山口 博史 : 複素解析

作成日 : 2021-12-22
最終更新日 :

概要

「まえがき」から引用する :

本書は,複素解析の,応用に重点をおいた入門書である.

章末に演習問題があり、巻末には一部を除き解答が付されている。

感想

第1章の「ガウス平面」、第2章の「正則関数」、第3章の「コーシーの積分表示」までは標準的だが、 第4章の「岡の上空移行の原理」には驚いた。世にある複素関数論のほとんどは一変数のみに扱い、 多変数複素関数論を扱うのはそれをタイトルに掲げたほんの一握りだと思っていたからだ。 第5章は「静電磁場のポテンシャル論」も珍しい。もちろん、応用をうたう複素関数論の本には、 ポテンシャル論を扱うものもあるが、まるごと一章を割いて論じるのは気合が入っている。

誤植

p.190 以下、《符号》となるべき個所が符合と誤っているところが多い。 ただし、p.202 の下から 4 行めは正しく符号付き面積は符号のみ異なると正しく記述されている。

p.266 の索引で右欄モノドロイー定理とあるが、《モノドロミー定理》が正しい。 参照先の p.87 は正しく記されている。

書誌情報

書名複素解析
著者山口 博史
発行日2003 年 4 月 1 日 初版第1刷
発行元朝倉書店
定価4500 円(本体)
サイズA5 判 262 ページ
ISBN4-254-11575-X
備考草加市立図書館にて借りて読む

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MARUYAMA Satosi