春霞さんから「永代の元締」に次ぐサイドメンバー第二弾が届きました。
武州所沢から出て来た時はどうなることかと思った「お石ちゃん」も今では「かわせみ」になくてはならない人になりましたね。今は「かわせみ」を退職(笑)して小源さんと所帯を持ちましたが、これからもたびたび登場してくれることでしょう♪
春霞さん、今回も本当にありがとうございました!

春霞さん制作秘話

お石ちゃんと言えば初登場のこの場面、インパクトがありましたね。
さーて、困ったのが手桶です。「るいさんの夏」で下駄と縁台を作っていただいた“てのひら工房”さんに頼もうと思ってサイトに行ってみたらなんと今注文しても1年半も待たないと出来ないそうです(TVに出演されて注文が殺到したようで、メディアの力のすごさに驚きました)

数十年ぶりに工作をしました。土台の素材には紙コップでは大きすぎるので、何か適当な容器がないかと探し当てたのがデザート売り場で見つけたゼリーです。太るので中身は欲しくなかったのですが、入れ物欲しさに数個買いました。模型などを作るのに使うバラサ材で作ってみようと思ったまではよかったのですが、円くする方法がわかりません。模型飛行機を作っている人の所へ出向いて教わってきました。(歳を取ると図々しくなりますねぇ)
リクエストいただいた方、小源さんにプロポーズされた時の綺麗になったお石ちゃんでしたらゴメンナサイ。


だが、三月晦日、夕方に所沢から到着したお松の父親の幸助が、お吉にいわれて、裏木戸の外に待たせておいたお石を連れて戻って来た時、お吉は勿論、台所にいた板前達までが、あっといったきり絶句した。
 なにしろ、大女なのである。
 背は幸助とあまり変わらない。丸顔で頬が赤く、手足はずば抜けて大きくごつい。肩がしっかり張っていて、木綿の着物が衣紋掛けにかかっているような案配である。
「お石と申しますだ」
 幸助にうながされて、小さな声で挨拶するのに、お吉が気を取り直して、
「あんた、いくつになんなさる」
 と聞くと、
「十四だ」
 肩をすくめるようにして答えた。
「それにしちゃあ、よく育ったもんだねえ」


         
「大力お石」(宝船まつり)より





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東吾はたまたま練習艦に乗って、洋上訓練に出ていたので、お石をみたのは四月なかば、昼過ぎに「かわせみ」の暖簾をくぐろうとした時であった。
「今、帰った・・・・・・」
 といいかけて驚いたのは、店の外の天水桶へ、大きな手桶に水を一杯入れたのを両手に下げて来た女が、いきなり両手ごと、手桶の水をあけたからで、これはちょっと大の男でもやらない。で、その場に立ち止ってみていると、若い女は東吾には目もくれず、空の手桶を満たすと、また、どすんどすんとやって来て、えいやっと両手ごと天水桶へ水を叩き込む。
「これは、若先生、お帰りなさいまし」
 暖簾のむこうから嘉助が気がついて迎えに出て来たので、
「足柄山の金太郎のみたいなのがいるが、あれがお松の代りに来た女中か」












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