八ッ場ダムに関する住民監査請求等の提案 − 久慈氏案


           八ッ場ダムに関する住民監査請求の提案


 <趣旨>

 八ッ場ダムは、群馬県内では、水道用水として11万m3/日、工業用水として3万m3/日
取水する。そして、他の都県へ111万m3/日、工業用水として2万m3/日供給するとされ
ている。その9割以上が群馬県以外の利用なのである。群馬県は都市部の水源獲得のための犠
牲になっているのである。
 八ッ場ダムができれば、上流域にある閉山した硫黄鉱山の排水によって、強酸性の重金属に
汚染された水を貯め込んだうえに濃縮し、それを下流に供給することで強酸性、重金属汚染の
水を飲まされる関東一帯の住民が、知らず知らずのうちに、健康を脅かされる危険性がある。
 群馬県は八ッ場ダム事業として生活再建対策、水源地域整備対策を行わなければならない。
具体的には、土地改良事業、治山治水事業、道路事業、集会施設事業、用地補償調査、工事用
進入路建設、代替地造成工事、簡易水道事業、下水道事業などである。ゼネコンが喜びそうな
事業ばかりである。
 99年度だけで八ッ場ダムへの県の支出額は、特定ダム対策関連と国直轄事業負担金を合計
すれば、約16億円になる。土木部職員のうち、特定ダム対策課と八ッ場ダム水源地域対策事
務所を合計すると36人になる。住民に対する補償交渉にもあたらなければならない。すでに
八ッ場ダムの関連事業は1100億円以上になっており、このようなばらまき事業のために群
馬県の税金も使われているのである。国の事業であるにもかかわらず、毎年負担が県にかかっ
てくるのである。
 万一、ダム建設や住民の移転が本格化すれば、ますます県の負担が増えていくだろう。八ッ
場ダムの総事業費約5000億円のうち、約300億円が群馬県の負担とされているが、これ
もどんどん膨らんでいくだろう。群馬県におけるダム開発は、費用対効果を公正に考えれば、
県民の利益になっているとはとても言えないだろう。
 また、ダム予定地から20キロ程度しか離れていない浅間山が大噴火すればダムが決壊して、
利根川の流域一帯が大洪水、熱泥流大被害に見舞われるだけでなく、爆発による微粒子の飛散
で、日本のみならず、世界的に異常気象に見舞われるおそれさえある。 造る必要も無い最悪
のダムのために、財政難の群馬県が何百億円も負担するのは、国民、都民、県民の血税をゼネ
コンのためにばらまいてやるようなものである。そのために犠牲を強いられる群馬県民は踏ん
だりけったりである。国の事業のために予算や職員を振り向けなければならない県当局にとっ
ても、メリットは何もない。八ッ場ダムへの群馬県の支出は、地方自治法、地方財政法に照ら
しても、不当、違法な支出であり、群馬県知事に八ッ場ダムにかかる支出を止めること、返還
することを求めて住民監査請求、住民訴訟を提起すべきである。



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