八ッ場ダムへの概算要求を認めないことを求める要望書 − 久慈氏案


       八ッ場ダムへの概算要求を認めないことを求める要望書


内閣総理大臣 小泉純一郎殿
財務大臣   塩川正十郎殿

                  <団体名>

 群馬県の利根川流域吾妻川に計画されている八ッ場ダムの問題は、水没住民や群馬県民
はいうまでもなく、高い税金と水道料金を支出させられる東京都民、埼玉県民、千葉県民、
茨城県民、栃木県民、また、八ッ場ダムの鉱毒水を飲まされるうえ、決壊・浅間山爆発な
どの大規模災害の影響を受ける下流域住民、首都圏全体の問題です。さらには国税を負担
させられる国民全体の問題でもあります。
 八ッ場ダムができれば、上流域にある閉山した硫黄鉱山の排水によって、強酸性の重金
属に汚染された水を貯め込んだうえに濃縮し、それを下流に供給することで強酸性、重金
属汚染の水を飲まされる関東一帯の住民が、知らず知らずのうちに、健康を脅かされる危
険性があります。また、ダム予定地から20キロ程度しか離れていない浅間山が大噴火す
れば、ダムが決壊して利根川の流域一帯が大洪水、熱泥流大被害に見舞われるだけでなく、
爆発による微粒子の飛散で、日本のみならず、世界的に異常気象に見舞われる恐れさえあ
ります。
 八ッ場ダムには、行政機関、政治家、ゼネコンがからんだ、極めて強固な利権・ばらま
き・浪費構造が造られています。これまで関連工事としてすでに1100億円以上の税金
が使われています。これはダムそのものが幾つも造れるような額です。これほど税金がば
らまかれているダムはありません。これからの本体工事にはこの何倍もの予算支出がなさ
れるでしょう。この大不況、財政難の中、これを負担させられる国、地方公共団体、国民
はたまったものではありません。このようなダムは一日も早く根本的な見直しが必要です。
 環境的側面、財政的側面、社会的側面でさまざまな悪影響が指摘されるダム建設への逆
風が強まっています。ダムの見直しが国レベル、政党レベル、地方レベルでもなされてい
ます。住民、国民のダムに対する意識も極めて厳しくなっています。米国ではダムの中止
どころか、どんどんダムの撤去が進行しています。
 バブル崩壊、長期不況によって、国、地方の財政が破産寸前に至っています。さらに不
況が深刻化すれば、とても一つのダムに毎年、巨額の支出をすることなどできなくなりま
す。国土交通省は、2002年度の一年間だけで、八ッ場ダムに対し、185億円の予算
支出をするよう概算要求を出しています。
 わたしたちは八ッ場ダムが造られる利根川流域の都県民、住民団体ですが、上記の理由
により、八ッ場ダムへの予算支出をしないよう強く要望いたします。

                                2001年○月


戻る