「まえがき」より
本書は,多変数の解析の基礎とベクトルの代数についての基礎を学んだ人を対象にした,ベクトル解析の教科書である.
物理学者や工学者が解説する数学書は珍しくない。たとえば、関根松夫・佐野元昭:電磁気学を学ぶためのベクトル解析では、
ベクトル解析を電磁気学を借りて説明している。一方、本書のように数学者が解説する物理学は珍しい。本書第3章「電磁気学」では、
ザイフェルト膜とかバシリエフ不変量とかド・ラームの定理などが出てきて度肝を抜かれる。
また、pp.143-144 では起電力を説明する「法則」が定式化されている。
その注意 3.47 には、
磁束の密度とか数という概念は数学的に定式化しづらいので本書ではこの概念を用いなかった.
とある。これはやはり数学の本だ、と思った。
書名 | 電磁場とベクトル解析 |
著者 | 深谷 賢治 |
発行日 | 2004 年 1 月 17 日 第 1 刷 |
発行元 | 岩波書店 |
定価 | 2400 円(本体) |
サイズ | A5版 204 ページ |
ISBN | 4-00-006883 |
その他 | 川口市立図書館にて借りて読む |
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