〜ボレー〜


皆さん、こんにちは。今月は私、池上愛子が”ボレーのコツ”を皆さんに
ご紹介します。少しでも皆さんの参考になればいいなと思います。

皆さんは、日頃どれくらいコートの上でボレーを練習していますか?
ストロークの練習ばかりでなかなか・・・という方も多いのではないでしょうか?!
それでは、試合ではボレーを沢山打っていますか?
男性のダブルスの試合を見ていますと、積極的に前に出てボレーを打っている方も
多いようですが、女性の場合はストロークに徹している方が多いように感じます。

私はボレーがだ〜い好きです。ダブルスではほとんどネットダッシュをしています。
どうして私はこんなにボレーが好きなのか?
それは、ボレーが”とても気持ちの良いもの”だからです。相手が必死にストローク
で返してくるボールを、前にちょっと詰めてポーンと打つだけで決まってしまいます。
また、ボレー合戦になった時の”スリル”はたまらないものがあります。
皆さんにも是非、ボレーの楽しさを知って頂きたいと思います。



【1.苦手意識をふっとばせ!!】
ボレーの苦手意識の一つの要因として、相手の打つ位置からの距離が近いことから
生まれる”恐怖心”が考えられます。しかし、

・ボディショット(体の真ん中にくるボール)はバックで取れること

・よくよくの時はネットより低くしゃがんでしまえば、ボールは勝手に頭の上を飛んでいくこと

を実感すればそれ程恐いものではありません。


【2.上手くラケットの真ん中に当たらないのはなぜ?】
テニスをやり始めたとき、大抵の方はストロークから練習しますので、ボレーの時も
同じようにスウィングが大きくなってしまいます。ボレーはストロークと違って相手
との距離も近く、ボールのスピードも速いので、同じ振り方をしていると上手く真ん中に
当たらないのは当然でしょう。ボレーの時は全て”コンパクト”です。


【3.まずは何をするか?】
@ボールの来る位置にラケット面を用意していますか?
A自分の体よりも前にラケットを用意していますか?
ラケット面

【4.ボールを打つ時は?】
”リストワーク!!”ボレーはこれが命です。
よく、「ボレーは手首を固定して」とか「ラケットを振らない」というアドバイスを耳にしますが、
これでは鋭いボールは永遠に打てません。
★威力あるボレーを打つ為にはスウィングが必要なのです★
そしてボレーのスウィングはストロークのスウィングとは全く違うものと考えて下さい。

@まず、先程のようにしっかり面を作る。

A手首を後ろに反らし背屈させる。
→これでテイクバックは完了。
手首を後ろに反らし背屈
Bこの背屈を戻しながら体の斜め前でインパクト。
→パンチする感じのコンパクトスウィングが生まれる。
背屈を戻しながら体の斜め前でインパクト
Cこれに前足(フォアの場合左足)の踏み込みを加える。
→スウィングに前方向の力がプラスされてラケットの速度が加速され、ボールの威力も安定度も増す。
前足の踏み込み

このようにリストを上手く使えるようになると、相手のコートでバウンドしてからも伸びのある
ボールを打てるようになります。
まずはやさしいボールで練習し、”面を作ってリストを使う”感覚を早くつかむことです。


【5.左手の働きを忘れずに!】
皆さん、グリップの握り方はどうですか?
通常握りやすいと言われているのが、フォアはやや薄め(ストロークよりやや左に移動)、
バックはストロークよりやや右に移動した握り方です。
★そこでフォア、バックとランダムにボールが来た時に大切なのが、この”左手”なのです!

@ボールが来るまでは、利き手(右手)をリラックスさせる為に左手でラケットを支える。
左手でラケットを支える
Aそしてボールがフォアに来たら、左手の指先で軽くひねりを加えながらフォアサイドに送り出す。
フォアサイド
Bバックに来たら同じように逆ひねりでバックサイドに送り出す。
バックサイド
また同時に腰の回転に従って左手でバックスウィングをリードする。
右手はグリップについていく感じ。
左手でバックスウィングをリード

このように左手は右手をリラックスさせ、更に次の準備をする大切な役目を果たしています。


【6.バックのとき力が入らないのは!?】
ここでも、左手君の活躍がポイントになります。
バックでは上記にようにバックスウィングを左手でリードした後、ボールを ヒットするとき瞬間的に左肘を引く感じで胸を張ります。この左手の働きに よって体の開きが抑えられ、スウィングのバランスが良くなるのです。
左肘を引く感じで胸を張る

【7.ローボレーの時のコツは?!】

低いボレーほど打ちづらいものはないですよね。ちょっと油断をすると必ずミスするのがこのボレーです。
そこで、私からのポイントは2つ。

@低いボールに対しては低い姿勢!!
この時に前足の方から先に曲げてしまうと、どうしても体が前のめりになってしまうので、 ”後ろ足”を先に曲げます。 これにより自然と前足も曲がり、体の軸も真っ直ぐになります。 また自然とラケット面も上向きになり、ボールがネットを越すことができます。
低いボールに対しては低い姿勢
A目の位置をボールの位置に近づけること!
低く飛んでくるボールに対しては、どうしても上からボールを見下ろしがちです。 膝を曲げるとともに目線をボールと同じ高さにすることによって、ラケット面の感覚や スウィング方向の感覚の狂いを防ぐことができます。
目の位置をボールに近づける

【8.つなぐボレーと決めるボレーを打ち分けよう!!】
ボレーにもストロークと同じように”つなぎ”と”決め”のボールがあります。
何でもかんでもネットに詰めて打てば決まると言う訳ではありません。
気持ち良くウィニングボレーが打てるように、自分で作戦を立てることがまた楽しいのです!

@基本は深いボール。これはどんな上手い選手でも打ちにくい。

A相手の苦手な所を狙う。(例えば両手打ちの選手であれば低く弾まない短いボール)

Bダブルスであれば相手のセンターへ。

★このようにいくつものパターンを身に付けて、相手によってそのレパートリーの中から
選べるようにすることが勝負の秘訣です。

以上、今月のテーマはボレー編ということで私が担当しました。少しは参考になりましたか?
日頃、プレーしていることを言葉にするのはとても難しく、皆さんに上手くお伝えすることが
できたかちょっと心配ですが、少しでも皆さんのプラスになればと思います。
ボレー大好き派の私としては、今まで「ちょっとボレーは苦手だな」と思っていた人には、少しでも
興味を持ってもらえたら・・・「ボレー好き」の人には益々好きになってもらえたら嬉しいです。
今回のレッスンについてのご意見、ご感想・・・・etcありましたら、掲示板、もしくはメールで
是非送って下さい!!
また、土日は南砂町のコートで練習していますのでお気軽に声をかけて下さい。
今後も、め〜一杯!!テニスを楽しんでいきましょう!!!




NTT TOKYO TENNIS TEAM