |
花世 | ||
横浜から出て来た男 | 友禅の着物に赤い帯を締めている女の子は、本所の麻生家の花世であった。 | |
宝船まつり | 友禅の着物に、綿の入った朱色の被布を着て、髪には花かんざし | |
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