市民オンブズマン群馬 2008年7月19日(土)例会報告
場所:鈴木学習塾下細井教室
時間:午後2時から5時
参加者:7名
例会内容:
1)太田市の恩賞随意契約訴訟に勝訴判決
当会中山副代表が平成16年6月に監査請求し、同年11月に提訴していた恩賞随意契約
訴訟の前橋地裁判決が当初6月27日(金)13時10分に出る予定が7月2日(水)に判決日
が変更となった。裁判所の対応の様子から面白い判決が出ると思ったら、勝訴判決が
出た。判決の骨子は次の通り。恩賞制度に基づく随意契約は違法。それによって、太
田市は契約額の3%相当額の損害を被った。悪いのは清水市長。清水市長は太田市が
被った損害約1300万円を賠償すべし。
例会では副代表から報告があった。裁判所が太田市の理論構成ができるようにわざと
リードした。途中で裁判長が変わったが、民事訴訟法が変わったのにそれに沿ってや
らない。それでも勝てたのは、それだけ太田市役所の訴訟が下手だった。トラックが
自宅に突っ込んだり、清水市長のダーティイメージも背景にある。市長は東京でも民
事で訴えられており、土地をめぐる黒い霧が2、3件もある。固定資産税未納土地を
狙って市の幹部がパクったらしい。その件で告発されている。「朝ズバッ!」で、み
のもんたに「ニセ温泉がある」と発言し、太田市内の温泉関係者からブーイング。や
ることなすこと太田市長は裏目。清水市長のブログ日記をみると、設計価格と予定価
格が違うと主張しているのに、ブログでは「同じ」と主張しており、無茶苦茶。「3
%」の損害というのは、市役所の担当の「3%くらい随契が高い」という証言をベー
スに裁判所が決めたが、本当はもっと多い。
住民訴訟で痛感したのは、市が市長に対して追及するようにするという形の請求。
「一応市機関としての長が、個人の清水聖義に請求せよ」ということ。本当は「太田
市に対して裁判をして、勝ったら太田市が市長清水聖義に請求して、払わないと裁判
するぞ」というのがわかりやすい。それが執行者という形になり複雑になった。
前橋地裁の判決内容を見ると「清水市長を何とか救済したい」との裁判所の思いが各
所にアリアリ。野球で言えば17対1という点差で、ようやく勝てたという感じ。それ
ほど裁判所は住民側に冷たい。薄氷を踏むような勝利だったが、控訴審でも気を締め
てかかりたい。
なお、勝訴判決の反響は絶大で、ニュースで知った県民多数から激励の電話が事務所
にあった。
また、太田市は7月2日の判決を不服として東京高裁に同月15日に控訴。報道によると
清水市長は「工事の品質を確保するため実施した制度で、市民に損害を与えたとは考
えていない。控訴審で市の正当性を主張したい」という。この控訴は単なる見栄に過
ぎない。前橋地裁が太田市長に配慮して損害額を減額したのに、控訴したら余計損害
額が増えるだけ。
判決文を当会HPに掲載予定。
2)県議会の政務調査費訴訟
6月26日に知事から「文書提出命令を却下せよ」との意見書が到来。最高裁の決定を
引用してゴチャゴチャ言ってきた。また、6月に開示された昨年度の政務調査費の領
収書をチェックしたところ怪しげな支出が出るわ出るわ。研修費だけでも、とうてい
観光旅行としか思えないシロモノがゾロゾロ。添付義務がなかった時代の領収書は、
さぞかしもっと滅茶苦茶だったことだろう。ところで、この県議会の政務調査費の件
で、さらに詳細にチェック作業をする必要があるため、手の空いている会員諸氏は手
伝っていただけると幸いです。集合は7月23日午前10時から。場所はコスモス弁護士
事務所。詳細は事務局まで。
3)県警裏金ネコババ事件控訴審
控訴審の口頭弁論期日が8月27日(水)午前10時、場所は東京高裁424号法廷と決まっ
た。7月22日の期限までに控訴理由書を提出予定。
4)伊勢崎市のゴミ処理組合設立を巡る随意契約問題
伊勢崎の住民から相談あり。ゴミ組合設立から随意契約まで余りにも短時間すぎて、
1ヶ月もないことから問題提起をしたいということで、中山副代表からアドバイス。
随意契約でも競争性が要求されるので、契約の成立が競争入札に向かないことを役所
に立証義務がある。開示された随意契約の理由が消してあるので、違法性が判断でき
ないので、情報公開で争える。入札を1日に3回もやり直しているなど不審な点が多々
