03 リフォームは時期を逃すと高くつくと言われたけれど本当?
Q:今やらないと後で大変なことになるって言われたのだけれど…… リフォームのタイミングがわかりません。
何が正しいかを見極める必要がある
「今やらないと全部駄目になりますよ」これは営業トークだけではなく、本当に「あの時やっておけば良かった」というようなこともありますので、何が正しいかを見極める必要があります。
シロアリ駆除
日本のどこにでも土の中にシロアリは住んでいます。木造であるなら必ず点検を行っておくべきなのですが、見えない部分のせいか、自分の家だけは大丈夫と思っている方も多いようです。
築23年の一戸建ての例なのですが、シロアリ駆除を15年前にやったきりそのままにしてありました。昨年屋根の葺き替えをしようと屋根をはがしたところ、下地板までシロアリの被害にあっていました。シロアリはほとんどの場合、家の下のほうから上へ上へと食べながら進んでいきます。
その家の1階・2階の外壁の点検をしたところ、外壁の下地板もシロアリの被害にあっていて外側のモルタルが浮きいつ落下してもおかしく無いような状態になっていました。
結局屋根葺き替えで130万円の工事の予定が、外壁の全面修理も行うことになり、その他の補修工事もろもろ合わせて合計650万円かかりました。
塗装工事
塗装工事もこのような例が多くあります。外壁塗装をマメに行っていれば防げた細かいひび割れも、そこから水が入って下地板が腐ってしまえば、大工工事・左官工事・塗装工事と大きな金額がかかってきます。
木部や鉄部も、腐食する前にマメに塗装を行なうことが大切です。また定期的な塗装を行なうことで、下地の痛み具合もチェックでき、腐食があれば早めに手を入れることができます。腐食してからでは手間もかかり、当然その分工事費もかさみます。家を長持ちさせるコツは「早めのメンテナンス」なのです。
水まわり
浴室タイルも長年たつとヒビ割れが発生します。そしてそこから水が入れば、土台や窓を支える台、隣の部屋の床まで腐ってきます。目地を詰め直す、継ぎ目のコーキングを打ち直す等、細かいことですがメンテナンスが大切なのです。
また劣化した配管も水漏れなどから他の部分を腐らせる可能性があります。目には見えない部分ですが、築20年を越えたら一度点検をしたほうが良いでしょう。
屋根
屋根も室内に雨漏りしていなくても、下地に水が染みていれば、下地からの大きな工事になり金額がかかります。雨漏りの場合、家の中に流れず軒先へと流れていて気がつきにくい場合もあります。
石綿スレート板で葺かれた屋根の場合は古くなると良く塗装を行いますが、それによって石綿スレート自体の表面の耐久性は上がります。しかしスレート屋根の塗装は、その表面の耐久性と見栄えを良くする為に行うもので、風雨を防ぐ機能がアップするわけではありません。
ただ塗装するだけでは却って塗料が水をせきとめ、中に水が染みこむ経路を作ってしまう場合があります。特殊な塗装方法が必要ですので、経験豊富が業者に依頼しましょう。
自分の家の状態をきちんと把握できているか
早く手を打っておけばそれだけで済んだことが、他にも被害が及べば膨大な費用が掛かります。まずは定期的に専門の業者に点検をしてもらいましょう。不安でしたら複数の業者に点検依頼をしましょう。点検費用費用は業者によって変わりますが、数万円前後です。少々費用が掛かっても、マメなメンテナンスをするほうがお得なことが多いのです。
All Aboutのリフォームコラムで、リフォーム時期の見極め方についてご紹介していますのでご覧下さい。
▼ All About リフォーム時期の見極め方記事 INDEXへ