志賀浩二 : 抽象への憧れ

作成日 : 2022-03-07
最終更新日 :

概要

副題は位相空間:20 世紀数学のパラダイム

ウリゾーン

本書の p.135 では神々に愛されし人,ウリゾーンというトピックスがある。 本書を読むと、ウリゾーンが位相空間そのものの研究に与えた影響がいかに大きなものだったかがわかる。 私には抽象空間論は理解できず、その点では著者に申し訳ないと思う。 しかし、本書の題名である「抽象への憧れ」を、多くの数学者が抱き、希求していたことは、 少しだけだが感じられるようになった。

なお、本書では p.101 で `epsilondelta-` 論法という表記が出てくるが、 ふつうはハイフンを `epsilon` と `delta` の間に入れて `epsilon-delta` 論法と表記する。 また、微分方程式の解が一意であるときの条件を p.159 以下でリップシッツ条件と言っているが、 よく見られるのはリプシッツ条件という表記である。

書誌情報

書名抽象への憧れ
著者志賀浩二
発行日2008 年 8 月 29 日(第1刷)
発行元紀伊國屋書店
定価1800 円(本体)
サイズA5
ISBN978-4-314-01044-3
備 考越谷市立図書館で借りて読む

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MARUYAMA Satosi