ある。相談者によると、設計価格がオープンされていない、19年度8地区あるうち南
地区だけ随契で異常に高い。そこはし尿汲み取りをやっておりその分が高い。トータ
ル金額では3億円から3.5億円と5千万円高くなっている。昨年10月に組合を設立後、
市の起案日は10月23日で、その間に法人から陳情書が出たことが判明。そこで陳情書
について問い合わせたところ、10月5日以降に同組合から提出されていることが判
明。しかし、陳情書は非公開。その後、10月11日に見積して、10月17日に見積調書に
市長印押印さて、10月23日に起案。対策として、まず情報公開請求で争い、設計価格
と陳情書を出させることにしてはどうかとアドバイス。随意契約理由に抽象的なこと
しか書かれておらず、緊急性などもなく、官製談合の疑い濃厚なので、提訴すれば勝
算大。ただし、組織作りがポイント。観覧車から伊勢崎を考える会などとのタイアッ
プを提案。
5)群馬県の教職員採用不正実態
大分県で発覚した教職員採用に絡む県議口利きや不正事件で、群馬県でも同じかそれ
以上の不正があるのではないかとマスコミから当会に問い合わせが殺到。実際に、正
式な合格発表前に県議らへの合否連絡が慣例化していたことが発覚。元教員だった当
会会員によれば、群馬は大分よりももっとひどいという。先日、好調や教頭の子供が
どのくらい教員になっているか情報開示をしてみた。なぜなら、自分の知る限り、と
んでもない大学を卒業したやつが合格している。小中学校では昇進試験があるが、高
校では何もない。校長も教頭も昇進試験がなく全部コネ。上まで芋づる式にワルがワ
ルに皆繋がっている。近所に元校長がいるが、時期になると付け届けがたくさん来て
いる。相場として10万円ではダメで100万円くらい必要だとか。県会議員の口利きな
どは40、50年前からやっている。警察や役所の採用にも疑惑を感じるという声がしき
り。
6)警察署協議会の実態
県内各警察署管内にそれぞれ「警察署協議会」というのが設置されており、年4回程度
定例会を開いている。形式的には地域住民の要望意見を汲み上げる組織となっている
が、実際には警察の便宜を図るためのダミー組織。上毛新聞に定期的に活動状況につ
いてチョウチン記事が載っている。事務局は警察の施設内においてあり、定例会議も
警察の施設内で開催されているので、実際の住民の要望はほとんど反映されない仕組
み。高崎警察署協議会長は采女英幸氏。なお、同氏は安中市情報公開・個人情報保護
審査会長でもある。
7)ばんどうの湯不正会計訴訟
旧北橘村営(現渋川市)の温泉施設「北橘温泉ばんどうの湯」の不正会計による損害
発生について、当時の村長に損害賠償請求するよう木暮治一渋川市長に求めていた住
民訴訟で、前橋地裁の松丸伸一郎裁判長が、7月18日に原告請求棄却判決。判決理由で
松丸は、温泉施設無料招待圏の作成配布によるグ聖な会計処理で損害は発生したとい
う原告住民の主張を「違法な点が見られず、損害も発生していない」とした。
8)伊勢崎市の中等教育基本構想問題
伊勢崎市が昨年行った市立中等教育学校の基本構想案のパブリックコメント手続に、
住民団体が住民監査請求していた問題で、6月に期限徒過を理由に市監査委員から却
下されたため、当会に住民訴訟手続方法について相談あり。その後、同住民団体メン
バーらが6月30日、伊勢崎市長と教育長を相手どり手続にかかった費用90万円を市に
返還するよう求める住民訴訟を前橋地裁に起こした。伊勢崎市は2007年1月から1ヶ
月間、「伊勢崎市立中等教育学校基本構想(案)」のパブリックコメントを募集した
が、公募前にすでに基本構想が決定していたことが判明し、市民への重大な背信行為
である上、学校設立は公教育で最も大切な公平性を否定しているため、提訴に踏み
切った。
観覧車建設で住民の団結を日本中に示した伊勢崎市だが、住民不在の市政によりさま
ざまな矛盾が噴出し、住民側の改革意識が高まっている。
9)高崎スマートIC計画問題
これも6月4日に当会に支援依頼があった事案。関越自動車道の高崎市と玉村町の境界
に高崎市などが「仮称・高崎スマートインターチェンジ(IC)」を計画している。
高崎市は3月17日に滝川公民館に関係者を集め、「スマートインターチェンジ計画に
