箱根・小涌谷温泉    ホテル小涌園   2003.9(宿泊)

 箱根の小涌園といえば、 毎年正月2日に行われる箱根駅伝で選手達が箱根の坂を 駆け上がるときにアナウンサーが「小涌園の前を駆け抜けて行きました。」と中継するのでどんなホテル なのか一度泊まってみたいと思っていた。
 JTBの2003年秋版に「太鼓判」ということで特別易く泊まることが出来る月が設定されその中で 小涌園が9月の太鼓判となっていた。通常ならば夕食がバイキングで少なくとも1.6万円くらいはする のだが、この企画ではその中のスペシャルデーは1.1万円だという。早速申し込んで今回の旅行と なった。

    ホテルの全景

       部屋

 箱根の入り口国道との合流点で少し込んだがその後は順調で14時半頃ホテルに着いた。車を駐車場に 入れて階段を下り玄関を入ると広いエントランスがあるかなり豪華な雰囲気である。流石国際観光ホテル だななどと感心しながらフロントまで行きチェックインする。

 渡された鍵は 4階の459号室なのだがフロントが5階なので1階下りる ということになる。階段を下りて 部屋番号の案内に従って進んでいくと右側にその部屋はあった。戸を開けて中に入ると直ぐ右側に洋服掛け のあるクローゼットがあり、突き当たりは浴場兼トイレ洗面場という外国のホテル風の造りになっている。
 日本人である我々としては何となく味気ないという雰囲気なのだが、まぁ仕方がないといったところである。 部屋の中は手前にベットが2つ置いてあり窓側には2人掛けのソファがあるという普通の造りの洋室で特に 特徴は無いのだが窓に近づくと日本庭園風の景色と辺りの山並みの景色がが広がった。ここはもともと 三井総本家の別荘が有った所だったとかだが前の庭園は当時の財閥の権勢の名残となるものなのであろう。
 部屋で女房殿に入れて貰ったお茶を飲んで暫く休憩しチェックインしたとき渡された「足湯」と 「貴賓館」に出かけることにする。
 フロントの前から 玄関を出て広場の道を進み、国道を渡ると直ぐに右前方に 進むよう案内標識がある。その50mばかり進んだところの道左側に足湯はあった。

       足湯

     部屋からの眺め

 屋根のある靴脱ぎ場があり、山の斜面なりに小川の流という感じで川全体が足湯となっている。未だ出来 たばかりなのであろう木造の腰掛け椅子も新しかった。
 靴脱ぎ場を中心に上下流20mくらいの長さで木の椅子や石の椅子が造られているのでかなり人が足湯を 楽しむことが出来よう。
 既に家族連れやカップルが椅子に座ったり石に腰掛けたりしながら足湯を楽しんでいた。椅子に座って 足だけ湯に浸けていると結構気持ちがよい。暫くして足を上げると、湯に浸かって居たところだけが赤く なって熱を持ったみたいに熱くなっている。
 足湯を楽しんで次に 「貴賓閣」に行くことにする。山の斜面に造られた細い道を 上がり広い所に出るとそこが「貴賓閣」であった。
 ここは藤田観光の創始者が京都から招いた宮大工と庭師によって造られた建物と日本庭園で現在は国登録の 有形文化財として登録されているとのことである。

     貴賓館の玄関

     美しい日本庭園

 建物は玄関こそ民家風であるが中は京都の寺院の書院を思わせるような造りになっていて、京都に住んで いたときにお寺巡りをした時のことを思い出させてくれる。
 一番広い「月の間」からは庭園の借景として箱根の外輪山である明神岳や明星ヶ岳を眺めることが出来、 趣のある雰囲気を味わうことが出来る。日本庭園もきちんと手入れされていて関東の庭園としてはなかなか のものである。
 「貴賓閣」からホテルに帰り、 風呂に入ることにする。ここのホテルは日帰り入浴客が かなり多い感じで「せせらぎの湯」と名付けられた浴場には入り口に 係の人が居て別のタオルを渡してくれる。そこから渡り廊下を歩いて暫く階段を下りると大浴場がある。 4時をかなり回った時刻だったが浴場の中にはかなりの人が入浴を楽しんでいた。
 露天風呂に入り湯舟に浸かっていると、隣にいた人達の話す中国語らしき言葉が聞こえてきた。流石国際色 豊かなホテルだな、と感心していたのだが、風呂から上がり脱衣場の浴衣入れにたたんで置いていた タオルが無くなっていたことに気がついた時、外国を旅行した時身の回りの物について凄く気をつけて いたことを思い出し、日本のホテルまでもかと物悲しい思いをしたのであった。

      露天風呂

     夕餉の料理

 風呂から上がり 暫く部屋でテレビを観ていると夕食の時間となった。浴衣から 洋服に着替えて指定されたレストランに行くと既にかなりの人が食事をしていた。
 示されたテーブルの上には既に料理が並べられていた。真ん中に置かれた伊勢エビの姿造りをメインに、 松茸の土瓶蒸し、野菜がメインの天麩羅、秋の実りの朴葉焼きと名付けられた牛肉ゆキノコの鍋物など 結構品数多くの料理が並べられていて食欲をそそる。
 何時ものように乾杯から始まった夕食、土瓶蒸しの松茸は小さな一切れだけだったが香りを嗅ぎながら、 伊勢エビはしっかりと味わいながら何れも美味しく頂いた。
 朝起きて朝風呂に入り、バイキングの朝食をいただいたが料理の質と品数は先日仙石原でで泊まった 小さなホテル「箱根ビラ」よりもおちるというという感じで少しがっかりというところである。  帰る前に最後の入浴を楽しんだが既に9時半ということで露天風呂の中まで朝日が射し込んでいた。

   

満足度:風呂**** 料理*** 部屋*** 接客***

  施設の概要

   所在地 足柄下郡箱根町二ノ平1297    0460-2-4111
  交通 ・小田急箱根駅から箱根登山鉄道乗り換え小涌谷下車、バス停前
     ・小田原厚木道路小田原西IC→国道1号→箱根湯本温泉→小涌谷温泉
  施設 
浴室  大浴場 露天風呂      駐車場  完備 
  泉質 単純温泉 25〜80度
  効能 リューマチ・皮膚病・婦人病など
  日帰り利用料金 1600円   日帰り営業時間  09:00〜18:00