アラスカの氷河
アラスカには大小 100、000もの氷河があり、今も活発な動きを見せている。この氷河の総面積はアラスカ全土の5%に当たり(日本の20%)、そのほとんどが降雪量の多いアラスカ南部と東南部のアラスカ湾沿岸に集中している。これはアラスカ湾を流れる暖流の湿った空気が山脈にぶつかって、降雪をもたらすためである。アラスカの氷河は高山氷河(Alpine)、渓谷氷河(Valley)、山麓氷河(Piedmont)、氷原(Ice Fields)、山頂小氷河(Ice Cap)の5種類である。
氷河は、“流れる氷の河”。雪は堆積を繰り返すうちに巨大な圧力で空気がすっかり抜け、約12カ月で青く透明に輝くグレーシャー・アイスとなる。普通の氷より密度が高いので硬い。
地球の温暖化現象はアラスカの氷河の流出を早くし、コロンビア大氷河では1日1〜2mであった流出速度が1日7〜10mになって氷河の流出量は以前の5倍に達している。これは氷河が短くなることを意味し、「氷河の後退現象」と呼ばれている。