向けた現況測量について」説明会を行い、この席で住民から、インター建設に対して
市がまったく計画図を示さないこと、環境への悪影響の懸念、優良農地が分断される
こと等いくつもの疑問や意見が出された。この時、高崎市は「測量が終了した段階
(4月下旬から5月にかけて)で計画図を提示し関係者の意見を聞いてから計画を進め
る」と言明。しかし次の説明会が行われないうちに、5月22日に国交省が計画を採択
した。このことはインターの関越道本線取り付け位置等も確定されていることを意味
し、全体計画を住民に知らされぬまま決定し、住民の意見を全く無視した進め方だと
して、住民が異議を提起。これまでに高崎市や群馬県にも質問状を提出したが、7月
16日に、国交省に公開質問状提出。高崎市が国交省に提出した社会実験計画書による
と、現在の高崎ICに繋がる幹線道路で「恒常的な渋滞が発生」が計画の推進理由だ
が、住民団体が7月11日に高崎IC付近を交通調査した結果、朝の混雑時でも100メート
ル以上の渋滞はなかった。そこで、質問状で渋滞について「事前調査が不十分。国交
省が社会実験を採択した根拠を示せ」と3項目を質問している。
10)大澤知事の公約に関する公開質問状
知事就任1年を経過した時点で、1000万円のハイブリッド公用車レクサスを6月5日か
らリースし、月額賃料400万円(450万という説もあり)で東銀座に「ぐんまちゃん
家」と称する280平方メートルのオフィスを7月4日に出店。「昆虫の森」を批判して
いるが、現状はそのまんま。普通なら廃止を考えるはず。公約では、「県のトップと
して厳しい財政に配慮し、退職金は0円。しかもエコカーで自宅から通勤」、「群馬
ブランド戦略の売込拠点」などと謳っていたが、それらとの関係を確認する必要あ
り。
11)県議会政務調査費の人件費の不透明性
県議会政務調査費で、複数の会派では人件費で職員を雇っているが、この場合の源泉
徴収はどうなっているのか。会派に確認する必要があるのではないか、という提案あ
り。そこに支出の具体的な証拠があるのでは。公開させるための方策を検討する要あ
り。また、給与支払報告書など開示請求も必要。
12)その他
役所の嘱託員の給与はどこから出ているのか疑問。予算書に載っていないので、出所
が不明。人事担当部署に問い合わせて情報開示請求が必要。
マスコミにとってネタがないときの情報は貴重なので、なにかイベントがあった場
合、ニュースリリースの形で、マスコミに情報提供することは、記事掲載の可能性が
高まり有効。今後も都度刀水クラブなどへの投げ込みや記者会見を活用したい。
県議会議員が市長になるとろくなことがない。議員のときはともかく、首長になると
絶大な権限を持つ。たたき上げで首長になる人が望ましい。また2世、3世議員もダ
メ。法律制定が必要。住民のレベルアップと人材発掘、支援体制も必須。政治への無
関心も深刻。
弁護士不足が深刻。渋川、安中は弁護士ゼロ。伊勢崎も2名だけ。また、弁護士は民
事で警察情報が必要なので、県警とつるむ弁護士が多く、中立性担保が課題。
昨年12月10日に法令改正で、落とし主が警察に届けた場合、その落とし主は拾った人
に確認証をもらってくる必要がなくなった。警察が主体的に処分できることになっ
た。拾得物をもらう権利は残してあるが、落とし主と拾い主との接触の機会は失われ
た。また、保管期間も6ヶ月から3ヶ月に短縮。
五輪ヨットレース開催予定地の青島市で原因不明の伝染病蔓延。7月15日の段階で感
染者数16万人、死亡者数は1251人。直後中国当局が関係情報をインターネット等から
強制抹消。日本国内のタミフル準備状況がお粗末だけに心配。
全国市民オンブズマン連絡会議事務局から、外部監査措置アンケートの要請があり、
杉山副代表から回答した。
八ッ場ダムの尋問実施は平成20年6月27日(金)午後1時30分〜5時まで第19回口頭弁
論、その次は平成20年9月5日(金)午後1時30分〜5時まで第20回口頭弁論。
8月30日(土)、31日(日)の両日、全国市民オンブズマン千葉大会に参加する人は、7
月30日までに事務局に連絡願います。今のところ代表ら7〜8名程度参加見通し。
次回例会は8月16日(土)午後2時から下細井教室です。