2001.9.27〜30  於 町田市立国際版画美術館・市民展示室

JPS町田支部より依頼あり。
町田市立薬師池公園の水車と町田市の花・サルビアを図案に入れる。

申請図

台切手:2001.6.1発行 ふるさと切手東京版「東京の四季の花・木U」より“サルビア”

(この絵は6/24にスケッチしてきたもの)
台切手:1997.12.2発行 「農業補償制度50年」記念



台切手:1996.10.7発行 国際文通週間「北斎画 隠田の水車」
  ★水車の絵について★

 今回の小型印のデザインは、町田市立薬師池公園と言う市民の憩いの場にある「水車」と、市の花「サルビア」をモチーフにした。市民になじみのある建造物や花を小型印に取り入れるのはとてもよいことだ。
 まず、どんな場所にあるどんな水車なのか自分の目で確かめたくて、6月、公園に出向いた。その頃は、ちょうど花菖蒲が盛りで、朝早くから、多くのアマチュアカメラマンが一眼レフカメラをかついで撮影に来ていた。
わたしは鉛筆デッサンと水彩画を描き、デジカメで水車の細かい様子を写しておいた。

 実はわたしはこれまでにも、何回か水車の絵を描いたことがある。大先輩から水車の絵を描いて欲しいと言う依頼があったためだ。(^.^)
 まず手始めに板橋区にある徳丸水車を描きに行った。
 そして次には大胆にも、昨年6月、福岡県朝倉に三連水車を見に行った。そのとき、例によって現地から風景印で便りを出すため、行ったつもりになって水車の絵を描いていった。(^^ゞ
 そして、現地では3枚の水車の絵を水彩で描いた。
朝倉には三連と二連が2基ある、ちょうど1基の組み立てをしている日に行けば、もう組みあがった水車には水が入っているだろうし、組み立てを見ることによって内部的なこともわかってよいだろうと思って日程を組んだ。・・・ところが、水入れは同時に行われるそうで、行ってみると、どれも真新しい模型と見紛うような水車が並んでいた・・! 何年かに一回の総取替えの年に当たっていたのですね・・・悲惨・・(;_;)
 従って描いたのは、まだ水に濡れたこともない木の水車で、当然動いてはいない・・・
逆にくるくる回る水車を絵に描くのは目が回るかもしれないから、まぁじっくり見られてよかったね、と思うことにした。しかし、描いた絵はどれも気に入ってはもらえなかった・・・(;_;)
・・・もう一度行かないと駄目か・・・と悩んでいたところ、地元で水車の撮影をしてHPに載せている方がある、頼んでみたら、ビデオを送ってくださると言う。
送っていただいたビデオは5分くらいあったろうか、何度も何度も繰り返し繰り返し見ながら、絵を描いた。本で構造も調べたが、実物に勝るものはない・・・
ところが、この絵もいまひとつ気に入られなかったようだ・・・(^_^;)
水車と言うのは、見る者の目によって力強く見えたり、優雅に見えたり、別物になってしまうようなのだ。また、ビデオと言うのはビデオを撮った方の意思が入っていてわたしの絵にはならないのかもしれない・・・お世話になった方のためになんとかよい絵が描きたかったが、あきらめた・・・。(-.-)

 ・・・そうして、今回の敗者復活戦とも言うべき「水車の小型印」!! 仕事として動いているわけではない言うハンディはあるものの、米をつくこともできるようだ。それにたった数日とは言え、消印として使える小型印だ。
 今までの失敗を活かして、なんとかよい結果を出したかった・・・。
 そして、幸い水車の絵は支部の皆さんにも気に入られ、公示もすぐに降りたのだった。(^.^)
小型印なら小さいから、絵そのものはそこそこでもなんとか格好がつくかな、などと考えていたのだが、今日、実際の印影を見て、自分でもとても感動してしまった。(^^ゞ 心棒の強さ、水の流れ、が充分現れている・・・32ミリの中に文字と図案を組み合わせるのだから、切り取り方、向きなどわたしなりに考えた結果だ。
 ・・・まぁ、これも次の消印ができるまでの自画自賛と言うものかも知れないが、今日のところは最高の気分である。(^^ゞ  (2001.9.27記)
切手展会場 町田市立国際版画美術館 町田市原町田4-28-1 (TEL 042-726-2771)

     小田急線/JR横浜線・町田駅下車 徒歩約10分

JPS町田支部主催・町田郵便局(〒194−8799 町田市旭町 3-2-22)協賛
 ★薬師池公園の水車について★ ・・・水車脇の看板より
 昭和の初め頃までは、市内の小川のほとりに住民の共用や、精米業のものを見ることができましたが、電気の普及と精米機の発達により、現在ではほとんど見ることができません。(中略)昭和50年、市内大蔵町在住の水車の名工金沢留吉翁が、青少年の教育に資し、かつ薬師池公園に風情を添える目的を持って製作寄贈されたものです。 以上


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