矢野 健太郎、石原 繁(編):線形代数(改訂改題)

作成日:2020-04-17
最終更新日:

概要

線形代数の基本としてベクトルを説明した後、幾何として平面図形を取り上げる。 その後、行列式、行列と1次変換を取り上げ、最後に複素数を題材に複素数とベクトルとの関係、 複素数と図形との関係を論じる。

感想

この本のタイトルには改訂改題とある。前の題は「代数・幾何」であった。 前の題のほうが実態をよく説明しているようにも思うが、行列や行列式も説明しているのであれば、 線形代数という表題にするのもいいだろう。

なお、この教科書は初級クラスの線形代数であろう。n 次元の線形代数については言及しておらず、 ほとんどが2次行列と3次行列の扱いである。

まえがきでは、「行列の固有値,固有ベクトル,特に対象行列の対角化に論及して, その応用として有心2次曲線と2次形式の標準化を解説しました。」とあるが、 肝心の有心2次曲線の定義はない。調べてみたら、 点対称のグラフを持つ2次曲線という意味で,対称の「中心が有る」2次曲線ということだとわかった。 具体的には楕円(円を含む)と双曲線で、放物線は含まれない。

書 名線形代数 改訂改題
編 者矢野 健太郎、石原 繁
執 筆石原 繁、船橋 昭一、石原 育夫
発行日2015年1月15日(第23版6刷)
発行元裳華房
定 価
サイズ
ISBN978-4-7853-1062-2
NDC
その他現在手元にはない

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MARUYAMA Satosi