矢崎成俊:大学数学の教則

作成日:2022-12-04
最終更新日:

概要

「はじめに」から引用する

感想

「はじめに」から引用する。

本書を通じて,与えられた問題を解いて,模範解答と照らし合わせて一喜一憂するだけの数学から,他人の問題を自分の問題としてとらえて, みなさん一人ひとりの自分の数学が芽生えることを願ってやまない.そして, みなさんも体が震える感動を体験するときがくると信じている.しかし,それは真剣に取り組んだ者のみに与えられる特権である.

数式の記述

数式はMathJax を用いている。

誤植

pp.90-91 に次の対話がある.

「ある素数を `p` としますね.そして,1 から `p` までの素数を全部かけて, その数に 1 を足した数を `q` とするんです.(中略)そうすると,`q` は `p` 以下の素数で割ると,必ず 1 余りますね. つまり,`q` は 1 と `q` 以外の数で割り切れないことになります.結局,`q` は素数であることがわかります.だから,素数は無限個あるんです」
(中略)
「お見事.ほとんど正しいのだけど,『結局』と『だから』のところがよくわからなかったぁ. ちなみに,`p = 31` のとき `q` は合成数になるみたいだよ.」

WolframAlpha で計算したら、`p=31` のときの `q = 2*3*5*7*11*13*17*19*23*29*31 + 1= 200560490131` は素数であって、合成数ではなかった。 なお、`p = 13` のときの `q =2*3*5*7*11*13+1 = 30031 `は `30031 = 59 * 509` と素因数分解できるので、合成数である。

書 名大学数学の教則
著 者矢崎成俊
発行日
発行元筑摩書房
定 価950 円
サイズ文庫本
ISBN
その他ちくま学芸文庫、越谷市立図書館にて借りて読む

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MARUYAMA Satosi