SP
SPレコードは LPレコードが全盛を迎える1950年代まで
半世紀もの間、音楽愛好家のメインな音楽媒体でした。
歴史的な演奏を刻んだ 貴重な文化遺産でもあります。 
SPレコード盤は シェラックが原料の円盤(78回転)で、
再生法によっては、針音やノイズがが耳障りになります。
オーディオ
マニアなら、SPも少しでも良い音で聴きたい 
ということで、二つの優れものの再生機を紹介します。
ビクトローラ
クレデンザ(8-30型


1925年に米ビクトローラ(
Victor Talking Machine Company,USA)が製造した大型蓄音機です。米ベル研究所の技術を蓄音機に転用して、究極の仕様で完成された最高峰の機種で、発売当時から蓄音機の王者として、レコード愛好家の憧れの存在になっていました。

もちろん電気増幅でなく、高性能サウンド・ボックスと内蔵の全長1.8mにも及ぶ折り曲げホーンから再生される音は素晴らしいもので、SPレコードが想像以上に音楽を正確かつ忠実に記録していたことに改めて気付かされます。

ここではヴァイオリン曲を選びましたが、この楽器の持つ鋭さと艶やかさを同時に再生します。このダイレクトで生々しい再生音を聴くと、本当のリアルとは何だったかと考えさせられます。


モンティ:チャルダッシュ キュルティ
エスペホ:ジプシーの唄 エルマン
バッツィーニ:妖精の踊り プルジホダ


 
ELP
 
レーザーターンテーブル

 
レーザー・ターンテーブルは従来のレコード針の代わりに、レーザー光をピックアップとして使用するユニークな光学式のプレーヤーです。 この再生装置では、レコード溝との接触を物理的に無くしましたので、トレーシング・ノイズといわれるシャーシャーというSP特有の針音が無くなり、クリアな音を楽しめます。

SP盤に多少の反り、傷、ひび割れなどがあっても再生可能です。また、盤面に完全無接触なので、貴重なSPを痛める心配が無いため、国会図書館など貴重な文化財として所蔵する施設でも重宝されています。

音質的には、一切 デジタル変換しませんので、アナログ・レコードの良さをそのまま再生します。ここでは懐かしいジャズ・ナンバーを聴いてみますが、ノイズ・レスのSPサウンドというのも、なかなか魅力的なものです。


スターダスト》 グラディー・マーチン

  
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