やさしさと簡潔さを心がけ
た初版をもとに、
改訂版では問題を増設するとともにポイント内容を網掛けで表示するよう工夫した演習書。
例題と類題がたくさんあって安心できる。しかも、例題さえ解ければ類題も同じように解けるようになっている。
たとえば、p.80 の例題 3.2 は1, 2, 3, 4の順列をすべて求め,符号(偶奇)を調べよ.
であり、
類題 3.2 は1, 2, 3 の順列をすべて求め,符号を(偶奇)を調べよ.
である。ありがたい。
行列式は、転倒数を導入し、転倒数から偶順列と奇順列を定義し、 これら2つの順列を利用して定義している。置換を利用するより定義の数が少なくてすみ、 合理的だと思う。
巻末には類題の解答がある。しかし、中には省略されているものもある。p.155 にある類題 5.9 の(1) である。
`p(x) in P_n(RR)` に `int_0^x p(t) dt in P_(n+1)(RR)` を対応させる写像を `S` とするとき
(1) `S:P_n(RR) -> P_(n+1)(RR)` は線形写像であることを示せ. (2) 略
たぶん例題 5.9 のように解けばいいのだろう。
`p(x), q(x) in P_n(RR)` と `k, l in RR` に対して、
このページの数式は ASCIIMathML で記述している。
書名 | 基本演習線形代数 |
著者 | 成田清正・野澤宗平 |
発行日 | 2002 年 6 月 10 日 改訂版発行 |
発行元 | 牧野書店 |
発売元 | 星雲社 |
定価 | 2,200 円(本体) |
サイズ | A5 版 252 ページ |
ISBN | 4-7952-0146-3 |
NDC | |
備考 | 草加市立図書館で借りて読む |
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