新 生 代 第四紀 完新世 今日〜
1万年前
もともと第四紀は、人類の出現以降の時代をさしていました。しかし、人類の誕生がいつだったのかがはっきりとしないことなどから、現代では約180万年前より後の時代を第四紀とよんでいます。第四紀の地球は、寒い「氷河期」とあたたかい「間氷期」をくりかえすのが特徴で、今は暖かい「間氷期」にあたります。この時代になって、ほぼ現代の形の日本列島ができあがりました。氷期には海面が下がったために、日本列島は大陸と陸続きになり、ゾウやサイなど多くの陸上動物が渡ってきました。
更新世 1万年前〜
180万年前
滋賀県堅田周辺
新第三紀 鮮新世 180万年前〜
500万年前
新第三紀には、海洋ではイルカやクジラの仲間が多くの種に分かれ、陸上では気温が下がり、乾燥してきたので森林にかわって草原が広がり、ウシ科の動物の種類がふえました。日本周辺では日本海と日本列島が誕生し、暖流が北方まで広くおおっていました。 北海道雨竜郡沼田町
北海道深川市下湯内
兵庫県美方郡温泉町海上
三重県阿山郡大山田村
中新世 500万年前〜
2250万年前
福井県大飯郡高浜町小黒飯
京都府舞鶴市近郊
岡山県勝田郡奈義町
京都府宇治田原町
・三重県榊原温泉
・新潟県佐渡島
・長崎県壱岐郡長者原
・兵庫県城崎郡日高町万場
・兵庫県神戸市
中国山東省山旺
古第三紀 漸新世 2250万年前〜
3850万年前
むかし、古生代・中生代・新生代をそれぞれ、「第一紀」・「第二紀」・「第三紀」と読んでいたので、新生代のほとんどにあたる第三紀の呼び名が残りました。古第三紀初期には地球全体が暖かくなりましたが、その後寒くなりはじめ現在まで続いています。古第三紀には哺乳類や被子植物がいろいろ種類を増やしました。哺乳類は最初小型のものでしたが、現在の哺乳類の多くの祖先が次々に現れました。そして、北海道から東北日本及び九州では炭田ができました。
始新世 3850万年前〜
5500万年前
暁新世 5500万年前〜
6500万年前
中 生 代 白亜紀 6500万年前〜
1億4000万年前
ヨーロッパで見られるこの時代の地層が、真っ白いチョーク(日本語で白亜)からなることが多いので名づけられました。この時代は、植物では裸子植物にかわって被子植物がさかえ、鳥や哺乳類、硬骨魚類もだんだん多くなってきました。そして、この時代の王様は「恐竜」でティラノサウルスなど大型の恐竜が進化し、空には大型の翼竜が飛び交い、恐竜の全盛時代となりました。アンモナイトはさらに大きくなり、中には奇妙な巻き方をしたものも現れました。しかし、白亜紀の終わりには恐竜やアンモナイトなど多くの生き物が絶滅しました。 北海道留萌郡小平町達布
・北海道苫前町古丹別
・北海道苫前郡羽幌町
兵庫県淡路島湊、阿那賀
和歌山県湯浅町
石川県白峰村桑島化石壁
ジュラ紀 1億4000万年前〜
1億9500万年前
フランス東南部にあるジュラ山脈にこの時代の地層がよく見られるので名づけられました。この時代の王様は、爬虫類です。爬虫類は陸・海・空にまで広がりました。恐竜は種類も増え、大きさも巨大化するようになりました。空には翼竜が飛び、始祖鳥も出現しました。海では魚竜、クビナガリュウなどの爬虫類とアンモナイトが繁栄しました。植物ではシダ植物や裸子植物が大きな森林を作っていました。 ・福井県和泉村伊月
中国遼寧省北票
三畳紀 1億9500万年前〜
2億3000万年前
ドイツに分布するこの時代の地層は、はっきりと区別のできる3つの地層の重なりでできているので、三畳紀という名前がつきました。古生代の終わりごろから増え始めた爬虫類が急激に繁栄します。三畳紀の中ごろになると最初の小さな恐竜が現れます。植物ではシダ類、ソテツ類、イチョウ類、ベネチス類など裸子植物が栄えました。海の中では魚竜と呼ばれる爬虫類が現れ、アンモナイトも繁栄していました。しかし、三畳紀の終わりには、多くの生き物が絶滅し、地球から姿を消したことが知られています。 福井県大飯郡高浜町難波江
岡山県川上郡成羽町
宮城県石巻市稲井地区
・宮城県歌津町
・山口県石町
古 生 代 ペルム紀 2億3000万年前〜
2億8000万年前
ロシアの西ウラル山麓のペルムに地層が見られるので名づけられました。ドイツでは赤い砂岩と灰色の石灰岩の2つの地層からなるので、二畳紀と呼ばれていました。この時代には、陸地が広がり、乾燥気候が広い地域にわたったため、シダ植物は衰え、それに代わって裸子植物が繁栄しました。動物の世界では、陸上に生きる爬虫類が発展して、哺乳類の祖先に当たる哺乳類型爬虫類が繁栄します。海にはサンゴやフズリナなどが浅い海にサンゴ礁を作っていました。そしてペルム紀の末には、恐竜を滅ぼした白亜紀末の大絶滅と比べ物にならない史上最大規模の大量絶滅が起こっています。全生物の90%〜95%が死に絶えたといわれています。 宮城県気仙沼市上八瀬
