チャールズ W.グロエッチュ:数理科学における逆問題 |
作成日:2011-11-20 最終更新日: |
逆問題を解くうえで必要となる基礎と応用を解説する。 積分方程式によりモデル化される逆問題や、モデルの同定、数学的背景、逆問題解法について述べる。
個人的に興味を持っているテーマがいくつかある。逆問題もその一つである。 この本も、背表紙を見ただけで即買った。
私が手に入れた本や雑誌の中では、これは本格的である。なにより面白いのは逆問題のモデルが多く出ていることである。
水平な位置にある2つの支点間に張られた密度が一様でないケープルを想像せよ。 ケープル内の張力 T はどこも一定であるとし,垂直方向のたわみはどこもケーブルの長さに比べて小さいと仮定する。 私たちが設定したい逆問題は次の通りである: ケープルのどのような密度分布が,観測された垂直たわみの形態 `y` を引き起こすか? ケーブルの密度分布を `x(s)` とし,質量-たわみの関係に対するモデル `K:y=Kx` を構成しよう。
点 `t` に集中した力 `F` の影響を考察する。
考察のあと、次が得られる。
`y(s) = Fk(s,t)`
ここで
`k(s, t) = {(t(1-s)//T, 0 le t le s),(s(1-t)//T, s le t le 1):}`
ほかにも次のモデルが列挙されている。
書 名 | 数理科学における逆問題 |
著 者 | チャールズ W.グロエッチュ |
訳 者 | 金子 晃、山本 昌宏、滝口 孝志 |
発行日 | 1996年 6 月 10 日 |
発行元 | サイエンス社 |
定 価 | 1845円(本体) |
サイズ | B5 判 154ページ |
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