名阪国道 五ヶ谷インター付近の事故

(2000.8.24 AM6:30頃 発生)

2000.9.3
ド  ラ  マ
 大会当日に、そんな事、有るの?
「ドラマ」って本当に有るものですよ。


3ヶ月の訓練期間中、天候に恵まれ室内訓練は一度も無かった。

(講師S係長様は気象予報師?)

この間、大水害に見舞われましたが、火災は名阪国道五ヶ谷インター外で中型トラック火災1件のみ。
しかし、大会当日の8月24日早朝訓練中(AM7:10)、何と名阪国道上り名古屋方面向きで大型トレーラの車両火災。情報不足のまま数名出動。

続々と入る携帯電話からは
「燃料タンク爆発、荷物炎上。勿論、上り斜線は通行止め。火の一部は山の木に燃え移っている。このままでは山林火災になる。民家が。。。」等々で有った。

役割分担を再確認、
とにかく選手、最低関係者は別行動を指示、他は火災現場に急行。
悪い事に事故現場は精華地区で最も海抜の高い所に属し、水利も不足。
講師M主任と私が現場に到着した時、幸い現場は民家の反対車線で上水道が有り、先には国道をまたぐように橋が架かっている。
橋から真下の国道までは7から8m、名古屋側に10m程度先に停車していた。
弊団はすでに水道本管より放水を開始、常備消防のタンク車が消化活動の真っ最中。

そんな時私の携帯が鳴った。
「民家は大丈夫ですか?」
「大丈夫だ。上り斜線で距離もある、防音壁で火の子の心配も無いだろう」
「それを聞いて安心して選手と出発できます」
携帯が鳴るはずだ。選手の1人は国道の下り斜線横に自宅が有ったからだ。きっと相当な煙で現場の状況を想像していたのだろう。家や家族が気になり、やきもきしている本人を察しての役員からの電話で有ったからだ。
ただ彼の自宅から現場まで直線で20mも有っただろうか、予断は許さず緊張が続く状況には違いは無いのだ。

水道本管からの水を橋の上から放水していたが、時間帯も悪く朝の生活用水多用や海抜の精も有るのか思うように圧力が上がらない。そのうちタンク車の水も不足する、橋の上でタンク車からの放水用のホースに接続、タンク車は補給用に再接続し制御完了。
他の団員はすでに防火用水から中継タンクに水をため始めていた。やはり傾斜がきつく圧力不足を補うためでもあった。


この時、前分団長の大矢様が協力下さっていた。実のところ私はホットした。
奈良市の団旗は私の車の中、出発時間は既に過ぎている。渋滞でまともに着けるかも不明。
橋の下を覗けば、大会関係者で会場直行のはずの講師S係長(気象予報師?)も遭遇していて消化活動中だった。橋の上と下で互いに「そこで何してるの」「あんたもやー」と一言会話、それ以上の会話は必要がなかった。時計を指差す講師S係長にうなずいた私は講師M主任と現場を走り出した。その時通り過ぎた前団長に足を止め道の上を見上げるように「大矢さん。。。」と一声、敬礼をしながら2度頭を下げた。軽く敬礼くださった大矢前分団長も2度うなずくしぶりで私は現場を離れた。やはり会話の必要が無いのだ、皆がその状況を把握しているのだ。

その後、2台目のタンク車が到着、防火用水の水も補給用に活躍した。
大型トレーラの荷物は、新壁材のような物が満載されており、荷物全てが消化出来るまで作業がつづいたようである。

現場の撤収が終わったのはAM11:30頃で4時間半の消化活動でした。
大矢前団長ほか団員が大会会場に到着したのは12時半頃、勿論選手の晴れ姿を見ることは出来ませんでした。しかし如何しようも無かった。

いろんな事が走馬灯のように頭の中を巡っています。
幸いにして、山林火災や民家にも被害が無く、事故も怪我も無かったことが何よりでした。


この体験も1つの憂いで有ったと思いますが、本当にこんなドラマの様な事が有ったんですよ。

操法HP