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今年も、KSTが最初のコンサートとなった。
今回は、タクトが紀尾井ゆかりのヘンヒェン、曲目が、今年メモリアル・イヤーのメンデルスゾーンの大曲「エリア」となれば、気合いが入るであろう事は予想できたが、その期待に違わない力演であった。
メンデルスゾーンの代表曲の一つでありながら、なかなか聞く機会のない曲で、小生ももちろん生で聞くのは初めてだが、字幕付きということもあり、また、いかにもメンデルスゾーンらしくハーモニーもメロディーもシンプルで美しいということもあり、2時間を超える大曲ながら、片時も退屈せずに聞くことができた。
(とはいえ、この排他的な宗教観が中心の曲の内容にはどうしても違和感があるが・・・。)
オケはいつにも増して小編成(舞台も合唱の大人数が入って狭いからか)だが、弦はもちろん、1管だけの木管、特にオーボエがとても良かった。独唱者(人数を節約して4人)も過不足の無い実に整った演奏でとても良かったが、何といっても合唱の実力が素晴らしかったように思う。(途中で少しだけ歌ったボーイソプラノもきれいだった。)合唱のパートリーダー達は、時に、人数の足りない独唱陣のサポートに回ったりしていたが、ソロでも十分聞くに堪える人たちだということがよく分かった。
今年は、生誕200年ということで、あちらこちらでメンデルスゾーン関連のプログラムが作られると思うが、この年に、この曲を聴くことができたのは、とても良かったと思う。
調べてみると、ベルリン・フィルもメンデルスゾーン関連のプログラムを組んでいるが、5月には、3日間小沢の指揮でこの曲をやるらしい。こちらも聞いてみたいものである。(最近は「デジタル・コンサート」という仕掛けで、コンサート・ライブがネットでも聴ける。)
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