「まえがき」より引用する。
本書を通して主張していることは,情報数学の基本が,種々の現象の中からパターンを発見する過程を重視する点である.
pp.62-63 では次のような文章がある。
私は,カタカナ語の長音を濫用せず,外来語の原音が二重母音の場合には, たとえば「ゲイム」とか「センセイション」などのように長音記号を使わない記法のほうを採るべきだと考えて,実践している. しかし出版社の編集者たちからは,文部省令に反するからと,あまりよい顔をされない.過ちを糺すには遅すぎることはないと学校で教わったものであるが, いざ実践しようとすると困難が多いものである.
私は出版社の編集者ではないけれど、「ゲイム」や「センセイション」の記法を見るとがっかりする。それはなぜだろうか。 文部省令に毒されているからだろうか。私の言い訳は次の通りだ。日本語の発音に二重母音を使う例はもともと少なく、一方で長音と短音の区別は重要である。 そこで外来語を取り入れるときには日本の発音に合うように修整するのは当然のことである。外来語の発音に支障をきたすというが、 それは外来語の発音規則を熟知していないのが本質的な問題であり、外来語の表記法が問題にあるのではない。
誤植などは下記を参照のこと。
https://web.archive.org/web/20070915163547/http://web.sfc.keio.ac.jp/~arith/mibk/mibk.html
本書のカバーによれば、続刊を含めて情報数学の世界は次の全5巻が予定されていた。
しかし、実際に刊行された情報数学の世界は次の全3巻である。
数式記述は ASCIIMathML を、 数式表記は MathJax を用いている。
書名 | パターンの発見 - 離散数学 - |
著者 | 有澤誠 |
発行日 | 2001 年 5 月 25 日 初版第 1 刷 |
発行元 | 朝倉書店 |
定価 | 2700円(本体) |
サイズ | A5 判 124ページ |
ISBN | 4-254-12761-8 |
その他 | 草加市立図書館で借りて読む |
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