tube design top 

last update 05/06/08

 

 

2003/10/30

トップページ 次ページ 戻る 進む

5.

使用部品、調整

5.1 使用部品


終段トランジスター:2SC5198/2SA1941 東芝製 

 ファイナルに使用した2SC5198/2SA1941は3年程前に発表された東芝製の3重拡散型トランジスタで、70Wクラス、オーディオファイナル用です(140V/10A/100W)。コンプリメンタリで高くても1000円以下で店頭から入手できます。かなりのオーディオメーカーに納入実績があるようです。
 製作にあたって、同等品で問題はないと考えます。ドライバやフロントも同様で耐圧とCob、Cin、hfeに注意を払えばよいわけです。







トランジスター:

2SC1815/2SA1015−Y 東芝製
汎用、東芝製のコンプリメンタリペア Yランク品(hfe120〜240)で各社同等品で可能です。特に hfe、ft が4つとも同じランクのものを使用してください。 @<10/1袋(200個) @70/ばら 前後かと思います。

2SB649A/2SD669A
I/V変換と電圧ゲイン用にエミッタ接地として使用しています。
ちょっと旧タイプくらいのペアをお使いください。100KHZ程度の帯域があれば十分です。
入出力に間接的な浮遊容量が多い真空管式の場合と違い、帯域を欲張って2SA1480のような低Cob(3PF前後)を使いますと、あまりに広域まで延びてしまい発振や動作不安定に悩まされます。わざわざ、コンデンサをつけなければならなくなります。

2SD478Y/2SB568Y
ドライブ・エミッタフォロファ用ですが、入手困難なほど旧タイプなので、同等品をお使いください。ジャンクの中から使えそうなものを探してきただけです。

 






 

 


5.2 調整

 調整箇所は出力回路のアイドリング調整だけで、現在のところこのままです。
アイドリングは
2SA5198/2SA1941に10〜20mA流れるよう調整します。B級に近いAB級です。
 出力オフセットですが作りっぱなしで20mV〜50mV程度で特にトリミングしませんでした。
 出力部分に入っているフィルターも現在は設定していません。長いスピーカーケーブルやネットワークによっては必要ですので、汎用の場合は入れる必要があります。

 入力部にはいっている100Ωと5PFですがボリュームを絞ったときに高周波領域(約50MHZ)でわずかに発振しましたので挿入してあります。入力にエミッタフォロアを含んだ場合、入力がショートに近いとき、発振回路を形成するようで、高周波発振を起こすときがあり、簡単な寄生振動防止回路を入れます。