「まえがき」から引用する。
数学には「代数」「幾何」「解析」といったような大きな山脈とそのなかにたくさんの山々が集まっています.4000 m 超級の山々はある意味では(数学の)プロが目指す山々であって, 普通の人は 2000 m 級の山々を楽しみます.(中略)大学の初年度の数学は 1500 m 級(もっと低いかな?)の「微分積分」や「線形代数」などの山々が設定されています. (中略)「微分積分」や「線形代数」などの 1500 m 級の山々もたくさんあり,一つ一つを登るのにも結構苦労します.パノラマ写真が欲しい.この希望に答えるのがこのテキストの目的です.
本書は定理の証明がすべてに付されているわけではない。なお、各章の演習問題(web.sfc.keio.ac.jp)がリンク先にある。
本書は第0章から第13章の全14章で構成されている。第0章があるのがさすがである。
本書の 7 ページに各章のつながりと題して章ごとの一種の有向グラフが記載されている。0 章の「記号と演算」は他のグラフと連結していない。 もう一つ、13 章の「グラフ理論」も他の連結していない。さすがに、グラフ理論も1 章の「集合」から有向辺が出ていていいのではないか。 実際、p.271 のグラフの定義には、集合のことばが使われている。
数式は MathJax で記述している。
書名 | 大学で学ぶ数学 |
著者 | 河添健(編) |
発行日 | 2000 年 10 月 31 日(初版第1刷) |
発行元 | 慶応義塾大学出版会 |
定価 | 3500 円(本体) |
サイズ | B5 版 |
ISBN | 4-7664-0819-5 |
その他 | 草加市立図書館で借りて読む |
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