赤池情報量規準 AIC

作成日 : 2008-07-06
最終更新日 :

日本発の発想である赤池情報量規準 (Akaike Information Criterion, AIC) に興味を持っているので購入した。 最初に赤池氏の近影がある。また、氏の若い頃の写真もある。 これを見るに、将棋の羽生さんが年を召すと赤池氏のようになるのではないか、 と思う。

第 I 編は、赤池氏による2編の論考である。第 II 編は、AIC および周辺の話題について、赤池氏以外の4人が個別に論じている。

第 I 編で驚いたのは、 第 2 章でシバ神のパールヴァティが出てくることだった。 偉い科学者は、いろいろな領域に関心を持っているのだと感心した。

第 II 編での4編の論考のうち、 甘利氏の論考を読んだ。 氏はAIC の罰金項を指して、こう述べている。

複雑さの罰金はパラメータ数の 2 倍であった。 これが赤池マジックである。

ここで私は「羽生マジック」という言葉を思い出し、 ニヤリと笑った。

その後で、MDL (Minimum Description Length, 最小記述長距離) と AIC を比較している。甘利氏は、 AIC と MDL はどちらが良いのかという論争は、 不毛といっている。 どう不毛だったか、ということについては、 私にはわからない。興味ある人は、この論考を読まれたい。

書 名赤池情報量規準AIC
著 者赤池弘次, 甘利俊一, 北川源四郎, 樺島祥介, 下平英寿
発行日2007年7月15日
発行元共立出版
定 価2500円(本体)
サイズA5判160ページ
ISBN978-4-320-12190-4

まりんきょ学問所統計活用術 > 赤池情報量規準AIC


MARUYAMA Satosi