岐阜県大垣市赤坂金生山
岐阜県吉城郡上宝村水屋ヶ谷
福島県いわき市高倉山
石炭紀 2億8000万年前〜
3億4500万年前
この時代の地層には大量の石炭が含まれるために、「石炭紀」と名づけられました。石炭のもとになったシダ植物の大森林が陸上にでき、ろぼく(トクサ類)、りんぼくとふういんぼく(ヒカゲノカズラ類)などは幹の直径が1m以上、高さが20〜30mにもなりました。海では腕足類、ウミユリが繁栄していました。デボン紀に現れた両生類は、この時代に繁栄して川岸などの水辺にたくさん住んでいましたし、ムカデやゴキブリ、トンボなどもいました。石炭紀後半には爬虫類が現れました。 新潟県青海町
岩手県大船渡市日頃市町
デボン紀 3億4500万年前〜
3億9500万年前
イギリス南部のデボン州に分布する地層から名づけられました。この時代は「魚の時代」と呼ばれるほど魚が急激に進歩した時代です。あごのない魚はすでにオルドビス紀に現れていましたが、デボン紀にはあごとよろいをつけた板皮類、サメの仲間の軟骨魚類、現在の海に栄える硬骨魚類の祖先も現れます。陸上にはヒカゲノカズラ類、トクサ類、シダ類及び前裸子植物など、たくさんの植物が茂り、イクチオステガなどの両生類も昆虫についで上陸をとげました。 岐阜県吉城郡上宝村福地
シルル紀 3億9500万年前〜
4億3500万年前
この時代の地層がよく見られるイギリスのウェールズ地方東部に住んでいた人々を「シルル族」とよんでいたことから名づけられました。北ヨーロッパでは、ゴトランド島に分布する地層をもとにゴトランド紀とも呼ばれます。シルル系の特徴は、石灰岩が汎世界的に分布することで、四射サンゴ、床板サンゴ(クサリサンゴやハチノスサンゴ)、層孔虫、腕足類や海ユリが生息していました。魚類も現れて、この時代の後半になって、初めて陸上植物プシロフィトンと呼ばれるシダ植物が上陸しました。動物の上陸が始まったのもこのころです。最初に上陸した動物は昆虫のような生き物だったと考えられています。 高知県越知郡横倉山
宮崎県五ヶ瀬町鞍岡祇園山
ゴトランド島
オルドビス紀 4億3500万年前〜
5億年前
この時代の地層がよく見られるイギリスのウェールズ地方北部に住んでいた人々を「オルドビス族」と呼んでいたことから名づけられました。ウミユリ、オウムガイ、層孔虫、四射サンゴなどがはじめて出現し、三葉虫が大発展しました。日本で一番ふるい化石はこの時代の化石で岐阜県吉城郡上宝村福地で発見されました。 岐阜県吉城郡上宝村福地
カンブリア紀 5億年前〜
5億5000万年前
バージェス頁岩動物群・・・カナダ南西部ブリティッシュコロンビア州ヨーホー国立公園のバージェス山周辺で1907年に発見されました。5億2000万年前の海の動物たちの化石です。有名な化石にアノマロカリス、ピカイア、ハルキゲニアなどがあります。
澄江(チェンジャン)動物群・・・中国雲南省昆明の南東約50kmの澄江近郊に分布する5億3000万年前のカンブリア紀初期の海の動物たちの化石です。チェンジャンの化石は、全体的に黄色っぽい色をしているのが特徴です。
カンブリア大爆発・・・5億5000万年前以前には数十種類ほどだった生物の種類が、この時代には一気に1万種類近くまでになります。ほんの1000万年ほどの短い時間のなかで、現在私たちが目にすることのできる、ほとんどすべての動物グループが出そろったといわれています。それだけではなく、他の時代には見ることのできない奇妙な姿のさまざまな動物たちも、この時代に大量に生み出されていたのです。三葉虫もこの時代に現れました。
先カンブリア紀 5億5000万年前〜
43億年前
エディアカラ生物群・・・オーストラリアのアデレート北方にあるエディアカラ丘陵で1947年に発見されました。5億6000万年前の先カンブリア紀後期の地層で原始的な腔腸動物(サンゴ、ヒドラ、くらげ、イソギンチャクなど)や環形動物(ミミズ、ゴカイ、ヒルなど)ですが、現在いる生物で似ているものはいないため、進化の歴史の中で消えていった種類と考えられています。この中には、動物なのか植物なのか、それともまったく別のタイプの生物なのかはっきりしないものがたくさん含まれているため「生物群」と呼ばれています。
生命誕生・・・いままでは西オーストラリア北部から発見されたシアノバクテリア(ラン藻)の化石が最古の生命の証拠(35億年前)とされてきましたが、最近、南西グリーンランドのアキリア島に分布する、38億年前の地層から何らかの生命に由来する炭素質物質が発見されました。だから生命誕生は38億年より前になります。また、地殻ができたのが43億年前なのでそれより後になります。
46億年前 地球誕生
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