最判昭和33年10月17日(民集12巻14号3161頁(昭和32年(オ)第1236号))

<判決>
 上告棄却。
「民訴法にいわゆる不変期間とは,法律により特に不変期間と定められたものをいうのであつて,民訴法159条により追完を許されるのは,右のような不変期間に限ると解すべきである。
 されば,原審が民訴238条所定の三個月の期間はいわゆる不変期間でなく従つて追完を許されないものと判断したのは正当であり,論旨第一,二点は理由がない。
 また,原審が上告人主張の事情は当事者の責に帰すべからざる事由にあたるか否かの点につき判断を加えたのは,所論のとおり単なる蛇足にすぎない。
 されば,原審の右判断を攻撃するに帰する論旨第三点は,原判決に影響を及ぼすことの明らかな法令の違背を主張するものと認められない。
 よつて,民訴401条95条89条に従い,裁判官全員の一致で,主文のとおり判決する。」