1998年北海道流氷旅行記・1日目

3月9日


 大阪駅9時半に11番線にたどり着いた.K島氏はすでに待っていた.まだ白鳥号自由席乗り場には全く並んでいなくて,先頭に荷物を置いた.自由席にして正解だった.10時過ぎ,白鳥号が入線してきた.これから青森まで12時間の乗車である.
 新大阪を過ぎ,京都を出ると車内は混雑してきた.山科から湖西線に入る.このあたりは雪の多い地域だが暖冬の影響か全く雪は積もっていない.比良山系も雪はうっすらとしかない.滋賀・福井の県境を越えると敦賀に到着,早くも下車する人が多い.すぐに北陸トンネルに入り,豪雪地帯として有名な今庄を通過するが全く雪は見当たらない.福井県,石川県と通過するが全く雪はなく,景色も見慣れたもので退屈であった.ワゴンサービスが来たので日本海弁当を購入し食べる.日本海の海の幸を題材とした押し寿司で味はなかなかよかった.金沢に到着,かなりの乗客が降りたが,乗ってくる人もかなりいた.富山でも同じような状況であった.青森行きの白鳥号であっても雷鳥号の一部として機能しているようである.親不知を通過する.以前は日本海がよく見えて景色の良かった親不知であるが,現在は北陸自動車道が邪魔をしてあまり海が見えなくなった.新潟県に入り糸魚川,直江津,柏崎と主要駅に停車していく.新潟県の山中でようやく今日はじめての雪の残っているところと対面するが,これもかなり以前に降ったものがかすかに残っている程度のようだ.長岡,東三条,新津と停車し,ようやく新潟に到着,ほとんどの乗客が下車する.大阪から約6時間かかり,青森までのまだ半分である.この駅で進行方向が変わるので座席の向きを変える.
 車内が空いたと思ったのもつかの間,新潟からの乗客が非常に多く,通路まで立ち客がいっぱいになってしまった.新潟からの大量の乗客は村上でほとんど下車し,ようやく空席が出てきた.しかし暇である,何もすることがない.新潟県は非常に長く,親不知付近からずっと続いており,なかなか隣の県に抜け出せない.山形県に入り,鶴岡,酒田と主要駅に停車し次第に客が減ってくる.お腹が空いてくるが,まったく車内販売が来ない.秋田で少々停車時間があったのでホームの秋田こまち弁当を購入する.秋田・青森の県境で雪が降っているようだ.
 大阪から12時間でようやく終点青森に到着した.急行はまなす号乗り場へ急ぐ.はまなす号の車体にはドラえもんの絵が派手に描かれていた.指定席かと思ったが自由席だったので乗り込み,席を確保する.それほど混んでいないので2人分の座席を確保する.後から知ったことだが,JR北海道ではドラえもんキャンペーンを実施しており,快速海峡号と急行はまなす号の車体すべてにドラえもんのキャラクター描いていたのであった.冬の北海道を目指す同じようなグループを乗せて,はまなす号は定刻に発車した.しばらくはローカル線の津軽線を走行するのでよく揺れる.海峡線に入ってからは線形がよくなり快調に飛ばす.青函トンネルはすでに4回目なので,起きておく必要もなく眠ることにする.青函トンネルに突入するとレールの継ぎ目がなく静かなはずなのだが,トンネルを走行する轟音がかなりうるさくなかなか眠れない.しかし青函トンネルから抜け出るまでに眠りについたようだ.
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