旅館へ
　鶴岡のバスセンターから温海温泉行きのバスに 乗る。２日間バス載り放題というフリー券を買っていたので結構高いバス賃も気にする必要もなくゆったりと した感じで乗ることが出来た｡バスセンターから１時間町中を走り海岸を走りのバスの旅であるが地方の 雰囲気をあじあうことが出来る貴重な時間でもある｡温海グランドホテルは終点のバス停から直ぐ前のこの 温泉ではかなり大きい旅館である｡３月というのは時期的には一番閑散期ということで料金も安く設定されて いるのでこの様な旅館でも１万円で泊まれると云うことなのである。

旅館にて
　旅館は 鉄筋８階建ての立派なもので、温海温泉のなかでもかなり 大きい方の旅館である｡ロビーも広々して雰囲気があった｡チェックインして、仲居さんに部屋まで案内して 貰う。通された部屋は７階で､窓を開ければ前に山が広がり下には温泉街が見渡せるという、まぁ景色の良い 部屋であった｡時間も５時半を過ぎていたので風呂に入る時間を考えて夕食を７時として貰い、早速風呂に はいることにする｡

　大浴場は 最上階に有り、景色を売り物にする浴場である｡大旅館らしく 脱衣場もゆったりとして気分がよい。大浴場にはやはり時期的にお客さんの少ない時期なのであろうか先客も 少なく、ゆっくりと辺りの景色を眺めながら入浴することが出来た｡ここの湯は含食塩石膏硫化水素塩泉 ということであるが、ほとんど透明の匂いもない湯である｡大浴場から上がり露天風呂に入ってみる。 大きな岩を配した岩造りのかなり大きな浴槽からは周りの山も見えて気分良く湯船に浸かっていることが 出来る。何時も公共の宿舎ばかりの旅をしてきた身には、１万円という安い料金ながらやはり一寸贅沢かな と云う思いがしないでもないが、旅館もいいなぁーという思いもしきりである｡

　夕食は 部屋に運ばれてくるいわゆる部屋食である｡風呂から上がり窓を 開けて景色など眺めていると仲居さんが「夕食の支度をさせていただきます。」と入ってきた｡ここの料理の 特色は数多く種類の料理を小さな沢山の器に盛った色彩豊かなもので、やはり公共の宿舎とはひと味も ふた味も違う感じの洒落た感じのものであった｡ビールで乾杯して始まった夕食、山形・秋田の旅の始まりで あったが、さい先良い感じの気分の良い夕餉であった｡