40-8:静岡県 駿東郡 富士竹類植物園  



所在地:静岡県駿東郡長泉町南一色885

取材時期:2007年9月

ジャンル:なまもの系

珍スポ度:☆☆(☆五個が最高得点)

沼津付近の地図を眺めていると、ふと「富士竹類植物園」という文字が目に入った。竹を専門に扱っている植物園なんて聞いたことが無い。どんなところだろう?と気になっていたが、調べてみると冬場は日曜しか営業していないようだし・・、などと思っているうちにすっかりその存在を忘れてしまった。近場で取材箇所は無いか?とツーリングマップルを広げて再度この植物園を思い出し、取材に出かけてみた。

沼津で東名を降り、ウェブ上にあった地図を印刷したものを見ながら東京方面に少し戻る。高速の上を通過し看板に従い山中を進むとありました、竹類植物園。開園間もない時間であったため(か、どうかは知りませんが)、ギャラリーにニカ家一組。割引券プリントアウトで450円支払い、受付のお姉さんに見学の指南を受ける。まずは外回りの竹鑑賞から入れ!とのことなので、順路に従いいざ出発。

まずは駐車場先端の円形に竹が植えてある不思議な空間からスタート。この横には展望台が設けてあり、そこからは富士山が望めるようになっているところもすばらしい。さらに進むと竹の小径や、布袋竹などが立派に茂っている区画に入る。普通のひょろっとした竹とはちょっと違う雰囲気の竹で、またおもしろい。また中庭には竹の地下茎をブロックするシート(バンブー・バリヤーだったかな?)の実演コーナーなどもあり、そういえば竹の地下茎はとてつもなく強力にのびて行くんだっけ、と感心したりしたのであった。

  

中国から友好記念に贈られた毛竹?や矢竹、クマザサなんかも植えてあり、竹フェチにはたまらない場所であろう。ニカ家も少しは勉強させて頂きました。今となってはあまり憶えておりませんが、ああ竹にもたくさんの種類があるのだなあ〜と感じたことは確かです。さて外回りが終了したので、今度は研究資料館へ。こちらは竹でできた楽器(バリ島のガムランを演奏するときのジュゴクですね)や、釣り竿・竹筆など、竹製品がずらり。なるほど竹は成長が早く上に強くてしなやかなので多種多様な用途に使われていることがわかる。またあのエジソンが電球に使った竹フィラメントも展示されているではないか!必見です。

なぜかパンダ(目が怖い)の掛け軸がぶら下がっていた。そういえば、最近ニュースで中国のパンダが笹の枯死で食料が無くなり危機に瀕している、ということを聞いた気がする。竹・笹類は十数年に一度花が咲き、枯れてしまうのだそうだ。さらに展示を観て行くと竹根彫刻が置いてある。これがまた鬼気迫る不動明王面のようで不気味だ。中には竹細工の虫たちなどという心和む展示もありますので、是非お立ち寄りの程。

  

そんなこんなで取材終了。後にネット調査してみました。園長さんは室井綽(むろいひろし)氏。日本竹笹の会会長。うーん凄いヒトだ。しかもニカ家の蒐集している教育社カラーブックスから二冊も本を出しているらしい。一冊はその名もずばり「竹とささ」(No.236:残念!まだ未入手)。もう一冊は「動物の観察」(No.555)、ん?動物の観察?竹・笹と何の関係も無いじゃないか?と思い、コレクションから引っ張り出して読んでみる。す・するとこれが凄い本であった。ホルスタインの白黒斑からツバメの旅プランまで、動物のおもしろネタを次々に暴露したものであった。竹・笹だけにあらずなんという博学に感心しきり。と、珍スポ取材から脱線してしまいましたが、古書店で見つけたら是非手にとってみてください。

リンク等:

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