複雑系 |
作成日:2001-05-04 最終更新日: |
私は人間界のドロドロした営みがいやでコンピュータの世界へ逃げ込んで来た。 ところがコンピュータ界でもドロドロした営みを追求しているので驚いた。 しかしそこはコンピュータ、結果は美しい。
きちんと読んだわけではないので、読まないといけないと思いつつ、そのままである。 申し訳ない。
久しぶりに開けてみたこの本の目次を見ていると、大石進一さんの書いた章が目についた。 そういえば、この本を持っていた先に大石先生がいたのでサインをもらったのだっけ、 と思いながらページを開けてみると確かにサインがあった。 その他、パイこね変換のページをみて、社会人になった年を思い出した。 上司から、たまには大学の学問でも覗いてみるか、といわれ、 神楽坂の東京理科大学で行われていた基礎物理学講座に週1回通っていた。 そこでどんな授業があったのだかさっぱり忘れていたが、 パイこね変換があったことだけは憶えていた。
そうすると、くだらないことばかり思い出してくる。 数値計算で初期値の取り方によって収束したりしなかったりもカオスの一種だとか (これはくだらないどころか、まじめに研究する価値のあることがら)、 美しい形が生まれる化学反応の名前はなんだったろう、 なんとかかんとか−ジャボチンスキー反応だったとか、 そんなことばかりである。 この本については何も語れないが、それでいいだろうか。
難しい。数学や物理の難しさではなく、文章としての難しさである。 わかったようなことばでいえば、哲学の難しさである。 著者らと同じ考え方や背景を持っていない限り、 この本を理解しようなどというおこがましい考えは持たないのがよさそうだ。
難しさは前著と同様である。 ただ多少生物のアナロジーやゲームの戦略が入っているおかげで、 お話としてはおもしろい個所があるのが救いだ。
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