No.6 浸水の被害は
畳屋をしていて一番多い失敗が寸法間違いです。 張替え工事は元々の寸法から多少の過不足を調整するだけですので大きな間違いは起きないのですが、リフォーム工事での新畳入れ替えとなりますと、家具はたくさんあるし寸法を測るのが難しくて大変です。
ある公営住宅で火事があり階下の部屋が水浸しになりました。工務店からの発注で採寸に行ったのですが、足の踏み場もない状態で到底まともな採寸などできません。
入居されている方は被害者ですから無理も言えず、可能なところだけ採寸して、家具の下などは目視により、多少小さめに仕上て納めました。 そのまま住んでくれれば良かったのですが結局引っ越され、その後空き家工事をすることになりました。
工務店さんからまた発注してくれたのは良いのですが、畳はまだ新しいので裏返しの希望です。 工務店さんからは「お宅がした仕事だから隙間はきちんと詰めてくださいよ」との事。表替えならともかく、裏返しで寸法調整は難しいんですよねぇ。(>0<)ワーン
結局裏返しの価格で表替えをして納めました。教訓・・・仕事は妥協してはだめですね。 (北川畳店様)
(注釈)畳を新しくするには3種類の方法があります。
新畳 畳床も畳表も畳縁も全て新しくします。
表替え 今使っている畳床をそのまま使用して畳表と畳縁を新しくします。
裏返し 畳表をはずし、裏返して取り付けます。畳縁は新しくします。