強羅温泉
強羅環翠楼
2002.6(宿泊)
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旅館の玄関前
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建物の全景
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箱根強羅は
高級別荘地というイメージが強く旅館の値段も高いという
ことで今まで殆ど泊まったことが無いのだが、その中でも強羅環翠楼は強羅花壇よりは安いのだが同じ
高級旅館というイメージを持っていた。しかし露天風呂が無いと云うことで今までは泊まろうという
気持ちは無かったのが正直な気持ちなのだが、たまたまインターネットで旅館の宿泊プランを見ていたら、
強羅環翠楼のところで露天風呂新設記念で1.8万円というプランが載っていた。これこれということで、
早速申し込み今回の旅行となった。
6月ということで
有名な箱根の道すがらのあじさいを少し期待して行った
のだが、平地では既にあじさいが咲いているのに箱根は少し高度が有るためかまったく咲いてなく残念
だった。
概ね予定通りの時間に箱根湯本に着き、箱根駅伝の坂道を登って3時過ぎに旅館に着いた。
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部屋
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部屋からの眺め
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強羅の駅の直ぐ傍にある地の利が良い旅館なのだが、通りから入り駐車場に車を停めた時点から辺りは
かなりの静寂に包まれているという感じである。
駐車場の所から1人でぶらぶらと歩いていると男性が近づいてきて「どちら様ですか?」という。
名前を告げると当方の鞄を無理矢理持ちどうぞと先に立って歩き始めた。元三菱財閥岩崎家の別荘を
旅館に改装したというだけあって玄関も普通の家の玄関といった感じで入り口も、玄関からの上がり口も
広くない。案内してくれた男性はと帳場を通り越して周りの人に一言「木立の間、後からお連れ様が
みえる。」と言い残して中に入って行き、部屋に案内してくれた。なかなかにきびきびとした案内ぶりで
ある。
暫くして女房殿が案内され仲居さんがお茶を入れてくれて、それを飲んでいると昔風の縦書きの宿帳を
持ってきた。老舗という感じがしみわたっている感じである。宿帳に住所と名前を書き、仲居さんが入れて
くれたお茶を飲んで、窓を開けると若い緑が目に一杯飛び込んできた。1万坪の庭園というだけあって殆ど
森の中の一軒家という雰囲気である。
暫くお茶を
飲みながら部屋で休憩をして、庭を散策しながら露天風呂
に入ることにする。此処の宿は昭和30年に昭和天皇がお泊まりになったということで、その時の離れが
そのまま残っているということなのでその部屋も合わせて見せて貰うことにする。幸い今日はその部屋に
泊まる予定のお客が無いと云うことで帳場も見学OKのことであった。
部屋から廊下を渡り外に出ると離れが幾つかあるが直ぐに日本庭園に出ることができる。案内に従って
小道を行くと、小さな池があり色とりどりの鯉が泳いでいた。女房殿は殊の外お喜びで此処で写真を撮って
貰いたいという。
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「錦華亭」の部屋
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庭園にて
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次に訪れたのは、
昭和天皇が泊まられたという「錦華亭」である。
入り口は「錦華亭」と看板が掲げられている外は普通の離れと変わりないが、中にはいるとやはり
かなり造りが違う。8畳と12畳の和室が2間があり、その奥に応接室がある。少し可笑しかったのは
この部屋が現在はカラオケルームとして使用されていることであった。その外、浴室は当然のことながら
調理場、お付きの人が泊まる部屋まであって、流石という感じであった。昭和30年にこの場所に座った
天皇と同じ錦華亭メインの和室に座った女房殿は写真を撮られながら何を思ったのでありましょうか?
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内湯
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新設された露天風呂
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庭の散策を終えて
、この旅館に始めて造られたという露天風呂に入ること
にする。日本庭園の角という感じの一角に露天風呂は造られていた。男性の露天風呂は「環の湯」
女性用は「翠の湯」で、読み方はそれぞれ「めぐりの湯」「みどりの湯」と読むようだ。戸を開けて中に
入ると強い木の香りが鼻をつく。9人ほどの小さな脱衣場に着物を脱いで、戸を開けるとコンクリートで
造られた感じの露天風呂が目の前に入ってきた。
露天風呂へは湯船の一角から透明な湯がかなり豊富に注ぎ込まれている。その湯は湯船のもう一方から
外に流しっぱなしという感じで浴槽にあふれていた。この宿は源泉を2つ持っているということで湯が
ふんだんに使えるのであろう。この場所から湧き出るということで、白濁していない
のは少し残念な気もするが、まさに生の湯という感じでまことに気分がよい。浴槽にのぞき込むように
サツキの木の枝が刈り込まれているのや、楓の木々が周りを囲んでいるのも林の中に居るような自然の
雰囲気を風呂にいながら感じることが出来、これまた結構という感じである。