化石採集は昆虫採集に似ています。一見すると、どちらも自然破壊そのもののように見られてしまいます。
 自分の子供のころを思い出してみると、明けても暮れても虫やザリガニを追いかけていました。新種を発見するでもなく、ただ捕まえてはかごに入れて飼っているだけでした。しかし、それが今の自分を作ったのだと思っています。大切に飼っていた昆虫が死んでいくのを見て、命の大切さや悲しさを知りました。昆虫採集は自然破壊だから昆虫を採るなという親に育てられていたら、命の大切さもわからない大人になっていたのではないかと思っています。
 化石採集も同じことが言えます。石を割り、岩を砕き、崖を崩します。他人が見たら、まさに自然破壊です。しかし、化石や自然を大切にする人になるために化石を採ってほしいのです!!

 化石産地も手をつけなければ自然がその産地を風化させます。機械で開発をすれば一瞬で産地は破壊され、なくなってしまいます。
 化石は大むかしの生物の体とか、生活のあとがもとになって何億年、何千万年もかかり化石となり地層の中に保存されていたものです。人類が生まれる以前からの自然の古い古い歴史を物語る重要な人類の宝です。一人でも多くの人が化石に興味を持ち、丁寧に採集し、大切に保管し、後世に伝えていってほしいと思っています。化石を見つけたことのある人ならわかるあの感動。すばらしい化石を見たときの不思議さと感激。そしていろいろな化石を並べて、その時代の様子を想像するときの楽しみ。知らないことを調べる好奇心。化石を大切にしたいと思う心。どれもこれも、子供達にぜひ味わってほしい気持ちです。化石を見つけたことのない人にはわからない気持ちです。だから化石や自然を大切にする人になるために化石を採ってほしいのです!!
しかし、化石採集が単なる自然破壊で終わらないように、そこには一定のルールがあります。
@他人に迷惑をかけない。
A化石をどこで採ったかを記録して、その化石につけておく。

これが採集者の最低の義務です。

2つのルールが守れて、化石が人類の宝だとわかった人だけ採集地情報の扉をノックしてください。

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