線形代数の基本としてベクトルを説明した後、幾何として平面図形を取り上げる。 その後、行列式、行列と1次変換を取り上げ、最後に複素数を題材に複素数とベクトルとの関係、 複素数と図形との関係を論じる。
この本のタイトルには改訂改題とある。前の題は「代数・幾何」であった。 前の題のほうが実態をよく説明しているようにも思うが、行列や行列式も説明しているのであれば、 線形代数という表題にするのもいいだろう。
なお、この教科書は初級クラスの線形代数であろう。n 次元の線形代数については言及しておらず、 ほとんどが2次行列と3次行列の扱いである。
まえがきでは、「行列の固有値,固有ベクトル,特に対象行列の対角化に論及して, その応用として有心2次曲線と2次形式の標準化を解説しました。」とあるが、 肝心の有心2次曲線の定義はない。調べてみたら、 点対称のグラフを持つ2次曲線という意味で,対称の「中心が有る」2次曲線ということだとわかった。 具体的には楕円(円を含む)と双曲線で、放物線は含まれない。
書 名 | 線形代数 改訂改題 |
編 者 | 矢野 健太郎、石原 繁 |
執 筆 | 石原 繁、船橋 昭一、石原 育夫 |
発行日 | 2015年1月15日(第23版6刷) |
発行元 | 裳華房 |
定 価 | 円 |
サイズ | |
ISBN | 978-4-7853-1062-2 |
NDC | |
その他 | 現在手元にはない |
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