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中島みゆきのコンサートも、2005年のツアー、2006年の「夜会」、そして2007年のこれと3年連続になる。
3年続けて生身の中島みゆきの歌を聴いて感じたことは、いまだにすごい勢いで「進化」しているということだ。「心」・「技」・「体」いずれの面でも、どんどん進化をしているのではないだろうか。何より、歌を伝えようとする「心」の確かさ、そして、それを可能とする「技」と「体力」。昔よりずっと声域も広いし、声の変化も幅広い。なんといっても「表現する力」が聞く度に力強くなっていく。ほとんど同い年の私からすると、これは驚異以外の何者でもない。
(CDも悪くはないが、生とは全く違う。これだけ生で聞くほうがすごいという人も少ないのでは無かろうか。この天性の表現者(というよりむしろ「伝道者」に近いか)は、とにかく、舞台が好きなのだとあらためて今回思った。)
一方で、デビュー曲とほとんど最新の曲をメドレーで歌っても何の違和感もないスタイルの変わらなさ。75年のポプコン以来のファンだからもう30年以上になる。ほぼ、発売と同時に全てのアルバムを買い続けてきたが、その間一度も失望させられたことがないというのはすごいことだと思う。
熱心なファンだから、ついつい熱烈なほめ言葉が並んでしまうが、ファンの目ならずとも、共感を頂けるのではないかと思う。
休憩なしで、ほぼ3時間。8,400円でこれ以上充実した時間を過ごすのは不可能ではないかと思う。(もっとも、同じ8,400円ならもう少し前で聞きたかったが・・・。)メットやウィーンのオペラももちろん素晴らしいが、概ねその十分の一の値段で、これだけの感動を味わえるコンサートは他にはないと思う。
彼女とて生身の人間、是非、いつまでも、この調子で頑張って欲しいと願うのみである。
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