ついこの間2010年が始まったと思ったらもう2月。2月と言えば節分に立春。「かわせみ」では立春におめでたいことが起りますね!千春ちゃんの誕生、そして今回は見事初恋を実らせた源太郎君と花世ちゃんの祝言。そこでこのお正月の「新年のご挨拶」でうっかり口を、いえ指を滑らせてしまった春霞さんがお約束通り立春のお祝いにこの2人をお送り下さいました!



春霞さん制作秘話

怒涛の幕開けから3年「新・かわせみ」も3冊目が出版されました。明治編はジュニア達も硬派でなかなか艶っぽいお話がなく琴線に触れてくるものがなかったのですが、やっとこれぞ!というお話に出会えたと思い出版される日を心待ちしておりました。花世ちゃんにすっかり押し切られてしまいましたが、源太郎くんとしては自分の身が立つようになってからプロポーズと思っていたに違いないと思います。こういうまじめなところがとても好感が持てます。
とにかくおめでとうといっておいて、、、難しい源太郎くんの方から作りはじめました。羽織、袴のバランスをとるために背を高くつくったのを失念して源さんの型紙を使って縫っったらまるで巻羽織みたいで裁ち直し、それを仕立てたら今度はゾロリと長い。又寸法直しをして三度目でやっと出来上がり...イケメンでしょ。(「かっこいぃ...」とご満悦)
花世ちゃんの振袖は縮緬の風呂敷で季節に合った梅柄を選びました。アイロンが熱かったため少し縮んでしまいこれも縫い直しです。いかがでしょうか、素敵なカップルになったでしょう!(自分で言っちゃ世話ないですねぇ)

今年の「新年のご挨拶」をお送り頂いた時に「もうすぐ立春、どうしましょう」とお書きだった春霞さん、管理人しっかり期待しておりました!(笑)そして本当にお送り頂いてどうもありがとうございました。イケメンの源太郎君とすっかり素敵な女性に成長した花世さん、お似合いの2人ですね。華やかに晴れやかに、立春の嬉しい思い出がまた増えました。(管理人)


「かわせみ」のお吉が指図して運び込んだのは夫婦布団で、畝家の家紋の丸に三ツ柏と麻生家の揚羽蝶を染め出した油単がかかっている。
そこへ麻太郎が千春を伴って到着した。
金屏風の前に座った源太郎は紋付袴、花世は振袖だが、どちらも新しいものではなかった。
麻太郎と千春にしても、新郎新婦に準じた装いで、麻太郎が三宝にのせた瓶子を、千春が盃台を捧げて二人の前にすわる。
ひっそりと鎮まり返った三三九度の盃事であった。
家の中は四人きりだが、外には長助とお吉をはじめ、畝源太郎と花世の祝言を知って集って来た近所の人々がひどく嬉しそうな表情で見守っている。
 「花世の立春」


                                     

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