2003.9.19〜21
         於 切手の博物館     
★小型印意匠について★
ボッティチェリ画「ヴィーナスの誕生」のヴィーナスと、葛飾北斎画「山下白雨」をモチーフにしています。
まず、ヴィーナスと富士山をどう配置するかが問題でした。
これまで、「日本におけるイタリア年」の切手をモチーフにした小型印は数多くありましたが、切手の図案そのまま、と言うことはしたくありませんでした。またボッティチェリの絵そのままとしても、全身像を入れたのでは縦長になって顔も小さくなってしまう・・・。ではどの部分まで使うか? ヴィーナスと言えど、日本の消印でどの程度裸身が受け入れられるか?
そのようなことを考えてこのようなレイアウトにしました。
そして、やはりポイントは表情。イタリア人のヴィーナスをそのままを写し取っても、日本人の感性に合わないような気がしました。(と言うよりもわたしの好みか?)
視線がどこに向かっているのか、何を思う表情なのか?
鉛筆で下書きをした時には出せた表情が、ペン描きになると、なかなか出せませんでした。特に目は何度も練習して、本番に臨みました。(^_^.)
ヴィーナスと富士山を少しでも大きく入れるため、上半分の枠線を取って、変形印としました。

                          2003.6.24記
      <報道発表資料>          <申請イメージ図>
郵政公社東京支社のHPに掲載されましたので、公示が降りた模様です。

今回の図案については、7/31に東京支社から「稲妻の部分がわかりにくいので外させて欲しい、その作業は支社で行う」との連絡があり、大変心配しましたが、1999.10.6葛飾北斎画「山下白雨」の切手発行の時の特印にも、稲妻は描かれており、何としても原図のままで通していただきたい、万が一にも消す場合にも、消された後の処理はどうなるのか、こちらで描き直させていただきたいと、申請を出した郵趣協会の会員活動課を通じて交渉していただきました。
図案のバランスは、一部を消してそれで済むようには描いていません。稲妻が消されて黒く塗りつぶされるのか、白く残るのか・・・もうどんなにがんばってカシェを描いても、つまらないことになるのか・・・と毎日心配していました・・・。
その結果、郵政公社に理解を得られ、原図のまま申請が通りましたので、ほんとうに安堵しています・・・。
左は郵政公社のHPに掲載された原図。
下は「山下白雨」の切手発行時に使用された特印の報道発表資料。
               
 2003.8.12記

 ★経過★
JPS絵画切手クラブとして活動実績を積み、絵画切手部会として全国組織で活動を始めておられますが、今回は初めてのミニペックス。
皆さんの意気込みも一入です。

小型印のテーマは、会員の出品傾向と合わせて カバーを作る時の切手も考えながら、「ビーナスの誕生」とサブに「山下白雨」が選ばれました。

スタンプショウ’03の特別例会で、正式に可決され、依頼をいただきました。   2003.4記

しばらく温めていた小型印ですが、ラフスケッチをまとめました。絵画部会の方にお送りしたところ、概ねよさそうですのでこの線で進めて、準備委員会でご覧いただきます。  2003.6.9

準備委員会には6名がご参加。賛同を得られましたので、線を整理して行きます。
ラフスケッチをご覧いただいた後、何度も描いてみたのですが、ヴィーナスの表情が大変難しく、まだ線を整理し切れていません。これから何度描きなおしをすることでしょうか・・・ (^_^.)  2003.6.15

 ★参考★
  2001.11 JAPEX'01で使用された小形印
   「日本におけるイタリア年記念切手展」

絵をクリックすると切手と消印が大きく見られます。
公式カード

公式カバーに写真付き切手を添付したもの。

台切手 国際文通週間「山下白雨」
作品CDのラベルとインレイシートと同図案。
丸く切り取ることを想定して一度絵を描き、インレイシートに使うことを考えて
更に正方形にも切れるように描き足した。
CDは多くの人に目に触れるので、原画で着せ掛けられようとしている
ガウンをまとったところをイメージした。
インレイシートに文字を入れるときには、記念押印するスペースを予め空けてレイアウトした。

顔や髪、富士山がかすれないように、切手を下に貼った。
押印するときには、逆向きにするのがコツ・・


特製封筒 103ミリ×152ミリ
郵便屋さんが驚かないように、全身裸婦は遠慮して、原画ではちょうどガウンを着せ掛けられるところだが、更にその一瞬後、ふんわりガウンが肩にかかったところをイメージした。

公式カバーに入れた絵とは別の全身像。
「ヴィーナスの誕生」のヴィーナスと「山下白雨」の組み合わせだが、1枚の絵に、2つのモチーフを入れるのはとても苦労した。
また「山下白雨」は字のごとく、富士山の下のほうには雷が鳴って雨が降り出しているのだが、そのあたりを真っ暗に描くわけには行かず・・・
そのあたりの不自然さをいかに少なくするかが難しかった。


「マイ切手」は、記念カードを作成後、残った場合は会場にて販売予定です。(1枚150円)
(小型印タイプは終了しました)

 遠方の方には、1枚150円 送料100円(それ以上の場合には実費)にてお譲りします。
「Philatelic-Art」 内の 「絵画切手部会展」に、各出品者の主な4リーフも紹介されていますので、ぜひご覧ください。


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